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Red brick story~赤レンガの青春~  作者: 佐久間五十六


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語り合おう

 仲間と語り合う事は、重要な事である。勿論、それで全てが叶えられると思ってしまう事は良くないが。海上自衛隊幹部候補生学校と言う特別な境遇にあっても、語り合う事で開けて来る未来と言う事もある。

 その逆に温めておいた方が良いと言う信念もある。その見極めをきちんとする事で、立派な幹部自衛官になれる、あるいは近付いて行く事になる訳である。

 若さは特権である。無論、年を重ねたベテランの下士官も幹部候補生学校(赤レンガ)に来る事は、あるが、多数を占めるのは、20代前半の防大や一般大学卒業者である。若いうちにしか語り合えない事も、当然の事ながら存在する。未来は流動的なのかもしれないが、それでも語り合う事は、マイナス要因にはなり得ない。

 「同じ釜の飯」と言う言葉がある様に、寝食を共にする事で、それだけ共有出来る物もあるだろう。同じ目的(この場合は立派な幹部自衛官になる事。)の元で多少の道は違えども、将来は日本の国防の為に身を捧げる点に相違はない。何を語り合うかは当人同士の事になる。内容も去る事ながら語り合う事で、将来幹部自衛官になった時の引き出しを増やすと言う事は確かである。

 引き出しの多い幹部自衛官の方が、部下や上司から信頼される、頼りがいのある自衛官になれるだろう。勿論、引き出しの増やし方はいく通りもある。知識を増やす行為は全て、引き出しを増やす行動となる。

 語り合うと言う事は、様々な可能性を引き出す事が可能である。それこそが、ただのおしゃべりとは違う所である。語り合う事は、己の自衛官としての様々な可能性を引き出す、広げて行く事になる。語り合うと言う事は、個人個人の関係性を深めるだけではなく、自衛官としての幅を増やす事にも繋がる。

 それが出来る自衛官は、確実に成長出来る可能性が格段に上がる事になる。無論、語り合うだけでは、不足する物もあるだろう。それを補うのが個人の不断の努力であり、鍛練の積み重ねである。結局は、自衛官としての成長は、一朝一夕にはいかないし、そう言った職業であり、幹部候補生ともあれば、彼等が一番良く分かっている事なのである。

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