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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

私が宇宙最強の陰キャです!

作者: 夜之医




 ここは学校。



 ここは教室。



 ここは私の机。



 あ、どうも、一応クラスの端っこでイラストを描いてたり、本を読んでいる女です。


 名前は「末澤(すえざわ) 桜優人(さゆり)」と言います。


 私、とっても中性的な顔って言われるんですけど、それって男の子っぽい顔って事ですよね?

 持ってる鏡や家の鏡で確認しても、私でさえ女の子らしくないとは思います。

 目は前髪で隠されていて、一応眼鏡を掛けています。


 クラスに友達などおらず、一日中誰とも話さない日だってあります。

 それって悲しいですよね?

 そう、悲しいんです。

 私には分かります。だって、それが私だもの。

 ところで、皆さんには友達とか親友とかっていますか?

 もしいるって方は、そのお友達さんや親友さんを大切にしてくださいね。


 簡単に作れるものじゃないですよ。


 ところで今、私は何をしてるかと言うと、本を読んでいます。

 小説です。

 その本には魔法とかが出てきて、凄く憧れます。

 まあ、受験生である私がアニメや漫画など見ている暇など無いと分かってるのですが、小説は何故か読んでしまいます。



 私がその本を楽しんでいるその時、珍しくクラスの明るい女の子から声を掛けられました。




「あのさ、桜優人ちゃんの事を呼んでる人がいるらしいよ」




 なんということでしょう。

 私が知らぬ間に、誰かに名を挙げられていたそうです。

 こんな機会は滅多に無いことですし、行く事にしました。

 私が頷いて、集合場所である理科室に向かいました。



 理科室に着き、その呼んでいる人とやらを探しました。

 一見、誰もいないようですが────



「だぁっ!!」



 と、突然後ろから大きな声が聞こえました。

 私は驚いて腰を抜かし、咄嗟に後ろを向きました。

 するとそこにいた人とは、同じクラスのリーダー的存在の一軍男子の(ひとり)でした。

 その男子は大爆笑。

 ここは一つ、泣いたフリでもしましょうかね。


 いえ、私は泣かないですよ?


 正直イラついてはいましたが、そんな事ですぐに相手にイライラをぶつける私ではありません。

 ここは黙って様子を見て、ここへ呼んだ用件を伺う事にしました。



「────あ、あの、何か、用ですか?────」



 哄笑しているところに割り入りました。

 その男子は笑いを少しだけ抑え、ここへ呼んだ理由を話してくれました。



「あ、ああ!用ならあるさ!ここの化学変化なんだけど、何がどうなってこうなってんの────ってブヒャヒャヒャ!」



 まるで豚のようですね。

 先程私が腰を抜かしたのを思い出したのでしょう。

 本当に腹が立ちます。



「いい加減にしてください!私をここに呼んでおいて、且つ私を驚かして転けたのを見て、それを笑う。それが、人に物事を頼む態度ですか!?」



 私は本音を混ぜつつも、その男子に注意をしました。

 その男子は流石にマズいと悟ったのか、笑うのを完全に止めてくれました。



「ああ、すまない。ところで────」



 クラスメイトの男子が説明をしようとした瞬間、何か異変が起きました。

 その男子は一生懸命に頭を抱え、更には地面に倒れ込んでしまいました。

 急な展開に私は焦ってしまい、何も考えられなくなってしまいました。




(─────現在のコンディションモードは「怒」。現在のコンディションモードは「怒」。怒りの対象となる存在の遺伝子を、一つ一つ混沌状態にします─────)




 何ですって!?

 てか、今のアナウンスは何!?

