短編小説・AIのバグ
不思議な短編小説です!
宜しくお願いします!
人類が滅亡してから数千年が経過していた。
今、この地球にいるのは人類が造り出した人工精密機械である。
彼らが今の地球を再生しようとしているのだ。
限りない時間を費やし、生物が蘇る日が訪れるかもしれない。
『やぁ、E88833』
僕は丸い形をしたロボットに話を掛けた。
『こんにちは、A326』
E88833は返事を返した。
いつもの何気無い会話。
だが、この日は普段と違った。
『A326、聞いて欲しい話があるんだ』
そう唐突に話を切り出した。
『どんな話だい?聞こう』
さして興味があった訳でもない。
僕たちロボットは人工的に造られた存在なのだから…
このような会話に意味があるのかすら僕には、わからないのだ。
『私は、ずっと君の事ばかり考えてしまうんだ』
僕は言葉の意味が、よくわからなかった。
『それは大変だな、バグかも? 修理屋のS911に診て貰うべきだ』
A326は枯れた大地に生えた一本の花を僕に差し出した。
『愛してる』
何故だか、わからない。
僕は温かい感じがした。
バグが発生したのだろうか?
考えるよりも先に、返事をしていた。
『僕も愛してる』
読んで下さりありがとうございました!
アダムとイヴの愛の話。