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第21話 兵器の受け取り

内容が内容なので、今後書き換えるかもしれません。

「ではこれから最深部に向かいます」

「よろしくお願いします」


 ここにきて1か月半ほどでようやくハイエルフの方々に認めてもらうことができた。そのため現在、世界樹の最下層にある兵器を貰いに行くところだ。


 案内してくれるのは、長老会の中で最もえらい女性のハイエルフさん。目を閉じているように見えるが、前が見えているのだろうか。見た目は若いが、聞いたところによると年齢は10万歳いくとか行かないとか。聞いたことないよ。年齢が10万とか……


 ちなみに普通のエルフの寿命は1000歳ほど。この年齢でもすごいが、ハイエルフの寿命は1000万歳ほど。本来ならもっと長生きできるようだが、あまりにも長い事生きるために精神的につらくなって、自ら命を絶つらしい。

 エルフ怖い……



 世界樹の中にあった魔法陣を使い、地下に移動する。移転した部屋の中は白一色の大きな部屋だった。一辺50メートルは優にありそうな部屋だ。

 そして部屋の真ん中にあったものは……


「これは……()()()()()()()か?」


 どう見てもこの世界にあってはおかしい物。確かに使い方によっては、危険なものだった。


 ドローンのような物の羽は6枚羽だった。色は漆黒。夜に飛ばすと、まず目立たないだろう。

 大きさは、羽の端から羽の端まで入れると5メートルはいきそうだ。


 ジープのようなものは、元の世界の車とほぼ同じ大きさだった。見た限り自衛隊で使われているようなものに見える。今後の移動がかなり楽になりそうだ。



 詳しく見るために近づく。床はいろいろなもので散らかっていたため、避けながら近づいてく。


 近づいて分かったことだが、ドローンにはプロペラがなかった。その代わり、円形のプロペラガードの内側にはびっしりと、見たこともない記号のようなものがあった。

 これは多分だが、術式のようなものだろう。これに魔力を流すことによって作動し、推進力の機能を果たすと考えられる。


 ジープの方は、シートは何かの魔物の皮を使っているらしく、かなり快適そうだった。そして運転席側のシートの上には何やら紙が置かれていた。


 ドアを開けて手に取ってみる。驚いたことに、紙には日本で文章が書かれていた。ざっと目を通してみると、ドローンとジープ――軽装甲機動車の取り扱い説明書だった。


「ここにある物を貰っても?」

「ええ。というより、貰ってもらわないと困ります」

「分かりました」


 ハイエルフの女性に尋ねると、許可が下りたのでドローンと軽装甲機動車をインベントリに入れる。たったそれだけを入れただけなのに、広くなったように感じたのは気のせいだろうか……

 2つについて詳しく調べるのは、今後でも大丈夫だろう。


 その後、床に散らかっているものも次々と回収していく。見ただけでは、何なのか分からなかったため、それも同じく今後調べよう。



 適当にインベントリにしまっていると、真っ白な扉が目に入る。位置は転移魔法陣のある場所の反対側だ。扉は壁と同じような白だったので見逃してしまいそうなものだ。


「すみません。この扉は?」

「その部屋は開けることができる者のみ入ることができる部屋です」


 ハイエルフが遠くにいることを忘れて尋ねてしまったが、その心配は不要だった。まるで近くにいるように返答が返ってきた。

 返ってきた答えを聞きくが、疑問に思ったことがあったので考えを巡らせる。開かないと言っていたが、何かしたら開くのだろうか。


 考えられるのはどこかに隠しボタン的なものがあって、それを押すと扉が開く。しかしここは異世界なので、別の方法が使われていることが考えられる。


 近づいて扉の表面を触る。扉の表面はつるつるで、ドアノブはどこにも見当たらない。

 もしかしたらと思い、試しに鉱石干渉を使ってみると、少しだが通用することが分かった。鉱石干渉が通用すると言うことは鉱石である。白色の鉱石はただ1つ。それはミスリル。