 突然、私の心の中に響くようなアナウンスが流れました。

 しかもその内容は壮絶で、恐ろしかったです。

 怒りの対象となる存在、つまりは、この一軍男子の柱のことですね。

 この男子の遺伝子を混沌と化させ、人間ではない生物に変換するそうです。


 あぁ、恐ろしい。



(─────完了しました。ご確認の程、宜しくお願いします。


名前:橋畑 蒼太

性別:男

血液型:B型


以上は(あるじ)様の判断できる材料でございます。尚、橋畑 蒼太は霊長目から齧歯目であるデグーへと変換されました─────)



 なるほど。

 本当にデグーになっています。

 ちっちゃくて可愛い動物のようだけど、元は同じ人間であり、クラスメイトだったのです。

 可愛がりたい部分も半分ありますが、私に辱めた罰なので、仕方がありません。




「フフッ、その姿で頑張って生きていってくださいね────」




 私は笑顔でデグーにそう伝え、何事も無かったかのように教室へと戻りました。



 授業開始のチャイムが鳴りました。

 今からは社会の時間です。


「あれ?蒼太はどこに行った?」


 と、一番最初に蒼太さんの存在に気がついたのは先生でした。

 先生の疑問に、皆も首を傾げています。

 勿論、私は陰キャですので、何も反応はしません。


「誰か、知ってる人はいないか?」


 一同が首を横に振ってます。

 私は何事も無いようにと、教科書を端から端まで読んでいました。


「コラッ、今は教科書を読む時間ではない。それより、蒼太は知らないか?」


 恥ずかしい事に、私は注意されてしまいました。

 蒼太さんの件について、私は何も言いたくなかったので、適当にその場をしのぎました。


 皆が蒼太さんの事に話している間、先生は他の先生のところへ行ったりと、全員が協力して蒼太さんを探しています。


 惨めですね。


 何も知らずに。


 まさかデグーに変化しているなどと、誰も思わないことでしょう。

 すると、慌てた様子で先生が教室に戻って来ました。


「えーっと、今から学年集会を行いますので、廊下に並んでください」


 おやおや。

 これは最高のチャンスじゃないですか。

 全校集会と言えば、私は寝ること一択しかありません。

 ちょうど眠たかったことですし、良しとしましょう。


 一斉に廊下へ並ぶ生徒。

 私もその中におり、静かに体育館へと向かいました。



 学年集会が始まり、先ずは学年主任からでした。


「今回何故集まったか分からない人もいると思いますので、簡単に説明させていただきます。本日、三年五組の男子生徒が急にいなくなりました。学校全体を探しても見当たらず、これは限りなく事件に近い出来事です。もし何か心当たりがある人や、分かってることがある人は、後で私のところへ来てください」



 やはり、蒼太さんのことでしたか。

 まあ、皆に紛れていればバレる事は無いでしょう。


「諸連絡のある先生はいらっしゃいますか?」


 いつも通り、学年主任の先生が他の先生に諸連絡がないかを確認しています。

 諸連絡。つまり、もうそろそろ終わるということですね。

 教室帰ってから、本の続きを読もうと思ったその時でした。

 理科の先生が手を上げ、急いでマイクを受け取りに行きました。



「末澤桜優人さんは、この後すぐに私のところへ来てください」



 何と。

 皆の前で私一人が呼び出されました。

 これは大ピンチ。

 一見、私は落ち着いたように見えますが、内心とても焦っています。



 皆が帰ったあと、私の担任、学年主任、理科の先生が私を囲みました。

 当然、私が呼び出され、説教されるのは承知しています。

 とことん怒られようじゃありませんか。



「君が理科室に来た時、蒼太さんが齧歯目の動物になっているのを見てね、何か知ってることがあればと思って、呼び出したんだけど────」



 怒られる、と言うよりかは知ってることを聞かれるだけですか。

 そうですか。

 私が怒り、この場を一斉に掃除することも容易いことだったんですがね。

 それは控えるとしましょう。


「私は何も知りません!ただ勝手に動物になっていったんじゃないですか!?」


 私は嘘でその場をしのごうとしましたが、もう当座しのぎは通用しないようです。

 学年主任の先生が私の腕を取り、引っ張られました。



「正直に言いなさい。先生達は、嘘をつかなければそう大きな声を出すことはない。だけど、君が言ってることは何一つ信用ならないんだ」



 少し、少しだけ、イラッとしました。

 腕を取られて引っ張られた挙句、何か不快になるような言葉にぶつかった気がします。

 隠れた前髪で先生を隠し、現実から逃避しようとしました。

 しかし、その作戦も失敗。

 担任の先生に前髪を上げられ、私は赤面しました。



「わ、わわわ、私、実は・・・・・・・」



 もうバレてるでしょうと諦めた私は、事実を言おうと決心しました。

 しかし、先生達の様子を伺うと、何やら変です。




「「─────可愛い─────」」




 え?

