閑話、料理長は、伯爵家に永久就職が決まった。
ごめんなさい!間違えて消してしまいました。代わりの物を更新します。本編の続きは遅れます。すみません。
料理長の災難
マリーさんにプロポーズされた料理長、青ざめた顔をしながらガタガタ震えています。
「……何が悪かったんだ。俺は悪い事はしていない。何故だああああああ〜!」
頭を抱えて悩んでいる料理長。それを見て可哀想だが、助ける事ができないと泣く弟子達。
「師匠〜〜〜ごめんなさい!うっ、うっ、僕たちマリーさんに勝てません!」
「ごめんなさい〜〜!マリーさんの視線で死にそうです」
返事をしてない料理長の様子を、物陰からチラチラと覗きに来るマリーさん。
ここ数日のマリーさんの無言の圧力に、料理長も弟子たちも死にそうになっていた。
発端はここのお嬢様の願いだった。飴のレシピを渡され、作ったのがマリーさんに気に入られた。実はマリーさんは男爵家の三女らしい。奥様の信奉者で、嫁ぐきは無く、一生侯爵家で働く気だった。
飴の魅力にやられたマリーさんが、奥様と旦那様に料理長と結婚したいと願い出た。
「料理長、マリーと結婚するらしいね。伯爵家の隅に家を建ててあげよう。これで伯爵家に新しい料理人を、一生探さなくていいね」
にこにこ笑う旦那様、お祝いに住み家をプレゼントされるらしい。俺はするとは!言ってないです。そう言う筈が旦那様の次の言葉を聞いて飲み込んだ。
「まだ、結婚は…「まさか!マリーを弄ぶ気だったのか!お気に入りの侍女だぞ!間違いじゃないな。結婚するのだろう」
こっ!こっ、怖い!普段優しい表情しか見た事無かったが今の旦那様はちょーぜつ怖い。
断れない!俺に選択肢は無いのか?……くぅ〜〜無いんだな。
「しししし、しします〜〜!」
胸の中では、しますでは無く死にますと言いたかった。
「そうか!知らせなければ。喜ぶ姿を見れる。早くマリーにプロポーズの返事をしたまえ」
……負けた。旦那様の怖さに屈した。いいんだ〜〜。俺は料理が作れれば、はははははーっ。地面に倒れこむ料理長だった。
「師匠〜〜〜!気を確かに持ってくださあああーい!」
「師匠〜!生きてますかああああー!」
弟子たちの悲鳴が調理場にこだまするのであった。




