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ライバル子ちゃん登場です。

 あれから舞踏会への招待状が届きました。ドレス一式もです。お母様の笑顔が怖い!

え?マジですか?マジなんですね。うっ!時間が迫ってると家庭教師を付けられました。踏んだり蹴ったりです。

お母様のチェックが度々入り、矯正させられました。ぎゃ〜!手足が棒になっちゃうよ〜。しくしく。

お父様に、溺愛されているお母様のスペックは素晴らしい物です。あのお父様を陥落させた手腕は見事だと思います。

時間がたった今では2人を素直に両親だと思えるようになりました。

伯爵家の馬車に乗り舞踏会に行きます。お母様も、お父様も一緒です。

でも、ラブラブな2人に挟まれた私不幸です!侍女さんは知らないふり。

何時もの事なんですね。わかりました。私も諦めます。


王城が見えてきました。地獄の始まりです。ドナドナ〜私を乗せて〜。普通人の私は、両親に連れられて馬車とともに城に入って行きます。

門でのチェックを受け、侍従が招待状をかざし中へ行くことが許された後、馬車を所定の場所へ停めます。侍女と侍従は控えの間に行くそうです。面倒くさいですね〜貴族様!

城の、玄関先に降りた私と両親は、何故かいつの間にか来た殿下に吃驚しました。

ぎゃ〜!時間は教えてなかったですよ?ストーカー?




あの後記憶が飛びました。殿下に強制連行され、今ホール中央の上座に居ます。皇太子エディアルド殿下の、婚約者として紹介されました。

聞こえない〜聞きたくない〜、耳が拒否反応にを起こしています。

周りの視線が、怖い!怖い!ビームが出せるなら、消し飛んでるね!消し炭決定だー!

この中で、踊る何て出来るか!!嫌だ!足を捻った振りしよう!猫を、巨大猫を被ろう。は!又、乱暴な言葉になってる〜。


「ルビィディア一曲踊ってくれますか?」


 嫌だ踊りたくない。女優になるわ〜!


「エディアルド殿下、ごめんなさい。足を痛めたみたいで…」


 残念そうに、足が痛そうな顔をしてみた。騙せたかな?

んっ?やったー!ライバル子ちゃん登場だ!

こっちに来る。頑張れライバル子ちゃん!


「エディアルド殿下、ダイアナ・クラーケンです、一曲踊ってくださいますか?」


 見事な礼の仕草の後ににっこり笑顔の申し込み、ナイスタイミング!

ライバル子ちゃんありがとう。初めに、王族が踊らないと他の人達が踊れない。

助かった〜。


「仕方ない、ルビィディア彼女と踊って来るよ」


 残念そうにしないでください。全く大丈夫です。気にしないでください。


「ダイアナ様!私の替わりをお願いしますわ」


 嫌われる為の悪役令嬢心得その 一、高飛車発言をしよう。ツンとしながら言って見た。

 殿下に見えないように、睨んで行く令嬢!

成功だ!こわ!うんうん殿下を誘惑してね♡頼んだよ!

チャンスだからね!一曲と言わず何曲でも踊ってください、お願いします。


 おお!一人になった私の所に、新たなライバル子ちゃん二号登場!取り巻き令嬢引き連れてやって来ました。

応援するよ!キラキラの美人さんだよ、つり目なんだ。迫力あるわ!



「ルビィディア様、今度はどんな手を使い、エディアルド殿下の婚約者になりましたの?」


 踊ってる殿下に気付かれない様、更に高飛車お嬢様発動!やるしかないわ。扇を持って、手でパシパシやって見ました。


「そんな事、貴女に言う必要があって?私が選ばれたのよ」


 いや、プルプル腕を震わせながら睨みつけられたよ!ぐわ!効く〜身体に穴空きそう!


「やっぱり、卑怯な手を使いましたのね!許せませんわ!」


 周りの取り巻き令嬢達も「そうです!許せません!」「信じられませんわ」とまくし立ててます。皆さん逆です、押し付けられたんです。

貴女にあげます、持って行ってください。私は要りません。

でも、今はそれなりの対応をしますね。


「貴女には無理ですわ、諦めた方がよろしくてよ。おーほっほっほっーっ」


 扇で口元を隠しながら、高飛車な感じで言えば頑張ってくれますよね。

殿下を物にしてください。


「私は負けませんことよ!」


 プンプンと、怒りながら取り巻き令嬢を連れて向こうのほうに行ってしまいました。

高飛車口調は疲れるよ。効果ありまくり、勝手に悪役にしてくれる。

凄いな〜砂糖に集る蟻だよね!

殿下に集る令嬢達は。よく平気でいられるよね。

 私が男でも無理、好きな人だけに側にいて欲しいから。


「エディアルド殿下、今度は私と踊ってください」


「いえ、私と一曲お願いしますわ」


「違いますわ、今度は私とですわ!」


 次々令嬢が申し込んでます。うわー目が笑ってないよ!

完璧対応だけど、皆気がつかないの?…こわ!怖いよ!やっぱり知らない方が幸せなんだよね。

内心嫌なんだ、本当はご機嫌取りなどしたくないんだね。派閥を纏めるのも大変なんだね。

気がついた私が、不幸かもしれない。


 ぞろぞろ殿下と一緒に、ライバル子ちゃん達来るよ!

おお!睨んでる睨んでる〜、殿下に見えないよに睨んでるよ!

ちょぴり般若入ってるよ。しわになるからね!気をつけて!

よし、通常悪役令嬢発動!


「ルビィディア、待たせて悪かったね」


 待ってませんから、来なくて良かったのに。もっと死ぬほど踊ってくれていいですよ。それこそ、足が動かなくなるくらい。


「いいえ、そんな事ありませんわ」


 嫌だ!来ないでくれと叫びたい。普通の、普通の婚約者が欲しかった。


「ルビィディア様、私もエディアルド殿下に踊って貰ってもいいかしら?」


 好戦的な令嬢を見ながら、どうぞ、どうぞ、お構いなく何曲でもどうぞ、と心の中で言ってみた。


「ええ、私の替わりで良ければどうぞ、殿下にお願いしても構いませんわ」


 ツンツンしながら、あくまでも私の代わりよ、と言う感じにすると睨まれたが、果敢に殿下に挑んでる。

良し頑張れ!貴女達が頑張ると私が楽になり、殿下の相手をしなくて済む。

好い事だらけだよ。


「エディアルド殿下、婚約者であるルビィディア様の許可がもらえましたわ。踊ってください。」


令嬢に詰め寄られた殿下(内心渋々だよね)は、沢山の令嬢と踊る事になっていた。無理やり婚約者にされた私は同情しない。


「では一曲、お相手をお願いしましょう」


 見てるだけ〜、楽しいよ傍観ポジション。

心なしか殿下の顔が引きつり気味だね。

沢山踊らされて可哀想〜でも私、決して踊らないからね〜いや!踊れないか。嘘でもね。











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