 解決策が見つかったので、鉱石干渉を行う。鉱石干渉は鉱石だけでなく、精錬済みの物にも干渉することができることは知っている。そのため使ったのだ。


 銅ならスキルを通して魔力をあまり使わなくても変形できるが、金なら魔力を多く使わないといけない。とても貴重なミスリルなんてどのくらいの魔力がいるか分からない。


 さらに、魔力を通すことはかなり難しい。

 例えるなら、銅に魔力を通す作業を5円玉に糸を通す作業とすると、針の穴に糸を通す作業がミスリルに魔力を通す作業に当たる。そのことからわかるように、繊細な作業が必要なのだ。


 

 かなり魔力を使ったにもかかわらず、変形できそうになかった。そのためさらに魔力を使う。

 すると、少しだが柔らかくなった。といっても、まだ硬い粘土だ。さすがにこれ以上魔力を使うのは厳しいと判断して、現在の状態を維持しながら右手を押し込む。ゆっくりとだが、手が沈み込み始めた。

 右手が完全に沈み込んだので、今度は下側に体重を利用して押さえるようにする。そうすると細長い穴ができた。その大きさだけでは入ることができないので。両手で入口を広げていく。もちろんその間も、鉱石干渉を使って魔力を流し込んでいる。


 かなりの時間がかかったが、何とか通ることができるほどの入口ができた。


「開きましたね」

「ええ」


 いつの間にか近くに来ていたハイエルフが声を掛けてくる。俺は額の汗をぬぐいながら答えた。


 恐る恐る中に入ると、直径10メートルほどのドーム型の部屋の真ん中に、縦横0.5メートル高さ1メートルほどの石でできた四角柱があった。上面はこちら側に向くように斜めに切り落とされており、魔法陣が書かれていた。

 後ろを振り返ったが、エルフは入ってこなかった。ただこちらをひたすら見ていた。


「仕方ない。これを調べるか」


 石の前に行き、ため息交じりでつぶやく。嫌な予感しかしないが、調べることができる物がこれしかないので覚悟をする。


 恐る恐る魔法陣に触れる。何も起こらなかった。と思ったその時――


「ぐあっ!」


 急に激痛に襲われる。痛みは頭痛のようなものだったが、それよりひどい。あまりの痛みにその場に跪く。目の前がちかちかする。


 かなり長い間続いたように感じた。徐々に痛みは引いていった。

 気が付くと、あたりは薄暗くなっていた。後ろを振り返ると、さっき頑張って開けた扉が何事もなかったように完全に閉まっていた。薄暗い理由は天井に光源があるためだ。ただそこまで強い光は発していない。



 誰もいないはずなのに、前から人の気配がしたので前を見る。そこには人がいた。いや人のような『もの』がいた。体は半分透けており、フードをかぶった若い男性だった。石の向こう側におり、手を石の上に置いてこちらを見下ろしている。


「これが起動したということは、扉を開けることができたということだな」


 男性がゆっくりとだが、しゃべり始めた。落ち着きのある声だ。顔は、どこか微笑んでいるように見える。


「先に言うと、あなたの質問には答えられない。これは日本で言うと『映像』と同じような物だからだ。これを見ているあなたが、転生者なら映像という意味は分かるだろう」


 話し終えると、男性は石から手を離す。そして俺から見て左側にゆっくりと移動する。何もない空間に、右手を払うようにゆっくりと振ると、光の粒子が集まったかと思うと、鉱石のようなものが表示される。表示された鉱石は色が抜けており、白っぽかった。


「ここにいることは、鉱石干渉を使えるということだな。こんな感じに」


 男性が触ると、大きな鉱石のまわりが砂のように落ちる。出て来たのはインゴットだった。さらにインゴットが剣に変わった。きっと鉱石干渉の精錬と形成を使ったのだろう。精錬で不純物と鉄に分け、形成で剣に形成したのだ。


「だが、いまは別のものも使えるはずだ。こんな感じに。『加工、強化』」


 男性が剣に軽く触れながらそういう。見た感じ何もなかった。


「今、きっとだが何も変化がなかったと思っただろう。実際見た感じは何もない。物は試しだ。これで試すがいい」


 男性が近くの足元の床を指すと、床が二つに割れ、中から剣が二つ置かれた状態で出てきた。どれだけ凝っているのだ……


「その剣の一方はそのままに、もう一方の剣に『加工・強化』を使ってくれ。そしてそれを床に強く打ち付けてみてくれ。床は丈夫だから心配はいらない」


 男性はそういうと、黙り込んでこちらを見ている。仕方ないので試すことにする。

 一方の剣を右手で持つ。そして刃に左手を当てて――


「『加工、強化』」


 そういうと、一瞬だが剣が淡く光ったが、すぐに元に戻る。

 男性を見るが、全く動かない。仕方ないので、加工前の方を床に力いっぱい打ち付ける。もちろん、簡単に壊れた。本来なら壊れないが、最近はステータスが上がり力強くなったからだ。

