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番外編・聖獣の、焼け野原事件に巻き込まれた王子前編

ごめんなさい、次回は25日になります。

突如、爆音が王都まで響いて来た。バルコニーに出て外を見て驚いた。国境付近から炎が見える。


「一体何があったんだ!火柱が見えるぞ、相当酷く燃えているな。調べてみる必要があるか」


急いで父上の執務室に行った。前にいる近衛を手で制して扉を開けた。


「お仕事中に申し訳ありません。国境付近に火柱が上がりました。他からも知らせが来ると思いますが、先に調べに出かけて様子を見て来ます」


言い出したら聞かないと分かっている父はため息をついてしょうがないな、と言う顔をした。


「護衛を連れて、気を付けて行って来るといい。ただ、無理はするな」


「ありがとうございます、陛下。行ってまいります」


許可をもらい、数人の護衛を連れて国境に向かった。




私の名は、エルドラド・ガーデン。ガーデン国第一王子になる。但し、私の母は側妃で正妃ではないので、王位継承は2番目となっている。


王位には、興味がないので問題ないが、正妃の嫌がらせは閉口する。母親が父上の愛を独占してるのが気に食わないらしい。


母親は本当は正妃になる筈だった。横槍が入ってダメになったのだ。ヨコドリア国王女が、父上に恋をして、強引な手を使い正妃に収まった。


父上は、初めから愛せない、正妃を諦めて国に帰ってくれ!と断って居たが、有力貴族の後押しを受けた王女に、周りの貴族迄もが正妃にするべきだとの声を王家が無視できなくて、仕方なく結婚した。


だが、早くから父上の後宮にいた母親が私を身に宿し生まれた事を知ると、嫌がらせをして来た、と母親の侍女が話していた。父上に守られている母親には、被害が来る事はなかった。それも、真綿で包むように愛されている母親を憎むひとつの要因になった。


運がいいのか悪いのか、王女は初夜の一度の交わりで、異母弟になる弟を身ごもった。これには父上が落ち込んでいた、と母親から聞いている。


「君を裏切りたくない!のに……逃げられない。叔父上に言われたよ、薬を使うしかないと」


「ラインハルト、貴方の所為ではないわ。私の家に力がなかったからよ。貴方の側にいれるだけで私はいいの」


だから、悲しまないで。と言われて母親の事を今までより深く愛を捧げようと、その日に誓ったらしい。父は裏技と言うか、王女との結婚の誓いを魔法で聞こえないように重ねて言葉を言った。


「私の愛は、クリスティーに捧げ守る事を誓う」


教会の大聖堂で、神だけに聞こえた言葉だった



この国の王家は、結婚初夜交わりを教会から神父と、王家の一族2人の見届け人が居る中行われる。逃げようにも、逃げられない。その結果の妊娠だ。


弟は生まれた時から、王妃から厳しく次期王としての教育をされている。私は気ままな王子として暮らせているので楽である。


だが、私は先代王によく似ていた為、私を王にしたい人たちが大勢いる。自分で言うのも何だが、弟より出来はいいらしい。武術、魔法、資質、どの教師も私を褒めた。


私に勝てない弟は、王妃に怒られてだんだん歪んで行った。今では、王妃と2人で私を攻撃してくる。地味な攻撃が多いが、相手にするのも面倒である。


ヒュー!顔の頰を少しかすめて矢が飛んで行った。血が少し滲む。


「チッ!外れたか」


そう、一言言って去って行った。弟が矢を放ったようだ。魔法なら直ぐ反撃しているが、運悪く足下に、キューが居たので避けるのを失敗してしまった。傷は直ぐ治癒魔法で治したので問題はない。


「困ったものだ。王位など興味ない私に敵対心を燃やしても仕方ないのだが……ふう、無理もないか、あの母親が居ては」


弟も資質としては悪くないのだが、導くものがあの王妃ではダメだな。母親のヒステリーに晒されて、真面な感覚から遠のいて傲慢な男になっている。


「殿下!お怪我はありませんか?遅くなって申し訳ありません!」


私に付けてある従者の1人が慌てて来た。普段は完全に守られているが、偶には弟の思惑に乗ってやらないと、他に被害が及ぶのでこんな茶番を演じてる。


国境付近に起きた出来事が、私の人生を大きく変えるとはこの時は思っていなかった。

ルビィディア「焼け野原は勘弁して〜!それより、バーベキューをしましょう!」


フラン「そうですね。コントロールの練習と美味しく肉を焼く事が覚えられて一石二鳥です」


聖獣様「に、肉くううううーっ!大きいのくれ〜!」


聖獣様「肉くううううーっ!私が焼くわ!任せなさい」

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