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新説・のぶさん異世界記  作者: ことぶきわたる
第五章 そうだ! ダンジョンへ行こう!!
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第116話 ブーンブーンへただいま

「ノブ君とミタマはまだもどらへんの? もう随分と遅い時間やで」


「そう急くなフツノよ。なにかあるにせよ主殿がそう簡単にやられるはずがあるまいて。それに異変があればタマがなにかしら感じ取るはずじゃろう」


「ぐ、ぐにゅう」


 カグラに諭され押し黙るフツノ。居残りの二人は待てども帰らぬ二人を思いやきもきしていた。もう一匹の居残りであるタマちゃんは入り口のほうに鎮座したまま微動だにしない。主人であるノブサダの帰りをじっと待っている……決して寝ているわけではない。ふるるん。




 宵の口に差しかかろうかという時間にがたんと扉が開いた。


「「ただいまー」」


「「「!!??」」」


 フツノたちの目に飛び込んできたのはお姫様抱っこのまま満足げに微笑むミタマとちょっと疲れた顔をしたノブサダだった。

 あれからミタマが気に入ったのかこちらに着くまでずっとこの格好のまま来たのだ。

 安堵した表情と羨ましげな視線が複雑に絡み合う。


「一体なにがあったんやろ……」


「う、羨ましくなんてないんじゃからな、くくう」


 ふるふるふる








 鼻息荒く説明を求めるフツノさんとなにやら妄想に耽って時折悶えているカグラさん。

 お説教は覚悟して事の次第を説明する。一人で無理したのは認めるがそのおかげで何とかミタマの救出に間に合ったと言い訳も忘れずに。ミタマも一緒に自分が油断したせいだと俺を庇っている。


 それらが実を結んだのか状況が状況だけに仕方ないと堪忍してお説教タイムは無いようだ……と思ったら。


「そんな状況下でミタマ一人が楽しむなんてずるいやないの!」


 余計なことまで全部まるっと説明しちゃったものだから再燃して現在に至ったりする。

 どんどん俺の立場が弱くなっているのは気のせいだろうか?




 とりあえず地位向上のため、二人の足腰立たなくなるまで頑張った!

 あ、防音防振は結界術の応用で完璧ですよ?



 色々と液にまみれた二人を綺麗にして寝かしつけた後、すっかりと忘れていたステータスやらの確認をする。

 称号やらなんやら増えていたしね。



 名前:ノブサダ・イズミ 年齢:15 性別:男 種族:普人族?

 クラス:侍大将Lv20 武芸者Lv20 中忍Lv20  時空魔術師Lv29 未設定

 状態:健康

 称号:【和泉家当主】

 HP:1,344/1,344 MP:134,218,344/134,218,344


【クラス】

 異世界人Lv28 戦士Lv30(M) 拳士Lv30(M) 魔法剣士Lv8 中忍Lv20(up!) 侍大将Lv20(new!) 武芸者Lv20(new!) 修道士Lv25 魔術師Lv10 呪術師Lv10 奇術師Lv12 錬金術師Lv12 時空魔術師Lv29(up!) シーフLv10 狩人Lv10 獣使いLv10 商人Lv10 奴隷商人Lv9 農家Lv10 主夫Lv10 大工Lv9 石工Lv9


【スキル】

 エターニア共通語 異魂伝心Lv4 魔法改変Lv4 複合魔法Lv4 並列発動Lv4 並列思考Lv2 家事Lv6 農業Lv4 剣術Lv3 刀術Lv4(up!) 格闘Lv4 両手槍Lv2 投擲Lv3 射撃Lv2 身体強化Lv3 魔力纏Lv6(up!) 回避Lv4 受け流しLv4 直感Lv3 頑健Lv2 開錠Lv1 罠Lv1 神聖魔法Lv5 暗黒魔法Lv3 重力魔法Lv3 時空間魔法Lv5(up!) 属性魔法適性Lv5 付与魔法Lv3 忍術Lv1(new!) 魔工Lv3 彫金術Lv3 結界術Lv2 生活魔法 偽装Lv4 錬金術Lv4 加工技術(木・石) 耐毒Lv1 耐麻痺Lv1 耐混乱Lv1 耐吸収Lv2(new!) 耐即死Lv2 性豪Lv5(up!)



【クラススキル】

 挑発  トレジャーハンター チャクラ 手当て 鷹の眼 心眼 隠遁 癒しの心 空間の理(new!)


