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あれ?ドワーフって魔族だったっけ?  作者: 映基地
第三章 勇者と魔王

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ドレインの匠。


「それはぁ~、災難だったわねぇ~♪」



他人事の様に言うミラルダ。



「何なんですか!あの残念美女の群れは!」



浩二とソフィアはミラルダに連れられサキュバスの住む町まで案内された。

例のサキュバスさん御一行は「放って置いても大丈夫よぉ~♪」と言うミラルダさんの言葉により放置が決まった。


鬱蒼とした森を抜けると、少し開けた場所に綺麗な滝が流れ落ちる切り立った崖が見えてくる。

サキュバス達はその崖の壁面をくり抜き家として使っていた。

翼を持つサキュバスだからこその芸当だ。

「夏は涼しいしぃ~、冬は暖かいのよぉ~♪」という事らしい。


その中央、滝の流れ落ちるすぐ側にある神殿の入口の様な場所にミラルダさんは住んでいた。

外側から見ると分からなかったが、中は広くしっかりとした間取りに削り取られ、言われなければ壁面の中などとは思いもしないだろう。



「あの娘達はぁ~、適齢期でぇ尚且つ一度でも「エナジードレイン」を経験した娘達よぉ~♪」


「…適齢期?」


「えぇ~、お年頃って事よぉ~♪」


「…必死過ぎません?目なんて血走ってたし…」


「仕方ないわよぉ~♪だってぇ、エナジードレインって気持ちが良いものぉ~~♪」


「…えーと…取り敢えず分かりやすく説明して貰えます?」



間延びした話し方な上にイマイチ要領を得ない。

すると、ヤレヤレという感じでソフィアが話し始めた。



「何から話せば良いかしら…」


「もう、最初からお願い出来ますか?」


「…分かったわ。」



その昔、サキュバスという種族はどの領地でも見ることが出来る普通の存在だった。

しかし、女性しか存在しない彼女達の食料は主に「生命力」。

しかも男性のものに限られた。


ある時、人族の男の「生命力」が一番美味しい。

そんな噂が流れ始めた途端、サキュバス達が人族領へと大挙して押し寄せた。

人族の男性はみるみる数を減らし、やがて絶滅寸前まで来た所で『神』が動いた。


神は言いました。


「今後、番に選んだ男性以外のエナジードレインを禁ずる。そして長を決め、サキュバスは領地を作りそこに住むこと。食事としてはエナジードレインでは無くマナドレインを使う事。」


サキュバス達は悲しみました。

何故ならば、マナドレインは確かに腹は膨れるが…そこに快楽は生まれないのだから。


後にサキュバスは領地を作り、他種族へ向けこう言い放ちました。


「今後、如何なる理由が有ろうとも我が領内に無断で入った男性は、エナジードレインされる事を心得よ。又、番に選んだ男性以外のエナジードレインはしないゆえ、他国との交友はこのまま続けさせてもらいたい。」と。


他種族は了承した。


今までも、風俗並びに男性の性的暴行事件の減少にサキュバス達が一役かっていたのだから。


こうして、エナジードレインを封印されたサキュバスさん達。

お年頃になると生涯を共にする番を探すのだが…

他種族の領地へと働きに出ている者はまだ良いのだが、そうでない者は偶然領地に入り込んだ男性を捕まえるしか方法は無く…



「さっきのコージみたいになる訳よ。」


「いやいやいや、「なる訳よ」ってレベルじゃ無かったぞ!?アレ一般人には耐えられないって!色々ヤバいって!」


「お年頃だものぉ~♪身体中からチャームも溢れてるだろうしねぇ~♪コージ君良く無事だったわぁ~♪」


「…アレは…無事の部類なんだ…?」


「え~、だってぇ、死ななかったじゃなぁい♪」


「怖っ!サキュバス怖っ!」



身震いをする浩二。

しかし…人によってはあの死に方も悪くないのだろうか…?


美女に揉みくちゃにされて窒息死。


うん、字面だけ見たら幸せそうだ。

実際は目が血走ってたり、地面から笑いながら現れたりするんだけど…



「それでぇ~?今日はぁ、何をしに来たのぉ~?」


「あー…色々衝撃的過ぎて忘れてました。」


「何か、エナジードレインについて教えて欲しいらしいわ。」


「例のぉ、リッチーの事ぉ?」


「そうです。エナジードレイン対策に俺もエナジードレインで対抗しようかと思いまして。」



腕を組んで「んー」と小首をかしげて唸るミラルダ。

たわわなアレが押し上げられて大変な事になっている。



「コージって…大きい方が好きなの…?」



視線に気付いたのか、ソフィアがジト目で問い掛けてくる。



「ん?あぁ、別にこだわりは無いよ。」


「…ホントに…?」


「誓って。」


「…そう。」



素っ気ない返事の割には何処か嬉しそうなソフィア。

そして、唸っていたミラルダが口を開く。



「なぁんだぁ~、コージ君てぇ~、おっぱいにぃ~興味無いんだぁ~」


「いやいや、その話かよ!」


「冗談よぉ~♪」



浩二は額を抑えて首をフルフルする。



「まぁ~、真面目な話ぃ~コージ君には必要無いかなぁ~♪」


「ん?必要無い?対策がですか?」


「そうよぉ~♪だってぇ~、うちのお年頃の娘たちを40人近く相手にしてぇ、全く堪えてないんだもぉん♪コージ君ったらぁ♪ゼ・ツ・リ・ン♪」


「止めい!」


「確かにねぇ…コージなら余裕よね。」


「でしょぉ~♪」


「もう、いっそパンク狙いでコージの方から生命力注入しちゃえば?」


「確かにぃ、リッチー位ならパンクさせられるかもぉ~。」



何やら二人で盛り上がり始めた。

注入?

なんの事だ?



「あの…注入とは…?」


「コージ君私のぉドレイン覚えたのよねぇ~?」


「はい。」


「ならぁ~、奪うだけじゃなくぅ~譲渡も出来る筈よぉ~♪」


「…知らなかった…」



浩二は失念していた。

『エナジードレイン』の詳細確認を。



□■□■



『エナジードレイン』

対象の生命力を奪ったり、譲渡したりする事が出来るスキル。

奪った生命力は自らの身体に蓄積され、その最大値を超えた場合生命の危機も有り得るので注意が必要。

譲渡する場合自らの生命力を分け与える為、こちらも注意が必要。

どちらの場合も使用者本人の生命力に依存する。



□■□■



「コレ…先に見てたら…ここに来る必要無かったんじゃ…」


「コージ君ってぇ~ドジねぇ~♪」


「ちゃんと確認ぐらいしなさいよね…」


「すみません…お騒がせしました…はい。」


「全く…まぁ、コレで何とかなりそうかしら?」


「あぁ、多分大丈夫だ。ドレインの匠のお墨付きだしな。」



早く終わらせよう。

これ以上被害が広がる前に。




読んでいただきありがとうございます。

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