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傍観者に徹すると、トラブルに巻き込まれなくて楽です。

隙間投稿しました〜。

新たなライバル子ちゃんの出現に笑みがこぼれるます。嬉しくなって思わずスキップしそうになり、もう少しでフランさんの叱咤を受けるところでした〜!危なかった。


「エディアルド〜〜、周りの人たちが睨んで来るの〜。こわ〜い」


ぶりっ子聖女様の言葉に令嬢のこめかみに青筋が立っている。わ〜あ〜、最悪ですよお嬢様方。

せっかく殿下の取り巻きになりそうな人たちだと期待していたのに、殿下に鬼の様な姿を見せてますよ!


「!!殿下を呼び捨てにするなんて不敬ですわ!」


「そうですわ、殿下に対して失礼ですのよ!」


「えええーっ!ひっど〜い!呼んでもいいとエディアルドが言ったのよ。僻みは醜いわねえー」


エディアルド殿下の腕にべったりくっついたまま、令嬢たちに嫌味を言ってる。

ぶりっ子聖女様、令嬢たちに負けてませんね〜、女の戦い。私ならぶりっ子聖女様を相手にしたくないよ。話の通じない面倒臭さいタイプの人だよ。


「くやしーっ!公爵令嬢の私は妬んでませんわ!」


「私たちは常識を教えてあげてますのよ!」


殿下の妻の座を狙っている人たちの中で、強気な令嬢たちの集団が、ぶりっ子聖女様にいい負けている。う〜んもう少し頑張って欲しかったのにダメかな?


お茶会の中心の席に座り、エディアルド殿下にしなだれ掛かる聖女春香に、他の令嬢たちの怒りが向けられて、口論が繰り広げられている。殿下自体は、無言を貫き軽く微笑んだままいる。

まあ、聖女様の胸の感触を楽しんでるから、差し引きゼロなのかな?


ルビィディアは早々に、その場所から離れていたので被害はない。傍観者立ち位置は楽よね〜、と遠くから見てるだけである。


「ふう、エディアルド殿下も困った方だわ。私のお茶会を荒らすとは、失礼ですわ」


扇子を握り締め、怒りを静かに溜めている侯爵夫人がいた。お怒りですねー。友人の娘の婚約者、と言う点でも頭の痛い光景だと。


侯爵夫人の様子に、いつもの穏やかで、華やかなお茶会雰囲気は見られないようです。お母様情報談。

一応フォローしておきますか。


「侯爵夫人、エディアルド殿下をお許しください。聖ライト国からのお客様ですから仕方ないのです」


このままふたりの世界を作って、婚約破棄お願いします。見た感じ嫌がっていませんから、大丈夫ですよね?ふれ〜ふれ〜聖女!落とせ〜落とせ〜殿下。


「婚約者である、貴方に謝られては、納めるしかないでしょうね」


「ありがとうございます侯爵夫人。聖女様は異世界の人ですから、貴族のマナーはできないそうです」


これは、殿下からは聞いていないけど、マナーを知ってる女の子には見えない。

それに、お金持ちか、名家でもない限りはマナーは習わないだろうし。


高校生か、大学生か、分からないけど、そのぶりぶり色仕掛けを頑張って殿下をものにしてね〜期待してるよ〜、ライバル子聖女ちゃん。


「それにしても……見苦しいわね。注意もできないのかしら?殿下の神経を疑うわ」


ごめんなさいお胸に夢中の殿下です。私の顔を立ててくださった侯爵夫人は、これ以上何もなさらないと言ってくださった。


普通は主催者である侯爵夫人が諌めに行くのだが、相手が悪い。


聖ライト国から賓客である。教会の儀式参加なのだから。厄介な教会とのトラブルに巻き込まれては敵わないし、関わらないのが一番いい。


まあ、見てるだけの私は全然気にしていない。周りだけがハラハラしてるかな。

フランさんは、殿下の行動見て、小さな声で旦那様に報告しなくては、と言っていた。


私から見たら、殿下に話しかけ、周りを威嚇して、くるくる視線の先に回り込む聖女様が、キャンキャン吠える犬に見えた。


「ふふ、子犬の様に、くるくる殿下の周りを回ってるだけですよ。気になさらないでください」


冗談でも言ったら周りが和むかな?と思いわざと聖女様を犬に例えてみた。

すると、侯爵夫人が小さく吹き出して笑い出した。


「ぷっ!おほほほほ、よく見ればそうね。淑女には見えないわ。気にする方が変ね、ごめんなさい。くすくす」


おお〜っ!これが本物の高笑いの見本!美しく優雅に笑う仕草、参考になるわ〜。


冗談も上手く行った!周りにいる、他の令嬢や侍女たちも我慢はしているが、私の言葉を聞いて笑い声がする。こそこそ聞こえる話は、犬に見えた聖女様の話題で盛り上がっている。


「ぷ、犬、犬ね。くすくす本当だわ」


「キャンキャン吠えて、躾のできてないバカ犬ね」


「可愛げのない犬など放って置いて、私たちはお茶を静かに頂きましょう」



こちらの席のお茶会は、後は楽しくできそう。だから殿下、こっちに来ないでね?トラブルは要らないから〜〜。よろしくお願いします!


フラン「お茶会に、ケダモノが出ましたわ。もし、伯爵家に出没したら旦那様に狩ってもらいましょう、お嬢様」


ルビィディア「……ケダモノ、殿下の評価が落ちて行く。しばらく来ない様に言っておかないと命がないかも」


侯爵夫人「そうね、リリスにもお願いしておくわ。紳士ではない獣は狩られても仕方ないわね」


ルビィディア「狩るのは勘弁してええええーっ!もっとおバカな跡取りが控えてるから、命だけは助けてあげてええええーっ」




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