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Red brick story~赤レンガの青春~  作者: 佐久間五十六


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海のハート・ロッカー

 米国陸軍の爆弾処理班の人間ドラマを描いた「ハート・ロッカー」と言う映画がアカデミー賞にノミネートされた事で爆弾処理に携わる人間にもスポットが当たるようになったが、海上の部隊にも、「ハート・ロッカー」は存在する。

 機雷処理を主任務とする掃海部隊である。日本国は、機雷処理能力が世界トップクラスにあり、これは御世辞ではない。素直に戦後からのノウハウの積み重ねによるものであり、海上自衛隊には、世界最高水準の掃海技術がある。

 機雷と言うモノは陸上の爆弾に比べて危険度がはるかに高い。掃海技術が高いと言う事はそれだけ、確かな技術が無ければ命に関わると言う事になる。そもそも、終戦直後の日本の海には、膨大な数の機雷が有った。連合国軍、主に米国海軍が日本の海上交通封鎖を目的として敷設したものが約1万1千個余り。日本海軍が防衛用に敷設したものが、約5万5千個程度あったと見られている。

 多数の機雷が国内の主要港湾や、水路にあると言う実態は、日本国にとっても占領政策を行う連合国軍にとっても厄介な負の遺産であった。日本軍が戦闘行為を終えたつもりでも、機雷はその様な状況を知らない。戦後の日本では、引き揚げ船や帰還船が、触雷し沈没するケースが後を立たなかった。

 一部ではこの様なデータもある。終戦から1953年度末までの機雷による被害は、沈没・損傷166隻。死者・行方不明者約1300人。重軽傷者400人と、公式な記録は残っているが、実際にはもっといたと、推察出来る。四方を海に囲まれた日本国にとって、船が安全に航行出来ない状態は深刻である。

 この様に、機雷処理班によるオペレーションは、正に急務となった。この様な環境にあって日本海軍(海上自衛隊)は、機雷処理の能力を高めて行った。機雷の処理は、純粋な民間人には出来ない。だからこそ、海上自衛隊の掃海技術が求められる。

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