詩(死)のLineを見えていますか?ゼロ
~この物語は詩という空想が入り交じる世界、人の思いが言葉が人の人生に多大なる影響を及ぼす~
~詩(死)に神が人の思いを受け取りその思いを届ける物語~
「あなた死にますよ」
そう医者から余命を言われた。
今日は寒い日。ある少女が空を見上げた。雪が降り積もる中、少女は詩を持っていた。
<願いをここに捧げる 今ここに天使がくれば私はその願いを告げるだろう>
少女は病院の屋上から飛び降りようとした時、声がした。
「待って。あなたはまだ死んではいけない。」
少女がその声に反応にして動作を止めた。その声の持ち主の方を見た。
その声の持ち主は髪が白く、背が低く少女そのものだった。
自殺しようとした少女は不審げにその少女に聞いてみた。
「あなたは誰?」
その聞かれた少女は近寄り話した。
「私は詩(死)に神。詩(死)に神ホム、これが私の名前」
「死神?」
少女は顔が強張る。
「確かに死神だけど詩に神。詩(死)の神様。」
「詩に神が私に何の用事?」
訝しげに聞いた。
「日野崎 真衣さん、君は死ぬ前に誰かに思いを伝えたい人はいないの?」
自分の名前を唐突に呼ばれて驚いているようだったが、その問いに少し考えているようだった。
「死ぬ前の人に詩という形で思い託されその思い人に伝えるのが詩(死)に神の役目」
「私に思い人はいないよ」
真衣は重い顔して話す。
「そう、けど君には傍らにいた彼がいる。
詩(死)に神ホムは言った。
「彼って?」
真衣は聞き返した。
「君がこの病院に入る前に付き合っていた彼、霧川 希」
詩(死)に神ホムはそう端的にいった。
「彼とは病院に入院する前に別れた」
真衣はそう切り捨てた。
「彼は今でも真衣さんのことを思っている。だから花束やお見舞いなど名乗らずに送りつづけてた。」
詩(死)に神ホムは彼の思いを語った。
「そして毎日彼は学校帰りにはこの病院に立ち寄り看護師に真衣さんの病状を聞いていた」
「・・・のんちゃん」
真衣は霧川 希の思いを受けとって涙を流していた。
「君の大切な人は彼の他に多くいる。今死んではだめ。」
「彼とはもう会えない病状が病状だから」
真衣は悲しそう言った。
「だから私達詩(死)に神がいる」
雪が降り積もる中吐息が白い。
彼女の詩(死)を持って彼のところへきた。
その詩には多くの思いが託されていた。
そして詩(死)に神ホムはその紙に書かれていた文字を具現化させた。
そこには具現化させた真衣の姿が光輝いている。
「のんちゃん、今までありがとう。私は大丈夫。天国へいってものんちゃんと一緒だから。」
それが真衣の思いだった。
「・・・真衣、最期まで俺の事を。」
霧川 希は膝をついて泣いていた。
そこから詩(死)に神ホムは去った。
詩(死)に神は日野崎 真衣が最初に持っていた詩の思いを伝えた。