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Red brick story~赤レンガの青春~  作者: 佐久間五十六


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海軍兵学校の歴史②

 大東亜戦争(太平洋戦争)に敗れた事により、海軍兵学校は一旦その歴史を閉じる。海軍兵学校の施設は進駐軍によって接収され、昭和30年に返還された。その後は海上自衛隊の「幹部候補生学校」と「第一術科学校」が置かれ、今日に至っている。

 この場所は明治以来の日本海軍の伝統が脈々と受け継がれている。営門を通って学校の敷地内へ行くのだが、普通の建物とは少し違う。「正門」と呼ぶ所を、ここでは海へ出る表桟橋を「正門」と呼ぶ。これも日本海軍時代からの伝統である。

 電柱も高層ビルもなく、道路が広い為に雲がとても高く広い。学校庁舎通称「赤レンガ」は、明治26年落成。使用している赤レンガは、英国制の最高級品で、一個一個油紙で包装して輸送されたと言われている。歴史的な建造物だが、常に文化財として保存されているのではなく、ここは今も現役の学校庁舎である事は前述の通りである。

 平成16年には大改修が終了。風化によって亀裂・破損・白化の進んだレンガを補修し、元の姿を忠実に再現した上で、今後100年の実用に耐える様、出来る限りの耐震補強が施された。赤レンガの隣に建つ"白亜の殿堂"が、大正6年に落成。この大講堂で、入校式や卒業式等の重要行事が行われている。尚、通常時は使用されない。

 日本海軍心得①

 功は部下に譲り、部下の過ちは自ら負う。

 日本海軍心得②

 部下に努めて接近し、下情に通ぜよ。

 日本海軍心得③

 自分が出来ないからと言って、部下を矯正しないのは良くない。

 日本海軍心得④

 悪いところは、その場で遠慮なく叱って正せ。しかし、叱責する時はその場所と相手をよく見てやれ。

 日本海軍心得⑤

 世の中何でもワングラス(一見)で評価してはならない。

 これ等の他に「おいあくま」と、「だらり追放」と「三惚れ主義」と言うのを兵学校では教えている。「おいあくま」は、怒るな、威張るな、焦るな、くさるな、負けるなの頭文字をとったもの。「だらり追放」は、無駄、むら、無理を無くす事。「三惚れ主義」は、仕事、任地、奥さんに惚れろと言うもので海上自衛官の結婚式で定番のフレーズだ。他には、「3S」と言うのもある。スマート、ステディ、サイレント。スマートで目先が利いて几帳面負けじ魂これぞ艦乗り。と自らを鼓舞させる。

 海上自衛隊幹部候補生学校では、このような海軍兵学校時代から続く人生訓を、海軍士官あるいは、海上自衛隊幹部候補生として、どうあるべきかを説いている。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 海上自衛隊1術校の正門は通りに面した一般的な者であり,表玄関が所謂表桟橋である。卒業式は表玄関である表桟橋から出て行き,又,校長の離着任は表桟橋からり着任する。
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