ビンゴ型スクラッチに兄はべっこう飴
妹との共同バイト1日目
当たるスクラッチ宝くじの見分け方を見つけるべく、目を皿にして探した。
「妹よ、どうだ?」
「んーとりあえず、スクラッチはアルミホイルの銀だから、光は通せないし、水もダメ、とりあえずパッとみてわかる方法はないよまだ」
「そうか、、、」
「ところで見分ける方法見つけてどうするつもりなの?」
「そんなの決まってる、今月の給料代を全て宝くじに使い、当てて続けて、何倍にもするんだよ」
「んー。確かにそれはいい案だけど、当たる法則がわからないことにはね・・・」
「だな、とりあえず、弁当でも食うか」
「今日はおにぎりだよ」
「おお、美味しそうだ、シャケか?」
「さーてなんでしょう?」
「どれどれ」
パクパクと食べていく、しかし何も入っていなかった。
「なー、これは、、、塩もないおにぎりじゃないか」
「え?うそ、塩入れ忘れてた?」
「ああ、THEご飯だった」
そこへ金髪店長がやってきた。
「君たち、頑張ってるか?塩置いておくよ」
どこから聞いていたかはわからないが、なぜか塩を持ってきてくれた、店長だった。
「ありがとうございます」
「これでおいしい塩むすびができるな」
「だね、良かったじゃん、お兄ちゃん!」
「そういえば昔学校でやった実験思い出したんだが、アルミホイルでべっこう飴を作る実験みたいなのあったろ?」
「ああ、あったね、それで?」
「それでさ、その状況がさアルミの上に紙があって、その上に砂糖と水を入れて焼いたじゃん、そして紙を外すと、少しアルミの色が濃い銀色になってなかった?」
「確かに、それで?」
「だからつまり、成分を含んだ紙を挟んで炙れば、濃い銀色になっているんだよ」
「要点をもっとわかりやすく!」
「スクラッチの下にはインクで文字が書いてあり、その上にアルミを貼るには焼き付けしかない、そこでインクなしで焼いた銀と、インクありで焼いた銀の色を観察すれば、あたりとはずれがわかるってこと!」
「つまり、銀が濃ければ、インクが書いてあるってことだね」
「そうだ、物量と熱量は相対関係にあるから色でわかるってこと(キリ)」
「念押ししたように理系自慢しなくていいからね、お兄ちゃん!」
「ああ!」
そしてビンゴ式の縦3マス横3マスのボックス型スクラッチ攻略戦が始まるのだった。