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とあるほしのものがたりSHIT!!第23話

他者に対し傲慢であることと、嫉妬することは、

下を見る行為と上を見る対極の行為ではあるが、

只一点より高みを目指すという一点だけにおいては近しい。

海流の流れが赤道の南まで巨大なサンゴの塊を運ぶのを止めた時、

サンゴの塊からシット達はだいぶ引き離されていた。


あーっ、疲れた。っていっても僕達も海流にうまく流されるようにやってきているからそこまでは疲れては無いんだけどさ、

それにどうやら海流だけじゃなくてプレートごと変化しながら移動してる気がするんだ。

それも普通じゃ考えられないほどの速度で。

それでもやっぱりプレートの動きは海流の速さには全然追いつかないみたいで、

海流に乗っていた方が早いんだけどさ。

だけど海流に乗って移動していると結局直ぐに浅瀬から深度が深いところまで出ちゃうんだよね。


だから上手い事併用しつつ、なるべく浅いところで泳いで行こうと思うんだ。

それでも時折深いところに出ちゃうんだけど、そしたらニードルフィッシュやストライピーフィッシュじゃなくて、

ソードフィッシュやアローフィッシュ、フォトンストライピーフィッシュやモンスターフィッシュに遭遇したりするんだよね。

アローフィッシュやモンスターフィッシュは辛うじて倒せるかもしれないけど、

ソードフィッシュとかフォトンストライピーフィッシュには勝てるビジョンも見えない。

何だよ理不尽じゃないか。所詮僕の王座は浅瀬までってかっ、畜生。

小学校中学校までは何とか勉強についていけるけど高校に入ったらついていけなかったとか、

高校になった時、小学生の集団ではボス面できるけど、中学生の集団では馬鹿にされて、

高校生の集団では完全にザコ扱い。そもそも小学生の中にも高学年の奴らには陰口叩かれてた。

そんな僕には命がけで頑張っても浅瀬が限界って言いたいのかよ。糞糞糞糞糞。




ちなみにこの世界では命がけで頑張るのは最低条件であることはシットは気がついてはいないのだろう。

気が付いてそれを言ってるのであれば、一人でトイレに行ける僕凄い、といっている大人のようだ。

余りにも志が低すぎる。

余りにも多い上を見ることに疲れて下ばかり見ている彼らしいと言えば彼らしい。

このところ上に存在する生き物よりも下に存在する生き物ばかりを気にかけていた彼は、

他者への嫉妬による上昇意欲を失った、底辺で満足している屑男に成り下がっていた。




一方そんなゴミのような男とは対極に、自らの美貌と能力と勝利を片時も疑うことはなく、

未来に掴む己の最強を信じる蜂の幼虫の少女の眠りはもう直ぐ明けようとしていた。

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