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うちの妹は天使なんですよ?

妹可愛い。

「遅い! なんであたしの方が先に来てるわけ?」


「いや、その、すまん。出がけに妹にあれこれ説教されてた」


「なんの説教?」


「相手に恥かかせるような恰好で行くなとか、先回りしていろいろ考えて行動しろとか」


「ほーほーほー素晴らしい妹ちゃんじゃないのよ。今度会わせなさい」


「無理」


「まあいいわ、勝手に会いに行けばいいだけだし」


「お前、俺の家知らねーじゃねーか」


「ふん。いつか暴いてやるわ。まぁ、それはそうと、とっとと行くわよ」


「そいや、どこ行くんだっけ?」


「ショッピングモールよ。あんたは荷物持ちなんだからしっかりしてよ」


「やっぱただの荷物持ちじゃん。デートじゃないじゃん」


「あたしがデートっつったらデートなの。あんたの青春はあたしのものなんだからね。分かった? アンダスタン?」


「Yes, I understand. I am your servant.」


「……あんたなんでそんなに発音いいわけ? それと"下僕"とかやめてよね」


「うわ、なんかやさしい。惚れる」


「う、うるさい! はやく歩け!」


「Yes, sir!」


「だからなんでそんな発音いいの?」


「アメリカサーバーで外国人とヴォイスチャットしながらゲームやってっからかな」


「うそ!? 遊びでそこまで話せるようになるとは」


「妹も一緒にやってっからあいつらめっちゃ絡んでくるんだわ。もうしゃべるしゃべる」


「うげー、どこの国の男も変わんないわね。って妹ちゃんもゲームするんだ」


「おう。息抜きがてら俺の真似事って感じで始めたんだけど、今じゃ俺より上手ぇ。凹むわー」


「あんた相当ゲームやってるのに!? もしかしてあんた下手?」


「いや、俺だってサーバーランクトップ10には入れるくらいの腕はあるけど、あいつはトップ3にいやがる」


「あんたよりゲーオタってどういうことよ」


「それでいて勉強も出来て成績も常に学年トップ5に入ってる」


「ふわー、頭もいいんだ。なんかすごい妹ちゃんね。ちなみにあんたは?」


「成績か? 当然上の上」


「もう一回だけチャンスをやろう」


「見栄張りました。中の中です」


「正直でよろしい。妹ちゃんにはゲームも勉強もどっちも敵わないってか?」


「うるさいなー。妹は超人なんだよ。容姿端麗、成績優秀、文武両道。んなもんだから超モテる」


「へーーー、あんた家ん中じゃ肩身狭そうね」


「いや、そんな超人の妹だけど、もとい、だからか、フツーに俺に気を配ってくれる。可愛い妹が世話焼いてくれるのはいいもんだ」


「シスコン? シスコンなの?」


「そこまでじゃねーよ。普通の兄妹仲だろうが」


「へいへい。妹ちゃんがモテるってのは兄としてはどうなのよ?」


「変な虫が付くのは言語道断だけど、真面目な奴なら認めざるを得ない」


「ほほう。物わかりの良い兄だこと」


「でも本当に彼氏連れて来たら泣くかも」


「ぶはははは、やっぱシスコンじゃんか」


「妹ラブ」


「キモい」


「あ、そうだ。こないだの誕生日にケーキと一緒に写真撮ったんだよな。えーっと、これだ。ほれ」


「どれどれ……。うっわうっわうっわうっわ、めっちゃくちゃ可愛いじゃん。なにこれ天使?」


「だろー? そうめっちゃくちゃ可愛いんだよ。天使なんだよ。妹ラブ」


「だからキモいからやめろ。やっぱ会わせてよ」


「無理」


「なんでよ」


「俺の男友達を妹に会わせるとほぼ100%惚れるんで、いちいち振るのが面倒くさいから連れて来るなって」


「それは男の場合だよね?」


「女の場合は」


「女の場合は?」


「そんな経験無いからわからん」


「カミングアウトした」


「とにかく無理」


「ぜったい家を暴いてやる」


「まったく。あーでもお前と妹が並んだらちょっと近付きがたいかもなぁ」


「なんでよ」


「いやだって、天使の妹とお前だよ? 絶対見惚れるって」


「へ?」


「勿論我が妹の可愛さは宇宙一だけど、お前だってめっちゃくちゃ可愛いじゃん。それが並んでみろ。すげーぞ」


「ちょちょちょちょちょっ」


「なんだよ。可愛いな」


「ううううるさいっ! 可愛い言うな!」


「えーーいいじゃん。可愛いし。お前可愛い」


「うるさいうるさいうるさいうるさいうる」


「今度妹に相談してみようかな。お前ら並べて写真とか撮ったらめっちゃ売れそう」


「さいうるさい は!? 写真? 売る? あんんんんた何考えてんのよ!! このっ!!」


「一枚いくらくらいがいいかって痛い痛い痛い痛い」


「このっ このっ このっ このっ!」


「わかったわかった冗談だってば冗談。うそうそ」


「はぁはぁ ……全くあんたはロクでもないこと言う」


「そんな怒んなよ」


「ふざけないでよ! 何が一枚いくらくらいよ! ばっかじゃないの!」


「わかったってば。ごめんごめん。本気にすんな」


「もう……」


「でも一個だけうそじゃない」


「なんですって!? まだ懲りないの!? 何がうそじゃないのよ!?」


「うん。お前は可愛い」


「ふぉっ!?」


「可愛い」


「……」


「可愛」


「……」


「お。なんか固まったぞ。そうだ今のうちに写真撮りまくろう。スマホスマホ……よし、パシャパシャパシャ」


「……」


「おい、起きろ。歩かないとモールに着かないぞ?」


「……」


「おーい、おーい」


「……」




 片道10分くらいで着くはずが1時間近くかかった。


みんな可愛い。

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