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3.5:コンビニ店員♀×大学生♂

その場を立ち去るように後ろに隠れている子の手を取り一歩踏み出したとき、もう片方の腕を思いっきりひっぱられた。

相手を一睨みすると、持て余していた手を高く振り上げていた。

殴られる。

そう思ったときには後ろの子に被害がいかないよう再び隠すように体が動いていた。

振り上げていた手が下がってくることに気が付き目を瞑った。

しかし、いくら待っても振ってはこなかった。

そっと目を開け顔をあげた。

そこには、振り下ろされるであろう腕を力強くつかんでいるもう一人の男がいた。

その人を見るなり私は安心感を覚え、そして同時に胸が高鳴りを覚えた。

「消えろ」

あきらかに年上であろう男にドスの聞いた低音が響いた。

逃げていった男を尻目に今度はこっちに向かって思いっきり微笑んだ。

「なにをしているんですか?」

さっきとはうってかわって優しい声・・・

「あの・・さっきの人がしつこくてこの方が助けてくださったんです。」

なにかを察したように、私の後ろに隠れていた女の子が慌てていった

「君は、けがはない?」

彼の言葉に何度も首を縦に振る彼女

「気を付けてね。」

真っ赤に染められた彼女

なんだかとても複雑な心境になる。

すぐに助けた彼女と別れ、私たちは約束どおり映画館に向かった。

「・・・」

薄暗い部屋の椅子に腰を落ち着かせた。

「なんですか?」

パラパラとメニューをめくっている彼を軽く睨んだ。

「今日は、映画に行くっていってたよね?」

腕を組み彼を見据えた。

「えーぇ、確かにそう言いましたね。」

ニッコリ微笑み言った。

「で、どうしてカラオケ?」

そう、なぜか彼にひっぱられるままやってきたのはカラオケ・・・

何を選んでいたのかわからないが私の言葉に手を止めテーブルを挟んで向かい側に座っていた彼が立ち上がった。「他の男に触られて俺が怒らないとでも思った?」

そう言いながらじりじりと私との距離を縮めた。

そこには、先程までニコニコして行儀のよかった彼はいなかった。

本気で怒ってる・・・私がそう察したときはすでに遅く、少しでも動くとキスしてしまいそうな位、彼との距離が縮まっていた。

「だって、あの子すごく困ってて・・「薔子?」

彼の逆鱗に触らないようにゆっくり言葉を発するが、彼の一言に阻まれた。

「ごめん・・・」

この人はずるい。

私は彼の真剣な表情と声に弱いのだ。

彼はそのことを知ってわざと使い分けをする。普段は、私が年上ということもあり気持ちが通じ会っても敬語・・・

そして名前は´ちゃん´付け

こうして敬語が外れ、呼び捨てになるときは私をいじめたいときや二人っきりでいい雰囲気のとき。

そして、今みたいに本気で怒っているとき・・・

「別に助けるなとは言わない。でも・・・」

私から微かに顔を放し、さっき男に捕まれた腕にそっとキスをした。

「他の誰であろうと薔子に触れていいのは俺だけだ。」

なんでこの人は、顔から火の出るようなことを平気で言えるのだろうか。

「・・・ありえない。」

ナンパの件をバイト先で話をした。

すると、目を見開きぱちくりしているバイトの子

「あんなに毎日嫌がっていたわりにはラブラブなのね。」

隣でコーヒーを飲んでいたオーナーが吹き出すのを堪え、言った。

私は、なんかムカつきオーナーを軽く睨んだ。

「本当のことでしょ。ほら、彼氏が迎えにくる時間よ。」

ヤバイっと時計を見る振りして私を急かした。

オーナーが言っていたようにもうすぐ彼が迎えにくる時間ではあるので控え室を後にした。

「相模さん♪彼氏のどこがよかったんですか?」

控え室から休憩が終わったバイトの子が聞いてきた?

「・・・人懐っこい性格かしら?」

私の答えに納得いかないと目で訴えるバイト「だって、見た目さわやかのクセに、かなり鬼畜系だし嫉妬焼きよ?そんなのこっちの体が持たないって・・そりゃーそんな彼は嫌いじゃないけど・・「薔子ちゃん♪」

・・・私、いま何を言ったけ?

思いもよらない後ろからの声に固まってしまった。

やばい、後ろ振り向けない。

目の前にいたバイトはそそくさと私から距離をとり仕事に戻った。

「どうしてこっち向かないんです?」

彼にそう言われ、私はゆっくり体を彼に向けた。

「樹くん・・聞いてた?」

ニコニコしている彼の顔を見て言った。

わずかな可能性に賭けて・・・

「なにが?もう終わってるんでしょ?帰りましょう。」

彼の言葉にほっとため息を吐き、彼の腕に手を絡め店から出た。「どこにいってるの?」

今日は、この前の埋め合わせで映画に今度こそ行こうと約束していた。

しかし、彼が向かった先はまたしても映画館ではなく、本日は私の部屋・・・

「樹くんどうしたの?」

そう言いながらも私は部屋の鍵を開けた。

慣れた手つきで私を部屋にいれ後ろから彼が入ってきた。

そして靴を脱ぐまもなくキスをしてきた。

いつもの優しいキスではなく、いきなりの激しいキス。

「薔子って、鬼畜な俺が大好きなんだ。」

やっと離れた彼の唇を物足りないように見つめたまま、はぁはぁと肩を上下させ息を整えていた私にニッコリ微笑んだ。

「・・×〇☆!!!」

言葉にならなかった。

やっぱりばっちり聞いていたらしく目の前にはじりじりと寄ってくる妖艶な笑顔の彼。彼が一歩踏み出すと、私も一歩ずつ後ろに下がった。

「なんで逃げてんの?誘ったのは薔子の方だよ?」

一人暮らしの私の部屋は狭くすぐに彼から逃げれなくなった。

「誘ってなんか・・」

再び、唇を塞いだ彼。

「そう、じゃー今から誘ってよ。」

この男は一体何をいってるんだ!!

「薔子?ほら、どうしてほしい?」

顔にかかっていた髪をクルクルと自分の指に絡め頬に手を当てる。

あーぁ・・・私この人には逆らえない・・・

「いっぱい触れて。私を放さないで・・・」





もちろんこの日は、樹のおかげで映画にはいけませんでした・・・


次回、元軸のほうを更新します。

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