第一話 頭がおかしかったのである。
初投稿 処女作です。
なお、豆腐メンタル。
俺は今、異世界を歩いている。
右手に少女、左手にガチムチオカマッチョを添えて。
遡ること一年。俺は当時高1だった。
陽キャとも陰キャとも言えない立ち位置で、普通の生活をしていた。
そして、ラノベにハマった時期であった。
よって、こう思っても不思議ではない。
現実つまんな。トラックにぶつかれば異世界いけんのかね?
と。
このとき、二徹で頭がおかしかったのである。しかし、当時の俺はそのまま一直線に大きめの交差点へ。そう、頭がおかしかったのである。二徹で。
二回言ってみたよ☆てへっ♡
とは言っても、大型トラックなんか通らない。軽トラがせいぜいであった。
「はやく、はやくぶっとばされてー!」
頭がおかしかったのである。二徹で。(3回目)
待つこと一時間程度。ついにその時が来てしまった。
このときの俺は、普通に突っ込みはしなかった。
頭がおかしかったのである。(4回目)
当時の俺は、こう考えた。
《面白く死んだら、神様チートくれんじゃね?》
しかし、すぐに面白いことが思いつく頭脳は持ち合わせていなかった。
その結果、俺が取った行動は
《キェェェェェェェェェェェェェェェ》
奇声付きのライダーキックであった。
もう一度言おう。頭がおかしかったのである。
そして、気がついたら森の中である。
「いや、うそ?」
一人虚しくつぶやいてみたりしたが、何も状況に変わりがない。
触った感じ、顔も変わってないし黒髪黒目のままだ。
目が冷めたの!?とか言ってよってくるヒロインとか、スキルくれるおじいとか期待してたのに…とか思いつつ、例の、あの言葉を呟いてみた。
「ステータスオープン」
が、何も起こらず。
「いや、え?」
このとき、ステータスもなし。武器どころか、金属類も何一つ持っていないのである。あるのは服と記憶だけ。
「どうすんの…これ…」
それから、なんやかんや原始的生活を半年ほど送り、なんやかんやあって少女と仲良くなった。というか、懐かれた。
ここは本当に異世界のようである。
魔物はいたが、地球の動物がキモくなった、という感じであり、脅威ではなかった。サイズも平均で中型犬程度である。
そこからまた半年、原始的生活になんやかんやあってガチムチさんが加わった。
このとき、全俺に衝撃が走る出来事があった。
「にぃ?なんでまだここにすんでるの?」
「いや、とくに理由とかないけど…」
「まちのほうが楽しいと思うよ?」
町ィィィィィィィィィ
そう。街の存在である。チキンな俺には森の探索など以ての外であり、行きたいな〜でも怖いな〜と思い続けていたのだ。しかし、俺は知ってしまった。さらばサバイバル。
「いく。すぐいく。」
「あらぁ?街に興味があるの?前、私がいた街に案内する?」
「そこ、普通の街だよな?」
「失礼ねぇ。普通の街よぉ?」
「ケツ掘られねえよな?」
「………………………」
「おいチン子。目をそらすな」
「りんの街くる?」
「いく。」
ということで今に至るわけである。