とあるほしのものがたりSHIT!!第18話
精神的にも肉体的にも十分に毒を溜めこんだシットは、卑屈にも経験値も溜めていた。
そんな彼の努力が実ったのか、次のステージへの扉が開かれようとしていた。
経験値を獲得しました。
レベルが1上がりました。
条件を満たしています。
次の進化先に進化できます。
ゴゴゴゴゴカイ
→フェザーワーム
シーブリストル
ヒトクイボヤ
よ、よし。ここはフェザーワームにしよう。
なんか軽やかそうだし。名前の通り羽とか生えるんじゃないかな。
うん『決定』。
『シーブリストル』に決定されました。
なんでだよ、ぼくはちゃんと『フェザーワーム』って選んだじゃないか。
この世界までが僕のことをないがしろにするのかっ。くそっ、ちくしょうちくしょうちくしょう。
シットが以前『ゴゴゴカイ』から『ゴゴゴゴカイ』に進化した時のように再び茶色い疎らな光が体を包み、
そして消えると、そこにゴゴゴゴカイの姿はなく、巨大な海毛虫型モンスターシーブリストルがそこにいた。
種族 シーブリストル
名称 シット
レベル 30
ランク D+
属性 海 蟲 岩 弱点 特になし
HP312 SP162 ATK274 DEF153 INT1999│(種 限界値) MAG87 RES98 DEX97 AGI48
称号 観測世界からの来訪者 我が仔を喰らうモノ 己殺し ぼっち キョロ充 群れのボス(仮)
スキル 異界の記憶 無性生殖 仲間を呼ぶ 柔軟性 刃生成 超再生 超消化 はねる
分裂 猛毒 毒耐性・大
まぁ、あとの二つよりマシかな?ギリギリセーフだろう。
下を見ての妥協はシットの得意技である。悔しがりながらもそのことから目を逸らし続ける。
だから彼の精神は一向に成長しない。
全身を毒針が覆った海洋性ワーム。左右に長く全身を覆う体毛は移動時には波打って推進力を生み出し、
戦闘時にはその毒をもって、敵を制す。
まぁ折角だからこの身体を色々試してみようかな。
あっ、ちょうどいいところにストライピーフィッシュの稚魚がいる。
よし、僕がもう食べられるだけのエサで無いことを証明してやる。
ゴゴゴゴゴカイ RANK D+
更に巨大になったゴゴゴゴカイ。
巨大故にこれ以上は浅瀬にいることは難しく、深い海に行っては魚たちのエサとなる。
フェザーワーム RANK D
やたら羽根っぽい毛槍虫型モンスターです。
地面に張り付いて羽根のような、シダ植物の葉のような体で獲物を捕らえる。
ヒトクイボヤ RANK D-
本来『ヒト』自体が存在しないのでこの時代では選択肢にすら出ません。
この選択肢が出現したのはシットの前世がヒトであるためか?
巨大な口で獲物を丸呑みするボヤのモンスター。装甲は非常に薄いが、
呑み込んでしまえば内側は外側より丈夫なのと消化力が高いので何とかなる。
シーブリストル
ウミケムシのモンスター。
実はあたり。これらの選択肢では一番戦闘能力が高い。
身体の外側と内側に強力な毒針を持っており、海の中や浜辺などに出現する。
泳ぐことも這うこともできる上に、毒が強い。