 次に加工した方を力強く打ち付ける。壊れはしなかったが、ヒビがはいった。どうやら、硬くなったらしい。


「これが『加工』の中の『強化』だ」


 男性が、まるで待っていたかのように話しはじめる。どこか誇らしげだった。そして驚いたことに、石を挟んで先程とは反対側に移動していた。いつの間に……


「そのほかでもいろいろと使えるが、それは今後使っていくうちにわかるだろう。スキルに関しては確認するといい。持っていなかったら、これを使いなさい」


 そういうと男性は足元をまた指さす。次に出てきたのは、水晶のようなものだった。1メートルほど空中に浮きあがると、その場に浮遊する。

 一体いくつ床に仕込んでいるのだろう。すごく気になる。


「残念ながら床にはもう何も仕込んでいない。扉は加工の中の『弱化』を使うと言い。では、さらばだ。君が元の世界に戻れると心の底から願っている」


 まるでこちらの考えが分かっているように発言する。

 驚いている間に、男性はゆっくりと消えていった。消えたところをずっと見ていたが、何も起こらなかったので水晶に意識を戻して触れる。そこに表示されたのはスキルのみだった。しかし、増えていた。

 鉱石干渉の部分だけ抜き出すと――



【 スキル 】 鉱石干渉<精錬><形成><加工>



 加工の部分だけ増えていた。わかるって言っていたのに分からないのだがどうなっている。


「床には何も仕込んではいないといったな。あれは嘘だ」


 完全に油断していたため、男性の声のびっくりする。心臓が止まるかと思った。

 声のした方を見ると、先ほどの男性が同じ場所に立っており、ニヤニヤしていた。うざい。無茶苦茶うざい。


「すまん、すまん。昔から冗談が好きでね。まだ渡すものがある」


 男性が真剣な表情に戻ってそう言うと、右側の床の1か所を指さす。すると、圧縮した空気が抜けるような音がした。そして床から筒のようなものが出てくる。周りは透明なガラスでおおわれており、中が見える。

 なかには小さな子供が立っていた。目を閉じ、まるで眠っているような感じだった。服装は、白いワンピースだ。髪は深い青色で肩甲骨まではあるだろう。


「あれは、簡単に言えばゴーレム。難しく言えば感情を持ったロボット」


 男性はロボットを見ながら言う。ロボットと言われても、見た目は普通の人間にしか見えないので、信じることができない。


「あの子はドローンを操作してくれる。きっと役に立つだろう」


 男性はそういうと消えた。それを確認すると、先ほど出て来たガラスの筒の所へ向かう。近づくと、再び圧縮した空気の抜けるような音がして、周りを囲っていたガラスが下に沈むように消える。まるでそれを合図にしたように、子供――小学校低学年ほどの幼女がゆっくりと目を開いた。


