2.5
ぼふっ、と自室のベッドに倒れ込む。なんともハードな一日だった……。
採寸をされたあと、レオンさんがすごいスピードで生地を裁断し始めた。あとはレオンに任せればいいから、と言い、エメさんは私をこの部屋へと案内してくれた。エメさん曰く、あの金髪の少女が私のために用意してくれたらしい。急な来訪だったにも関わらず、更に私を使用人として住まわせるつもりらしいが、この部屋にある物はずっと前から客を招くために用意してあったかのように質の良いものばかりだった。カーペットは真新しく、カーテンのひだはしっかりしている。滑らかな手触りのシートがかかったベッドはふかふかで今にも夢の世界へと沈んでしまいそうだ。
「ベッドって……気持ちいいなぁ……」
私の家はあまりお金がなかったから、ずっと敷き布団で寝ていた。初めて触れるベッドの心地よさは敷き布団の比じゃなかった。
……家。お母さんは、どうしているだろう。……心配してくれてるのだろうか。嵐の中おつかいに行ったっきり帰って来ない娘をどう思っているのだろう。
「心配、ねぇ……。」
ふかふかのベッドは私の瞼を重くする。どうせ今何を考えても無駄なんだ。とりあえず、もう、寝よう……。
2.5です。いつもの文字数の半分くらいなので。
序章から最新話まで読み直してきたんですけど矛盾点が何ヶ所かあって背筋が寒い。やっべ。
ミスは順次訂正していきます。
活動報告にて、序章〜2の補足を書いていきますのでそちらも併せてお読み下さい。