【固有スキル】

 識別の魔眼Lv5  レベリットの加護(大盛つゆだく) 神託(直通)


【契約者】

 ミタマ、フツノ、カグラ、セフィロト、エレノア


【従魔】

 タマちゃん、わかもとサン、ウズメ



 おおお、流石にマザーアントは大物だったようだ。クラスアップした職が一気に20まで上がっているじゃないか。

 HPは1,000を超えMPは……元々がとんでもないからたいして変わっていないように思えるが285も上がっている。少ないって思われるが普通の魔術師2人前以上の数値なんだ、これ。ちなみHPが上がれば上がるほど斬られたままでも平気で動けたりするので正直人間辞めている感は高まる。首を刎ねられたり頭を潰されたり心臓を抉られたりーの即死コースならあっさり死んでしまうらしい、多分。怖くて試せないけどね。でも心臓あたりなら再生させられそうで怖いのが魔法技術なので意外になんとかなるかもしれない。



 刀術Lv4

『解体刃処』

 部位を痛めることなく瞬時に解体することの出来る異質な武技。死体もしくは瀕死の対象にしか効果は無い。元々は短剣のウェポンスキルだったものをタンパク・コスギタという医術を嗜んだ剣士達の手によって刀用の武技へと昇華された。


 新しい武技がコレです。ものすごく有効ではあるのです。あるのですが……ある意味俺らしいけれど一体どこを目指しているのかまったく分からなくなってきた気がするの。まあ、月猫が本領発揮したことで戦闘能力が格段に上がったから補助系の武技で良かったといえば良かったかな? うん、そう思おう。ダンジョンの外だと解体面倒だしね。



 クラススキルの空間の理は時空魔術師のスキルで常時発動型。座標の確定やその場の状況などを把握しやすくしてくれる補助型のスキルだ。空間把握の情報処理もこいつのおかげで随分と楽になっている。


【時空間魔法】

 Lv4 物質転移 物質を引き寄せる魔法。姿が見えなかったり何かの中に入っていたりするほど難易度は上がる。

 Lv5 空間転移 空間を跳躍し転移する。印なしに長距離を転移するには熟練の技が必要。印となる魔道具を据え付ければ難易度は大幅に軽減される。


 あの時使っていたやつだな。グネとの同調があったからこそ自在に使えたがこれもまた修練が必要だろう。それに空間転移の目印になる魔道具も錬金術、魔工、彫金術の複合スキルが必要になるのでこれを作るのも大変そうだ。ぐふう、やることだけが溜まっていくぜ。


 何気に性豪が5に上がっていますが実はさっきのハッスルで上がったのだよ。俎板の上の鯉状態を経験し更にそれを超えフツノさんたちの満足度を上げるべく奮闘した結果なのだろう。おかしいなレベルが上がって嬉しいはずなのになぜか嬉しくない。本当に俺は一体何処へ向かっているのだろうか。そのうち一番高いのはコレってなりそうで怖い。


 でもって称号がたくさんあるんどす。


【ダンジョンブレイカー】

 ダンジョンを破壊したもの。所持しているだけでダンジョン内における罠、壁などの破壊行動にボーナスが加算される。


【大物喰らい】

 巨大な敵におくさず戦い勝利した者へと贈られる称号。大物相手に怯まぬよう精神を高揚させる。


【魔王の遺志を継ぐもの】

 魔王の遺志を引き継ぎ邁進するものを示す称号。所持者への亜人が抱く初期友好度が上昇する。所持しているだけで効果あり。


にゃ王(猫の王)

 多数の猫類を誑し込んだネコスキーに贈られる称号。所持しているだけで猫種への好感度上昇効果がある。


 粗方所持しているだけで効果が出るのはありがたい。【魔王の遺志を継ぐもの】は見られたら非常に厄介なことになりそうだしな。というか【にゃ王(猫の王)】ってミタマが発情したのが取得のトリガーか!? あ、でもウズメたちを従えたのも布石になっていたのかもしれない。








 翌朝



『ブーンブーン』に激震が走る!!







 いや、いらっしゃったマッスルブラザーズが力の加減を間違えて扉をぶち壊しただけなんだけどもさ。


 なんでも『白の運び手』が一向に戻らず、さらにはやたらと強いアイアンアントと変異種であるスチールアントまで闊歩していることからギルドは現在有する最強のパーティであるマッスルブラザーズに現場の状況確認を依頼。それでここまで来たということだ。

 俺はなんとか歩けるまでに回復したスーズィーさんと未だ目覚めぬ二人の事情を説明する。

 全部筆記だったけれども。そんなに喋るの苦手ですか?



 話し合った(?)結果、ギルド職員の3人はマッスルブラザーズにお任せすることになった。元々好意で対応していただけだし依頼を受けてきたならばそちらにお任せしたほうが色々と揉めないと判断したからだ。俺達は当初の予定通り10Fを目指すことにした。どうせならポートクリスタルの解放を済ませてしまいたかったんだ。あ、帰還後は強制出頭が確定しているけどもね。

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