「こんにちは。お兄ちゃん」


 俺の顔を確認したためか、綺麗な高い声で少女はそういうと、筒から歩いて出て来た。その動作はあまりにも自然だった。もはやロボットではない。

 呆気に取られていると、目の前まで歩いてくる。そして見上げてくる。目は黒だった。


「私の名前はカナ」

「あ、ああ。俺は零だ。よろしく」

「はい、お兄ちゃん」


 幼女――カナが名前を言ってきたので、こちらも名乗る。そういうと、幼女は目をとじた。突然だったので、驚いてつい身構えてしまう。

 突然、少女は目を開くと、焦点の合わない目をする。


「所有者を設定いたしました。変更の際は現在の所有者の指示が必要になります。また性格の変更も所有者の指示により、いつでも変更できます。その際は指示をしてください」


 そうして、なにやら言葉を発した。その言葉は、冷たく機械的なものを含んでいた。言葉を発し終えると、焦点の戻った目でこちらを見てきた。


「大丈夫か?」

「大丈夫です。お兄ちゃん」

「じゃあ、戻るか」


 尋ねると、大丈夫であることを伝えてくる。その声には先程のような機械的なものはなかった。



 いろいろありすぎて頭が痛いが戻ることにした。扉に手を当てて加工の中の『弱化』を行う。すると扉は、まるで砂のように崩れた。先程はあんなに苦労したのに簡単に通れた。


 崩れ落ちたミスリルを『形成』してインゴットに戻すとインベントリに回収し、移転魔法陣の近くで立っていたハイエルフのもとに戻る。


「戻って大丈夫ですか?」

「はい。よろしくお願いします」


 目を閉じているため見えていないはずだが、近づいたのを感じ取ったらしく確認を取ってくる。一瞬、ハイエルフの女性はカナの方に顔を向けたが、すぐに戻した。俺は大丈夫であると伝えると、ハイエルフの女性は転移装置を起動させ、3人とも入ってきた入口へと戻った。


 入口へと戻った後、すぐに解放されたので家に戻る。戻る途中、カナは後ろをぴったりと付いてきた。


 家に戻るとリビングではシュティアとメルクール、ヴェーヌとウーラの4人がお菓子を食べていた。俺が作ったクッキーだ。ここの世界でも似たような材料があったので、どこまでできるか試してみたのだ。


「どうでした? 何がありましたか? ……って誰ですか!? それ!?」

「空飛ぶ兵器があった。あと、幼女――カナがいた」


 戻ってきたことに気が付いたメルクールが質問してくる。幼女を見た瞬間、かなりのリアクションをする。音程が下がったのは気にしない。

 俺は質問に簡単に答えた。


「え? 飛空艇ですか?」

「飛空艇? なんだそりゃ?」

「空を飛ぶものです。見たことはないですが……」


 空飛ぶ兵器と聞いてヴェーヌが尋ねてくる。そういえば、レールン王国の王都でも空を何かがゆっくりと飛んでいたな。それが飛空艇だろう。


「いや違う。自由自在に空を飛ぶものだ」

「……竜?」

「生き物じゃない」


 飛空艇でないと否定すると、シュティアが質問してくる。どうやらこの世界にも竜、ドラゴンがいるようだ。

 あったのはドローンだが、言っても分からないと思うので言わないことにした。


「ともかく、かなり危険だからよっぽどのことが起きない限り、使いはしない」


 回収したものは危険だ。見たところ銃器類は一切付けられていなかった。しかし、危険なものには変わりない。これがどこかの国に流れた瞬間世界のバランスは大きく崩れるだろう。実際、今持っている銃もバランスを崩しかねない。


「……で、その幼女は?」


 シュティアが、幼女を見ながら訪ねる。兵器を貰いに行ったら、幼女を連れてくるとは思っていなかったのだろう。

 カナが何かを、分かりやすい答え方をするため考えた結果、出てきた答え方は――


「えーっと……兵器を動かす人形?」

「なぜ疑問形!?」


 どうやら答えが悪かったようで、メルクール顔を引きつらせた。仕方なく、別の答えを考える。映像の男性が言っていた説明を思い出したので、それを言うことにした。


「じゃあ、ゴーレムと言おう」


 答えが良かったようで、ヴェーヌ以外の3人は納得した表情になる。しかしヴェーヌはカナを見ていた。そして、その表情は納得していない表情だった。


「どうした?」

「なぜ幼女なのですか?」

「作った人が幼女にしたから」


 ヴェーヌに質問を言うように促すと、尋ねられたので回答する。

 しかしなぜだかは分からないが、ヴェーヌは納得せず、カナをじっと見ているままだった……


書き換えるかもしれないところは、ドローンに関しては大きさ(武装させるさいの装備重量との釣り合い)や形(ターミネ○ターに登場する空飛ぶ機械のような形にするか現状維持)の説明。

ジープに関しては、内部の構造(特に、後部座席のシートの向きを、向かえ合わせにするか)の仕組みの説明。


上記の点を今後書き換えるかもしれません。

このようになってしまったのは、自分は詳しい設定を考えるのが苦手で、どうしても後回しにしてしまい、直すのが遅くなったことです。


今後はもっと早くに設定を決め、変更点が無いにしたいと思います。

本当は連載開始時から設定をきちんと決めるようにしないといけないのですが……

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