秋、さよなら
前に進む、止まらない時計
針の音と共に、枯れ葉が落ちる
去る、止まらない
意志の炎は今にも凍え
暗く、暗く夜を伸ばす
歩みを止めようと
枯れ木の下で陽を仰ぐ
不意に、心に刺さる
青空と古木のコントラスト
終わりは見えそうにない
下に落ちている死葉を砕いた
目を瞑る6.0秒前
苦しさに胸を刺され
歩けなくなる
苦しさよりも先に
寒さを感じる
朽木に用はない
犬歯を舐めて
力を抜いた
お疲れ様、悲しき私
お疲れ様、友よ
木枯らしの吹くこの丘でまた会おう
秋、さよなら