はじめてのなかま
349.名無しさん 2019/04/22 22:41:00 ID:jsi29fjg
投稿が遅れた…
350.名無しさん 2019/04/22 22:41:58 ID:t04kfu3j
>>>349 誰も気にしてないしみてないから安心しろ
今日も夢を見ると例のウィンドウが出てきた。
「で、今日は何のようなんだ。」
このウィンドウが出てくるときはたいてい何か耳寄りな情報があるときだ。前に一回暇だから将棋の相手をしろって言われたときもあったが。
《いやー、今日仲間がほしいと言いましたよね?だから仲間を増やしてあげようかなと。》
「どういうことだ?」
《文字通り仲間を増やしてあげるんですよ。まあだまされたと思って明日は少し森の深くまで潜ってみなさいよ。あと毒消し草も忘れずにね。》
なんかすべて調整されてるみたいだな…本当なら断りたいところだけど、確かに仲間がほしいのは事実だ。思っていたような仲間の作り方ではないけれど、四の五の言ってはいられない。いつも通り爆発して言ったことにはもう驚かないからな!
次の日、言われたとおりに少し森の奥に進んでいく。途中でモンスターたちにも出会ったが、ワンパンで沈めることができた。運があがっているため、かなりドロップもいいものが出た。
「逃げるんだ!」
「クッソ…あんなやつがいるとは…」
「まぁあいつがいるから大丈夫でしょ…」
森の奥に進むと、たぶんそれらしきイベントが発生していた。男二人、女一人の三人組が森の奥から脇目も振らずに逃げていくのが。しかもそいつらの防具はかなりいいもので覆われており、それでも勝てない相手がいると思うと…行きたくなくなった。しかしそれでも進んでいくと、一人の女の子を見つけた。なんか木のモンスターに攻撃を受けている。しかももう傷だらけで、今にも死にそうだ。
「とりあえず…助けるか。」
鉄の剣を構えて、木のモンスターの枝を後ろから切り落とした。
「----!!!!!????!!」
モンスターが声にならない叫び声を上げる。
「え?」
女の子の方は突然の乱入者に驚いているようだった。
「少し後ろに下がっていて。」
おお…今の俺かなりかっこいいんじゃないか?そんなことを考えていると木のモンスターもこちらを向いたようだ。木の幹に穴が開いていてそこから赤い光がでている。
「トレント…っていったところか。」
とりあえず枝を使って攻撃をしてきているみたいなので枝を切り落とすか。
ゴスッ。
「ぐぁぁ!」
枝を鞭のように腹に打ち付けられた。幸い骨などは折れていないがかなり痛い。
「お返しじゃ!」
もう一本枝を切り落とした。これでだいぶ戦いやすくなるはずだ。
「アアアアアアアアァァァァァァァ!!」
「…まじかよ。」
トレントはまた新しい枝を作り出した。
「本体に攻撃しないとだめなのか!」
しかし幹を攻撃しても幹は太く固いため少し切り傷を付けることが精一杯だった。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
その間にもトレントの攻撃を受け、もう体がぼろぼろだ。
「ぽ…ポーションを…」
ポーションを飲んで体力を回復しようとしたのだが、ぼろぼろの体は言うことを聞いてくれない。
「クソ…あのクソウィンドウ…恨むぞ…」
そうやって最期の恨み言を言っていると、不意に体が少し軽くなった。理由は何であれ、その隙にポーションを飲み干した。体力が回復して、少し冷静になってくる。
「アアアアアアアアアアアアアアアア…」
まだこいつと戦わなくてはいけないのかと思うと気が重くなる。さらにあの女の子も助けなくてはいけないし…
ん?よく考えたら別に戦わなくてもいいんじゃないか。なぜこんな簡単なことに今まで気がつかなかったのだろう。俺は女の子に駆け寄り、手を握って、
「転移魔法!」
と唱えた。視界がだんだんと変わっていく。
「アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア?!?!?!?!?!?!?!?!?」
トレントの叫び声がだんだん小さくなっていく。そしてついた先は…いつもの村の前だった。
「え?え?」
女の子は混乱している。そりゃそうだ。いきなり知らない男に手を握られてどこかに転移したら誰だって混乱するだろうさ。とりあえず無事かどうかを聞くことにした。
「え?あ、はい…大丈夫です。」
大丈夫だと言っているが、あまり顔色がよくない。とりあえずポーションをあげた。
「いや…ご迷惑でしょう?」
「いいから飲みなよ。顔色悪いぞ?」
その女の子は少しためらいながらも、ポーションを飲み干す。いくらか顔色がよくなったようだ。そこで少し質問をしてみることにした。
「なんであんなところに一人でいたの?」
「その…パーティーの人たちに裏切られて…」
やっぱりあいつらか。まったく最悪な奴らだ。
「それで、これからどうするの?」
もうわかりきっているが、一応聞いてみた。
「どうしましょうか迷っているところです。もうあのパーティーには戻りたくないので…」
まあ当たり前だよな。
「それなら俺と一緒にパーティーを組まないか?」
たぶんあのクソウィンドウが言っていたのは彼女のことだ。彼女のジョブや能力は知らないけれど、少なくとも俺一人や彼女一人で冒険するよりはましなはずだ。
「え…でも、迷惑をかけてしまうかもしれませんし…」
「いやいいんだよ。俺今ソロなんだけど仲間がほしかったからさ。」
これは本心である。それに彼女はかなり顔もかわいいし。年は…俺より少し下くらいかな?ケモ耳でもエルフでもないけれど|(超重要)。
「…願いします。」
「ん?」
「お願いします。あなたのパーティーに入れてください。」
こうやって、ようやく一人目の仲間を作ることができた。
女の子の名前とかプロフィールは次回出しときます。




