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Red brick story~赤レンガの青春~  作者: 佐久間五十六


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海上自衛隊幹部候補生学校入校

 「ストーリー編」

 第4章スマート

 海野将光は、防衛大学校を春に卒業。海上自衛隊を志望して4月から1年間、広島県江田島市にある海上自衛隊幹部候補生学校(通称赤レンガ)に入校した。在学中の階級は、海曹長で無事幹部候補生課程を修了すると、3等海尉に昇任する。

 赤レンガの隣に立つ白亜の殿堂(大正6年落成の大講堂)で入校式を終えると、海野は宿舎になる幹部候補生専用の寮に入り、荷物を整理した。

4人1部屋ではあったが、防衛大学校の時に既に集団生活の寮生活には慣れていた為、さほど驚く事は無かった。

 この江田島の赤レンガにやってくる人間は4種類に分類出来る。まずは防衛大学校を出た自衛隊用語で言うA幹。次に一般大学を出たいわゆるB幹。次に一般大学院を出たこれまたB幹。そして海上自衛隊に既に入隊していて、部隊内部からの推薦で幹部候補生となったC幹。どのような経路を辿ったかで、すでに出世コースはある程度決まる。防衛大学校出身の人間は厳しい先輩後輩の関係には慣れている。

 ほんの小数ではあるが女性幹部候補生もいる。帝国海軍の時代には考えられない事であったが、今はそう驚く事ではない。当然、幹部候補生の身分とは言え、すでに自衛官の身分であるため、給与も支払われる。寮生活である為、食事や衣服寝る所には困らないのでお金は貯まる傾向にある。

 海野将光は、成績優秀で卒業席次は首席で、エリート中の、エリートで昔の海軍用語ではクラスヘッド(首席卒業)であった。海野が防衛大学校に進学した理由はお金を貰いながら大卒の資格が得られるからと言う短絡的なものでありきたりな理由であった。海野の家は母子家庭で貧しかった。高校を出たら就職しなければならないと覚悟していた海野に、官費で行ける防衛大学校の存在を教えてくれたのは、母親だった。

 「将光、あんたに国を守る覚悟があるなら、こうした道もあるよ。楽な道じゃないから半端な覚悟ならやめときな。」

 海野は、防衛大学校の存在を知ると、合格する為机にかじりついて勉強した。防衛大学校の競争率や難易度がかなり高い事は、分かっていたが誰にも負けるつもりは無かった。自衛隊の自の字すら知らない海野ではあったが、猛勉強の末に合格を勝ちとった。海野が自衛隊に入隊する事を心に決めた事はその時であった。

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