閑話その9 なぜなにセフィロト先生 その1
ウェポンスキル・武技編
セフィ(以下セ)「はーい、今日はウェポンスキル、武技について説明しますよぉ。相方はミタマちゃんお願いねぇ」
ミタマ(以下ミ)「……よろしく」 ぺこり
セ「ウェポンスキルと武技の違い。それはその技の発祥の地によって変化するのぉ。単純に西部で出来たものはウェポンスキル、東部で出来たものは武技って呼ばれているわぁ」
ミ「……同じ人でも脳裏に浮かぶ技は異なることがあるの。私の短剣や弓の技はウェポンスキルだけれど片手刀になると武技になる。先達て覚えた短剣の技は武技だったの。今度使って見せるね」
セ「まぁ、そんなに気にすることもないのよねぇ。それでウェポンスキルなどの技は当人に適性のある武器のものしか使用できないわぁ。武魂石を使うと表示されるものねぇ。ノブちゃんはまったく知らなかったから随分と回り道しちゃったけれど普通は洗礼と同じ時期に確認するものよぉ」
ミ「……技の多くは闘気を用いるの。初心者は使いすぎると倒れるから注意」
セ「補足すると闘気は生命力と密接な関係にあるわぁ。使いすぎるとHPを削っちゃうのよぉ。でもウェポンスキルを使えても闘気のスキルが表示されていないことがあるけれど闘気のスキルは魔力纏のように自在に纏ったりできる人に現れるスキルだから別枠なのよねぇ」
ミ「……それじゃ今まで登場した技を説明つきでずらっと並べる、よ?」
セ「短剣はシーフがメインウェポンで狩人なんかはサブウェポンで使っていることが多いわねぇ。スカウト系のクラスが好んで使う武器よぉ」
ミ「……片手剣は使いやすさから色々なクラスが使ってる。もう片方の手に盾を持ったりもう一本武器を持つことが多いよね」
◎短剣
『シャープエッジ』
表面をうっすらと闘気で多い切れ味を増した一撃。
◎片手剣
『カウンタースラッシュ』
相手の斬撃に合わせて反撃を見舞うウェポンスキル。
『アナザースラッシュ』
相手の目をくらましあらぬ方向からの剣戟をくらわせるウェポンスキル。
セ「近中距離戦に向いているのが両手槍、両手棍よぉ。両手槍も好んで使う人が多いわねぇ。両手棍は打撃武器としての棍棒や魔法のサポートをしてくれる杖を含むの」
ミ「……杖でもウェポンスキルや武技を使えるんだけれど魔力増幅効果のある魂石をぶつけちゃうと壊れることがあるので注意。というか姉さんが何度か壊したことが……」
セ「あー、フツノちゃんもやっちゃったのねぇ」
ミ「……その顔だとセフィもやったんだ」
セ「うん……貯金を叩いて買った新品の杖を……」
ミ「……はぅ」
◎両手槍
『灯誅火槍』
槍の穂先に真紅の炎が灯り揺らめく。火の属性を持たせた両手槍の武技。
◎両手棍
『虎棍無双』
巨大な虎が襲い来る様を模したと言われる両手棍の武技。武器に纏われた闘気が強度、威力を補強し目標物へと甚大な被害を与えるであろう。
ミ「……刀は東方の製法で作られた武器で斬る事に特化してる。でもノブは峰も普通に使ってるよね。あれは丈夫で再生効果のある月猫ありきだと思うの」
セ「本来はヒノト皇国の特産品(?)だけれどなんでかマウリオさん作っちゃってたわねぇ」
ミ「……ノブと随分密談してたっぽいよ?」
セ「あの二人仲良いわよねぇ」
◎片手刀
『鋼氣刀雷』
イガイガの里に伝わる片手刀の武技。風の属性の闘気を纏い武器を保護しつつ目標物へ接するまでの振るわれし間に電気を瞬時に蓄積する。目標物に刺さるもしくは切りつけた際、一気に目標内部へ染み出すように闘気が侵食しそれを伝うように電撃が襲い掛かる。
◎両手刀
『震刀・滅却』
ヒノト皇国皇家武術師範だったシンスケ・トクダが今わの際に開眼した奥義。死の間際弟子たちの見守る中不意に刀を持ち庭へと降り立ったシンスケ。ふるふると震える手で持った刀を庭の桜の木へとそっと当てただけ、それだけで真っ二つに切り裂いて見せたという。その現場を目撃した弟子であるジュウゾウ・トウゴウが武技として確立させ流派の秘伝としたと伝わっている。
『轟刀・銀光』
その昔、伝説の怪盗集団の一人であるゴウエモンが編み出したといわれる武技。その太刀筋は白銀の一閃となり対象物を切り裂く。怪盗の技だけになぜかアイテムのドロップ率が上昇する効果がある。
『魔刃・絶刀』
飛翔する斬撃。カマイタチとは違い魔力、闘気、生命力といった様々なものを斬撃に変換可能。
コージ・ヘルメットウという侍が祖と言われている。究極まで研ぎ澄まされたこの技の一撃は巨大なくろがねの巨人と化し意思を持ったかのように敵を屠っていくとされる。
『解体刃処』
部位を痛めることなく瞬時に解体することの出来る異質な武技。死体もしくは瀕死の対象にしか効果は無い。元々は短剣のウェポンスキルだったものをタンパク・コスギタという医術を嗜んだ剣士達の手によって刀用の武技へと昇華された。
『七天抜刀』
かつて魔王が放ったといわれる武技。居合いの要領で引き抜かれた刃より七龍を招来する。七匹の龍は各々属性を纏い目標へと襲い掛かる。この七龍はかつて神話の時代、国々を蹂躙した恐るべき龍で今は武技の中へと封じ込まれたものであると異端の伝書に記されているらしい。
セ「弓を使えば弓術、ボウガンなどだと射撃術になるわねぇ」
ミ「……実際は名前が違うだけで同じ技が多いの」
◎弓術
『ピアシングアロー』
「突き抜ける矢」が示すとおり矢の貫通力を増すウェポンスキル。
『ホーミングアロー』
名のとおり目標とした相手を追い軌道が変化するウェポンスキル。とはいえ変化にも限度があり45度ほどの変化が限界。
◎射撃術
『スプリットショット』
「引き裂く弾丸」が示すとおり矢弾の貫通力を増すウェポンスキル。
セ「両手刀の武技が多いのはノブちゃんのメインウェポンだから仕方ないわねぇ。このほかにも世界には数多くの技が存在するわぁ。そのうち色々と見れると思うから楽しみにねぇ」
ミ「……私も強くなってたくさん覚えるよ」
セ「それじゃ今日はここまで。今度は魔法編でお会いしましょ♪」
ミ「……ばいばい」




