表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

波の色

作者: につき

感情は波

そして色

全ての景色は感情へアピールしている

好きな色を聞かれるたびに

違う色を答える


ある日は

鮮やかな紫陽花の青だった

しとしと雨に濡れていた

古刹の庭は土の匂いで満ちていた


ある日は

目に痛いほどの銀だった

賑わっている色とりどりの

眩しい海は水の中が見えなかった


ある日は

LED電燈の白色だった

もうすっかり電子の光になって

暗い廊下の明滅も無くなった


ある日の夏は

緑の華やかな熱の色だった

蝉が繰り返していた

もうすぐだ もうすぐだ と


いつだって

感情は波の色だった

踊って揺られる海月のような

満ちてひたひた濡れる堤防のような

もう来ない誰かを待ってる午後のような

何処か昏い透明な波の色だった

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