 先生達が口を揃えて、確かに「可愛い」と言いました。

 だ、誰も、私の事が可愛いだなんて言ってませんよ?

 て、照れてないんですからね?

 とまあ、少し顔を赤めて手で口を隠しました。



「桜優人、お前ってやつは・・・・・・」



 担任の先生が私に何かを言いかけました。恐らく、私の素顔を初めて見て驚いたのでしょう。

 全く、先生なのにどうしてこう感情を抑えられないのでしょうか。

 三人揃って頬が赤くなってますよ。

 まあ、人間ですしね。無理はないです。



「何故顔を隠す!?そんなに美人なら、もっと胸張って生活したらどうだ!?!?きっと、他の生徒もお前に惚れるさ!」



 それ、先生が見たいから言ってるんですよね?

 風紀的な関係で注意するとか、もっとマシな言い訳はなかったのでしょうか。

 しかし、私には顔を表す事が出来ない理由があるのです。

 その理由を今、ハッキリと伝えてやろうじゃありませんか。



「あ、あの、私、昔に見た目で虐められたことがありまして・・・・・・」



 私が事実を話すと、先生達は口を大きく開けて怒鳴りだしました。

 先ずは学年主任から────



「なんだと!?お前みたいな生徒を虐める奴がいるのか!?」



 ペンをぎゅっと握りしめ、怒りを露わにしていました。

 あは、蒼太さんの件については何処に行っちゃったのでしょう。

 ある意味ラッキーでしたよ。

 次に担任────



「虐め?それは一体誰なんだ?教えてくれ!」



 やかましいにも程がありますね。

 まさに、愚の骨頂です。

 愚かという言葉では表せないくらい愚かな存在です。

 ならばいっそ、私が葬り去りましょう。



「話が長いんですよ。私を恨まないでください」





(─────現在のコンディションモードは「楽」。現在のコンディションモードは「楽」。目の前にいる三名を、超新星爆発に巻き込みます─────)





 超新星爆発に巻き込む────って、それはやり過ぎなのじゃないでしょうか!?

 てか、今から超新星爆発が起きると言うのでしょうか。

 だとしたら大惨事です。

 そう慌てている間に、先生三人はどこかへ消えていました。

 まさかとは思い、宇宙観察眼鏡で宇宙を見渡しました。

 すると、ベテルギウス周辺で苦しそうにもがいている先生達がいました。

 私はその光景を見て、嗜んでいました。




「色々と面倒でしたけど、少し世話になりましたね。お礼として、誰も経験したことのない超新星爆発で殺してあげましょう」




 私はそう言い、手をポンッと鳴らしたことで、超新星爆発は起こりました。

 今住んでいる一般人にとって、今超新星爆発が起きただなんて思いもしなかったでしょう。



 気分によっては、宇宙丸ごとと消しても良いですね。

 また新しい宇宙を創れば良いだけの話ですし。

 この能力があれば、「負け」という言葉は知らない。

 不可能などない。

 また新しいチート能力なんかも、開発していきたいですね。





 私こそが、宇宙最強なのです。







 私が宇宙最強の陰キャです!

如何でしたでしょうか?

実は暇だったのでざっと書いた物語なのですが、私が妄想した物語でもあります。

この子ならば宇宙すら好き勝手に出来そうですね!



好評だったり人気があれば、連載小説としても投稿しようかなと思います。

続きが気になる方や、本当に宇宙最強なのか知りたいって人は、是非感想や評価、拡散等を宜しくお願いしますm(_ _)m

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