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Red brick story~赤レンガの青春~  作者: 佐久間五十六


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決心

 海野もいよいよ、幹部候補生課程を終える時期に入って来た。赤レンガで過ごすのもあと少しと言う事だが、この時期幹部候補生の頭にあるのは、ただ一つ。己の進路だけである。

 自衛隊も一般企業と同じで、様々な部所(自衛隊では部隊)がある。希望はあらかじめ、調査されるがそれでも希望通りの部隊に、確実に行けるとは限らない。無論、適性を教官が判断した上でその人間に、相応のポジションを与えるのが、原理原則ではある。その上で必ずしも、100%希望通りの部隊に行ける訳ではない。

 そこで必要なのが、"決心"である。どの部隊に配属されても、揺るがない心の強さが求められる。極端な話、航空要員を希望していたのが、潜水艦の要員に回される事も0%ではない。例え自分の進路が180度違う配置であったとしても、それに対処出来る能力が幹部候補生には、ある。その為の赤レンガでの幹部候補生課程だろう。

 普通に考えて対処能力があるとは言え、人間希望していない部隊に配属されるのは、嫌な事であり、苦である筈だ。沢山の人間の中から選ばれる事で、士気を上げられる幹部候補生もいれば、そうではない幹部候補生もいる。

 しかしながら、幹部自衛官たるもの、どの様な配置になったとしても、そこで全力を尽くすのがプロフェッショナルであり、職人である。住めば都と言うことわざがあるが、そんな不遇の自衛官の為にある。どんなに興味がなくとも、仕事をして行くうちに、次第に興味がわいてくる事もあるだろう。

 大切な事は、どこに配属されるかではなく、配属先でどのくらい自分の力を発揮して、活躍・貢献出来るかにある。そんな簡単な事は、ここまで来れた幹部候補生ならば、分かっている筈だ。いずれにしても、どの部隊に配属されるかと言う事は、自衛官としての一生を左右するものであり、重大なライフイベントである事は確かである。

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