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第2話 変な決意

「わりぃぶつかっちまった!ゴメンな、大丈夫か?」私はそっと目を開けた

「カッコイイ…」

私は思わず呟いた、どうやら彼には聞こえてないらしい

そこに立っていたのはそこそこ綺麗な顔だちの男子生徒が立っていた、危うく惚れそうになってしまった…


そう――――そのぶつかった男子生徒こそがのちに私の人生をどんどんいい方向へ狂わせてくれる熱海晴翔あたみはるとだったのだ

今の私はそんなことは知るよしもないし知る余裕もない


「ごめんなさい!じゃあ私急いでるから!」

彼にそう言って急いで職員室へ向かった


「なんだ今の子?でも……なーんか面白そう」

彼はそう呟いた

もちろん、一生懸命に走っている私にはそんな言葉は聞こえないのだった


「失礼します!あの第1音楽室の鍵を借りに来ました!!」

私は職員室に入った

「慰雨ちゃん何してるの!?急いで自分クラスに戻りなさいっ!」

「分かってますよ!でも荷物が第1音楽室にあって…でも音楽室が閉まってて荷物が取れないんですっ!」

「分かった、貸してあげるわ」

「ありがとうございます!」

「長い時間練習することはいいことよ?それに偉いわ、でもねちゃんと練習時間は守ってね」

「えっ…でも先生は時間になったら迎えに来るって言いましたよね?」

「そんなこと言ってないわよ、もう早く行きなさい」



あんたが言ったから信じて待ってたのにそれはないだろっ!?

ふざけるなよババアアァァァアアっ!!



現実でこんなことを言ったら成績に関わるので心の中で我慢しました


とにかく急ごう!シオ達が待ってる!


「先輩っ!持ってきました…」

「慰雨ちゃんありがとう!慰雨ちゃんの荷物も取るからちょっと待っててね!」

「はいっ!」


しばらくしたら先輩は私の荷物を取ってきてくれた

「ありがとうございます」

「じゃあ早く行こう!皆はもう体育館にいると思うわ!」

「そんな!?私達はまだ自分のクラスも確認出来てないのに…」

「とりあえず昇降口に行きましょう!クラス名簿が配られてるらしいです!」

「シオちゃんの言う通りね!昇降口に行きましょう」

「はいっ!」

私は昇降口に向かった、確か8時40分までには体育館にいなければならない

ちなみに今は8時37分だ

これは遅刻してしまう


「先生!クラス名簿下さい!」

「何してたんだ君達は?早く体育館に行きなさい」


私達はクラス名簿を貰って自分のクラスに向かった

「慰雨ちゃん達!また午後の入学式までバイバイ」

「はいっ先輩!お疲れ様でした!」

私とシオは先輩と別れた

「えーと私は…2年1組だ!うわっ!友達がパッと見誰もいねー!」

「慰雨ドンマイ!私はねーうん、そこそこ友達いた!」

「今年もシオと一緒じゃなかったー…」

もう泣きたいです…遅刻しそうなうえに新しいクラスに友達いないとか…

「慰雨頑張ってね!ちなみに私は2年6組だから!また後でね!」

「うん、多分頑張る…」


自分の教室に着きました!

当然のことだがクラスには誰もいない、皆体育館に移動していたのだ

まぁ…当たり前ですよねー(笑)

ええい!笑ってる場合じゃない!体育館へ向かうんだ氷鷹慰雨っ!



そして私はなんとかギリギリ始業式には間に合った

始業式の後は自分のクラスで帰りの学活がある


「あーマジ始業式ダルかったわー」

「ねー、てかさ校長が各学年の先生の紹介とかする意味じゃね?」

「だよねー名前と担当学年とか担当クラスとか発表だけでいいのにねー」


クラスのあちこちで聞こえる友達同士の会話

いいですねー皆さん友達がいてー

私?私ですか?そりゃいますよ友達、もちろん他クラにね!


なんでいつもクラス変えって友達が他クラになるんだよ…

先生達は私をいじめたいの!?そう思ってしまう位いつも友達がいないのだ


あーもうこうなったら………『一年間クラスで友達を作らないでぼっちで過ごしてやるよ!』


ぼっちいいじゃん!

人に迷惑かけないし、自分の好き放題にできるし、ぼっち最高じゃん!

ハハハッ!ぼっちで何が悪い、どうせ中学の友達なんて大人になってからも関わったりはしないでしょ?所詮中学の友達なんて中学の友達で終わるしー




―――こうして私は一年間ぼっちでいることを決意したのだった―――




この時私は知らなかった、のちに熱海晴翔によって自分の学園生活が変わることを――――――



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