表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/40

000

 サンタクロースは、絶対にいると信じて疑わなかったあの頃を思い出すことは出来るだろうか。

 将来の夢は、戦隊ヒーローのレッドになると言って聞かなかったあの頃を振り返ることが出来るだろうか。

 今となっては、馬鹿馬鹿しくて考える気にもなれない。


 だけど、少なくともあの頃の俺はサンタクロースは世界中の子供たちに夢や希望を届けているのだと信じていた。戦隊ヒーローは、世界のどこかで悪の組織や怪獣と戦っているのだと信じていたはずだ。

 そう、はずなのだ――。


 現実は、サンタクロースは実際には自分の両親で、本物のサンタクロースはいやしない架空の人物だった。戦隊ヒーローだって、本当は光線も出せやしないし、空を飛ぶことだって出来やしない。ましてや変身なんてとんでもない。

 俺は、それらを知ってしまったのだ。


 あの頃が具体的にいつからなのかなんてことを、俺自身にも具体的には分からないことだが、今重要なのはそんなことではなく、世界の摂理なんてそんなものなのだということだ。


 このつまらない世界を面白くする為に、誰かが少しだけ手を加えて、あたかも面白い世界かのように演出されているのだ。

 つまり、ある意味で創られると言うよりも、造られた世界ということだ。


 この世界の摂理を知った上でこんなことを考えていると、それだけで何となく寂しくなってしまうのは何故なのだろうか。これは、いわゆる日常というものに俺たちが慣れ過ぎてしまった性なのだろうか。


 世界がつまらなくなったのではなく、自分自身がつまらない人間になったのだ――と、誰かが言っていたのを思い出す。

 全く持って、その通りだ。

 俺は、量の腕を組んで激しく同意する。


 だけど、自分がつまらない人間になったかどうかに気付ける人間なんてそうそうはいやしないだろうと、俺は思う。

 その理由は、単純明快だ。

 馬鹿馬鹿しくて、考える気にもなれないからだ。


 一つここで、もしの話をしよう。

 もし、サンタクロースは本当にいて、世界中の子供たちに、夢と希望を届けていたとしたらどうだろうか。

 もし、戦隊ヒーローは、世界のどこかで秘密裏に戦っていて、この世界の平和と秩序を守っていたとしたらどうだろうか。

 もし、宇宙人や未来人が本当にいたとしたら――。


 やっぱり、やめだ。

 その理由は、単純明快。

 馬鹿馬鹿しくて、考える気にもなれないからだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