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魔物登場

魔物がでます。

シグネの協力によって火縄銃を手に入れた僕は今まで以上にモンスター狩りに積極的になり、村周辺の危険なモンスターは、その数を大幅に減らしていた。

そして、

「クロスさんが帰ってきたぞ!」

ニュートラルへ援軍に行っていたクロスが返ってきた。

「おかえりなさい。大丈夫でしたか?」

「まぁ何とかな。こっちは異常なかったか?」

「はい、シンジさんの活躍のおかげでこのあたりの危険なモンスターはあらかたいなくなりました。」

「そうか!よくやった、シンジ。」

「それほどでもないよ。」

「ただ、向こうの街にいたときに嫌な話を聞いてな。」

「嫌な話ですか?」

「実はだな、中央政府と魔王軍との間で大規模な軍事衝突が起こったらしい。」

「本当ですか!?」

「魔王軍?」

「そういや言ってなかったな。

魔王軍っていうのは魔王を中心とした魔物達の勢力のことだ。

中央政府と魔王軍は長年にわたって戦っていたんだが、数百年前に勇者が魔王を打ち倒したんだ。

それによって崩壊の危機に直面した魔王軍は、中央政府と停戦し、東の大陸へと追いやられたんだ。

しかし、最近になって新しい魔王を名乗る奴が魔王軍に現れたようで、今までもたびたび小競り合いを続けてきたんだが…」

「それが今回は大規模な軍事衝突になってしまったと。」

「そういうことだ。」

「それは確かに注意しなければなりませんね。

この村は魔王軍の支配地域からは離れていますが、魔王軍が攻撃を開始すればどこから魔物が出てくるかわかりませんから。」

「取り敢えず俺はこの事を村長へ報告してくる。」

「僕も行きます。モンスターの減少経過の報告をしないといけないので。」

そして僕達は村長の家へと向かった。

「村長!」

「おお、クロスとシンジかどうかしたのか?」

「じつはですね…」

「何!?魔王軍との軍事衝突だと!?

…それは、わが村でも何かしらの対策を練らなければならないな。」

「えっと…さっきから気になってたんですけど…

ここって魔王軍の支配地域からは離れているんですよね?」

「あぁ、そうだが。それがどうかしたのか?」

「何故離れているにもかかわらずこんなにも切迫した状況になっているのでしょうか?」

「あぁ、そういえばおぬしは転移者であったな。

魔王軍の攻撃が始まると、魔物の持つ特殊な魔力が相手国に流れ込むのだ。そして、その魔力がその地にいる生物と融合することによって姿を変え、魔物となるのだ。」

「なるほど、だから離れていても油断はできないと。」

「そういうことだ。

では、私は他の街の代表と情報交換を行おう。

おぬしらは村の防衛体制を整えてくれ。」

「「了解しました。」」

そして、村長への報告からわずか1週間後。

魔王軍の大軍が突如国境地帯を突破、中央政府との交戦状態に突入した。

これに対し、中央政府は魔王軍に対し宣戦布告し、国家総動員態勢をとった。



「まさか、本当に開戦するとはな…」

「伝承によると魔王は勇者にしか倒せないってあるみたいだけど、勇者って今いるの?」

村の見張り台の上での監視任務の途中素朴な疑問を投げかけてみた。

「さあな。伝承によれば勇者の子孫が新たな勇者となるって話だが、魔王討伐以降の勇者の行方はどの文献を探しても載っていないらしいんだよな。

おかげで首都には勇者の子孫を名乗るやからが大挙して押し寄せてるらしいぜ?

まぁ俺たちには関係ない話だ。」

勇者というとあれだろうか、聖なる剣とか携えるやつだろうか。

この剣は勇者にしか抜けないのだとかいう感じで何故か岩に突き刺さってる剣とかあるのだろうか。

「ん?あれなんだ…?」

「どれだ?」

「北西の方角。」

「…!もう出てきたか!」

「なんだったんだ?」

「スライムだ。」

「スライム?」

「音もなく人に接近し、顔に飛びかかって、窒息死させる凶悪なモンスターだ。

一部の奴は口や鼻から体内に入り、内側から全てを食い尽くすこともある。」

怖すぎるだろ。

そう思いつつも僕達は現場に向かった。



「そっちに逃げたぞ!」

「うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

グシャッ

「よし、一匹仕留めた次だ次。」

スライムはその攻撃方法から見けてさえしまえばこっちのものである。

ただし、こいつはその柔らかさから飛び道具を無効化する。さらに、非常に素早いため、そもそも攻撃を与えることが難しい。

遠距離系の僕には非常に分が悪い敵ではあるが、

クロスが近距離系のために、クロスの方に追い詰めれば勝てるということで、現在僕は全力で誘導を行なっている。

それに、この銃には元日本人らしく銃剣をつけており、一応近接攻撃もできる。

クロスとの協力によって村周辺に現れたスライムの群れはものの数時間で壊滅した。

「ふぅ…何とかなったな。」

「数が多かったな。」

「まだ弱いほうの魔物だったからよかったものの、もし強い敵がでてきたらもう対処のしようがないぞ…

とはいえとうとう魔物が出てきてしまったのは事実だ。村長に報告しないとな…」



「なるほど、スライムか。

わかった、村の者たちにも警告しておこう。

ご苦労だったな二人共、これからも頼むよ。」

村長への報告を終えた僕たちはこれからの事を考えながら家路についた。

魔物がでました。

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