聖女様の目標はイケメン男狩りです。
隙間投稿しました〜。
私は、ど田舎の日本から異世界に召喚されたの。おしゃれな店も何もない所。私の周りにいる男の子たちは私を好きだと言ってくれるのに、幼馴染に騙されてるイケメンな男の子は、地味な女の子のものだった。
「可愛い私に告白されて、嬉しくないの」
冴えない幼馴染より、私の方が可愛いし成績もいいのよ。
「俺の好きなのは美月だ。君じゃない!付きまとうのはやめてくれ」
嫌そうな顔をして帰って行く。どうして?他の人たちは私を好きだって言ってくれるのに!
許せない!あんな子の為に私を振るなんて!彼は騙されてるのね。見てなさい美月
次の日、手紙をロッカーに入れて、倉庫裏に呼び出した。美月はのこのこやって来たわ。
「私呼び出したのは春香さんなの?鷹ちゃんに内緒で話したい、って書いてありましたよね。用事は何ですか?」
心底分からないって顔されたわ。こんなに私が傷ついているのに!呑気な顔!許せない!
あなたも傷つけばいいのよ!
「私、鷹君と付き合う事になったの。でも、幼馴染のあなたに可哀想で言えないでしょ。だからね〜、分かるでしょ」
「え?嘘!鷹ちゃん、断った、って言ってたよ」
何!何!私の話しを信じてない。その顔……優越感にでも浸ってるの!鷹が嘘を付くはずない。って思ってるの?!ブスのくせに生意気よ!
「気の毒で言えないだけでしょ?明日から近づかないでね!」
気が付かなかった。後ろに彼がいるなんて!また、私を否定する気だなんて!
「嘘を言うな!俺はお前なんか好きじゃない!その、傲慢な性格に反吐がでる!」
嘘でしょ?私が傲慢?優等生で誰でも好きだと言われる私が!その子に騙されてるのね。私の素晴らしい所を教えてあげないとダメなのね。
「鷹はその子に騙されてるのよ!私と付き合えば分かるわ!」
彼の手を取り、私の胸に抱き込んだ。ほら、こうすると誰もが喜んでくれる。
「やめろ!気持ち悪いー!」
ドン!手を振り払われ突き飛ばされた。
「痛い!」
「美月、行くぞ!」
「え?、でも、痛そう」
親切な振り?やめてよ!私で点数で稼ぐ気ね!
「勘違い女と関わらない方がいい。帰るぞ」
勘違い?違うわ!あの子がブスのくせに可愛いい振りして!いいわ、今度は失敗しない、私が本物だと認めさせる。
そう決意した夜、召喚された。私を聖女と崇める人たちが大勢いた。そう、私は認められたのよ。
「聖女様、ようこそおいで頂きました。美しい方、私たちは歓迎します」
鷹君とは違う、煌びやかな衣装を纏うイケメンが、恭しく私の手を取り唇を寄せ口付けを手の甲に落とした。ふふ、これこそ私相応しい扱いだわ。
「私が聖女?本当に?」
「そうです。召喚された聖女様は、浄化と魅了の魔法が使えるようになります」
聖女、浄化と魅了の魔法!まるで乙女ゲーム。でも、今度は失敗しない。多くの男が側に居ても、私を好きになってくれなければ意味がない。
この異世界で、聖女な私は魅了の魔法を使って、今度こそ一番偉いイケメン男を捕まえてやるわ!




