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テンションに身を任せるのも大事

 ここは、フォーレの森。僕の村から近くの町「チロナ」へ続く街道が続いている。

基本的に街道にはモンスターは近づいてこないよう工夫されているので、安全が確保されている。

森自体は、特にうっそうとしてるわけではなく、見上げれば空もそれなりに見える。

 ちなみに現在快晴だ。風も適度に吹き、木の葉がサラサラと擦れる音が聞き心地良い。気温も高くも低くもなく、非常に過ごしやすい気候だ。


 ただ、一歩道から外れるとモンスターが普通に歩いていたり、方向が分からなくなったりと危険な事も多いので特別、用事がなければおすすめしない選択肢である。


 もちろん、僕たちも例に漏れず街道を歩いている…


「う、うーん、いい天気だね!まさしく冒険日和だよ!」


「そうだな。まさしくこれは冒険だよ、ここがどこかわかんねえんだからよお…」


 わけではなかった。


----------


 僕らが村を出てから約1時間ほどが経った。


 当初は僕たちも順当に街道を歩いていた。


「ふんふんふふーん」


 僕は冒険に出れた嬉しさを鼻歌で表現しながらルンルンと歩いていた。


「楽しそうだな、ライル」


「だって、今から冒険が始まると思うとテンション上がっちゃうよ!」


 次の町チロナは僕達の村コジンから歩いて約3時間ほどの距離にある。

けして大きな町では無いが、のどかな町で山の幸が美味しいらしい。

また、冒険者を統括しているギルドの支部があるので、それなりには栄えているということだ。


 生まれてこの方村から出た事の無かった僕は、新しい事へ出会えるという嬉しさで一杯だった。


「森の空気も綺麗で気持ちいいね!3時間歩くのって辛いかなと思ってたけど、全然行けそうだよ!」


「あんまりはしゃぎすぎて街道から外れんじゃねえぞ。森の中はモンスターがうろついてて危険だからな」


「大丈夫だよ、ガイ!流石の僕もそこまでバカじゃ無いからね。わざわざ危険に飛び込むことなんてしないよ。それにガイが居たら何が起こっても安心だよ!」


 もちろん、冒険者になった後はモンスターと戦ったりすることもあると思うが、まずは次の町にたどり着くのが先決だ。冒険や戦闘はギルドへの登録を終えた後でいいだろう。

 ただ、一応装備は整えてある。僕は父のお下がりの短剣と弓、心臓部を守るための皮の胸当てを装備している。父さんの狩人スキルの関係上、現状は動きやすい格好の方が助かるのだ。

 ガイは、右手に手斧、左手にバックラーを、そして胸全体を覆う金属製の胸当て装備している。

動き易さよりも一撃の大きさと防御力重視の装備である。


 今、モンスターと戦えと言われればまあ何とかなると思う。少なくともガイがいれば何とかなるだろう。

 ガイが持つベルセルクのジョブは、火力超特化のジョブで成長していけば大抵のモンスターなら何も考えずになぎ倒せるようになる。

 現状、そこまでの実力はないだろう。が、この街道周辺には低レベルのモンスターしかいないのでそうそう負けることはないだろう。

 だから、危険にわざわざ飛び込もうとは思わないが、そこまでの危機感を僕は感じていないのだ。


「おいおい、油断するなよ?俺だってまだ実践経験はないから何が起こるかわかんねえんだぞ。だいたいお前はものまねしなんだかr「あ、見て見てガイ!美味しそうなリンゴが生えてるよ!」


 街道から少し外れたところに生えている木に、真っ赤なリンゴがなっているのを見つけた僕はテンションの赴くまま街道から森の方へと足を踏み入れる。


「あ、おいライル!あぶねえっつってんだろ!」


「ガイ!向こうにも見たことない木の実があるよ!あっちにはキノコも生えてる!」


 ガイが居る安心から、目新しいものに本能の赴くまま飛びつきながら森の奥へ奥へと進んでいく僕と、それを追いかけるガイ。

こうして、僕たちは森の中で迷子になったのである。

ライルは初めての冒険でテンションが上がりすぎて、周りが見えなくなってます。好きなことに熱中しすぎて周りが見えなくなること、良くありますよね。


面白い、面白くなりそう!面白くしてやんよ!という方は☆☆☆☆☆☆を★★★★★に変えて貰えるととてつもなく嬉しいです。!


右手の作業が進みます!(左手もついでに)

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