初戦闘(しょぼい)*次回ほんへ開始
545.名無しさん 2019/04/18 05:32:59 ID:pq0jf83d
銅の剣の切れ味の悪さは異常。あれはもう剣というより棍棒。
546.名無しさん 2019/04/18 05:34:37 ID:ikl37dc
>>>545 おまえどこの人間だよ。
荷物運びの仕事でお金を稼いだ俺は村に一つだけある武器屋に来ていた。
「おお、らっしゃい。」
武器商人らしき人物が珍しそうにこちらを見ている。
「俺の顔に何かついているか?」
「いや、なにも。ただ客なんて珍しいからな。」
「そんなんでちゃんと商売になるのか?」
「ははっ。初めて来店するやつにそんなこと言われるとはな。」
そうやって初めてなのに軽口をたたきながら商品を選ぶ、数分後、結局俺が選んだのは銅の剣、皮のシャツにした。
「ほいよ。二つで銅貨十枚なんだが…サービスだ。銅貨八枚でいいぞ。」
「ありがとさん。これ、ぴったり八枚ね。」
一週間程度クエストという名のバイトをやっていたため、お金はそれなりに持っている。最初銅貨一枚しかなかった財産も、いまは銅貨十何枚かと鉄貨がいくつかに増えている。
「ありがとうございやしたー」
武器屋のおっちゃんの気の抜けた言葉を受けながら、俺は最初のゴブリン討伐(報酬は一匹銅貨五枚)のために森へと向かった。
「…見つけた。」
森の中をさまようこと十分(くらい)、ようやく一匹目のゴブリンを見つけた。ゴブリンはまだこちらには気がついていない。ゴブリンが後ろを向いた瞬間を狙って、一気に助走を付けて上から銅の剣を叩きつけた。
ゴッ。
鈍い音が辺りへ響く。
「あれ?」
なんかもうちょっと…すぱっといくかと思ったのだが、ゴブリンに対して全く切り傷を付けることができなかった。しかし銅の剣で殴り倒したときの影響で、ゴブリンが脳震盪を起こしている。その間に銅の剣で何度も殴っていると、ゴブリンが光の粒子となって散っていった。
「これじゃ剣じゃなくて棍棒だ。」
苦笑いをしながら独り言をつぶやく。沈黙が続き、その後に残ったのは変な石のみ。よくわからないその石はとりあえずアイテムボックスの中にぶっ込んでおいた。その後も何体かゴブリンを殴っていると、四匹目でゴブリンの爪と変な石が落ちた。とりあえずどっちもアイテムボックスにぶっ込んでギルドに帰った。
「これ、クエスト達成したんですが。」
そうやってカウンターの受付嬢に伝えた。
「はい。ゴブリンの定期討伐ですね。では、証拠となる品を見せてください。」
おそらくさっき落ちた変な石を見せればいいんだろう。そう考えながら石をカウンターの上にのせた。
「はい、二十体ですね。こちらになります。」
受付嬢は変な石をしまって、銀貨を一枚俺に渡した。やはりゴブリンの討伐の方が遙かに効率よくお金を稼ぐことができる。
「そうだ。ステータスはあがってるかな。」
そう言って俺は自分のステータスをチェックしてみることにした。
リョウヘイ・クリダ 人間族 十八歳 ♂ レベル11
ジョブ:村人
状態:健康
ステータス:
HP:43/43
MP:9/9
攻撃力:17
防御力:10
魔力:9
素早さ:7
精神力:10
スキル:転移魔法
称号:運び屋、冒険初心者
「うわ。」
自分のことだというのにドン引きしてしまった。レベルが上がっただけでこんなにステータスがあがっているのはおかしい。普通ゴブリンちょっと倒しただけでこんなにレベルが上がるわけないから、やっぱり経験値アップってやばいな。さらに敵を倒したりレベルが上がったときにゲットできるスキルポイントもかなりたまっていて、そのポイントをステータスに振ったらやばいことになりそうだ。というわけでスキルポイントで何かしらのジョブを手に入れた後ステータスをあげようとしたところで…
【???】の解放条件達成。
スキル【隠しステータス向上】入手。
…は?なんか今の今まで忘れていた謎スキルが解放されたんだが。
今度からステータスの横にレベルを追加しときます。後スキルポイントも次回から書いときます。