とあるほしのものがたりSHIT!!第10話あるいは後書きを使った死に設定の垂れ流し
針を手に入れただけだが、それでもかなり優位になった。…………同種族間の中での話だが。
仲間を何匹も突き殺しては食う。ゴゴゴカイは少食でも生きていけるが、食おうと思えば恐ろしいほどの量を食えるのだ。
「すごいぞ。かっこいいぞ。僕。僕が本気を出したらこんなに強かったんだ。」
そんな風に自分が手に入れた強さによって同族を殺し続けてきた。レベルが18を超えたころ、
ストライピーフィッシュに狙われて危うく死にかけたが、自分より上の者は見ずに下のものだけを見る、
シットの負け犬今生のおかげか、長く引きずりはしなかった。
そうしているうちに、少しではあるが身の程を外れた慢心がわいてきた。
少しだけ今の場所から離れてみよう、シットはそう考えた。―――それは、致死量の慢心だった。
ゴゴゴカイ以外に倒せる相手が相違ないというのに、ゴゴゴカイの巣から出てしまうことはあまりにも愚かだった。
早速敵がいた。
それは、この辺には見ないアローフィッシュに食い散らかされたローカルスターフィッシュの破片だった。
それを喰らおうとしたときに、ソレは突如再生し始めた。
抵抗しない破片であれば元は自分より強くても喰らえたとはいえ、
見る見るうちにもとのRANK D- ヒトデ系モンスターになっていこうとする。
既にシットの口の大きさを越え、ヤバいと感じた時、再びローカルスターフィッシュは何かに食われた。
喰った主はシットより一回り大きなゴゴゴカイ、いや、その進化系のゴゴゴゴカイ………
「…………デーブ」
自分が殺したゴゴゴカイの兄弟のうちいつの間にかいなくなっていたデーブだった。
デーブは、口から再び細かくなったローカルスターフィッシュの破片を吐き出すと、シットを一瞥して去った。
食え。
まるでそういうかのように。
それに対してシットの気持ちは感謝ではなかった。くそっ、くそっ、あのデーブがこの僕に施し?
どれだけ偉くなったつもりなんだ、たかが名前が一文字増えて一回り大きくなっただけじゃないか。
くそっ、恵んでやるってか?
―――――――そう言いながらも食った。
腹の中でも再生しようとするローカルスターフィッシュを必死で抑え込む。
のた打ち回りながら狭いくぼみに逃げ込んでしばらく休んだ時にはその苦しみからも解放されていた。
シットは『超再生』『超消化』を手に入れた。
ためしに、そーっとそーっと体を傷つけてみた。傷はずぐなおった。
喜びながらくぼみから出た瞬間、先程のアローフィッシュに襲われて体が真っ二つになった。
上半身だけをくねらせて急いで逃げようとしていると、後ろに下半身が再生していた。
ただ、もう一人のシットは生まれたと同時にアローフィッシュのエサになったが。
何はともあれ元のシットは何とか逃げおおせて、身体が回復するまで待った後、
今度こそ巣に帰った。
ゴゴゴカイ ランク F+ 属性 海 蟲 岩 弱点 特になし
名前の通りゴカイ型モンスター 海における食物連鎖の割と底辺にいるが、その分繁殖力は強い。
生命力も高く陸地に揚げられても支障はなく成長や進化も早いが、
その多くが進化を迎えることなく他の生き物のエサとなる。
なお、更に進化前の個体が存在する可能性も示唆されている。
ゴゴゴゴカイ ランク E+ 属性 海 蟲 岩 弱点 特になし
様々な種に進化するゴゴゴカイの正統進化ともいえるモンスター。
進化先の内では正直言って弱い部類ではあるが、
一回り大きくなった身体はそれだけで武器となる。ゴゴゴカイより水深の深い位置にすみ、海岸ではあまり見なくなる。
ニードルフィッシュ RANK E+ 属性 海 魚 水 弱点 火 電気
割と一般的な魚型モンスター ランクE+にしては高い回避性能と攻撃力を持つ。
様々な魚に進化する。進化先の刀剣魚モンスターは大概攻撃性能が高い。
アローフィッシュ RANK D+ 属性 海 魚 水 風 弱点 火 岩
水の中を矢のように高速で飛ぶニードルフィッシュの進化系。
実際の強さはDとD+の間ぐらいだが、急加速からの刺突は躱しにくいため
D+。身体が細長く、正面からは見えにくく水の抵抗も少ない。
ストライピーフィッシュ ランクE+ 属性 海 水 弱点 火 電気
カゴカキダイのモンスター。基本レベルが上がってもそう大きくはならない。
浅瀬にいて干潮時に逃げ遅れることもたまにある。基本雑食でなんでも食う。
あとすごくおいしい。くどさがなく脂も乗っている。
ローカルスターフィッシュ RANK D- ヒトデ系統では雑魚いほう。
スーパースターフィッシュまで進化した時のサンゴの被害がヤバいので
早めの駆除を。他のヒトデ系の例にもれずやたら再生力が高い。