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あれ?ドワーフって魔族だったっけ?  作者: 映基地
第三章 勇者と魔王

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『物理結界』の使い道。


「さっき確かめてみたんだが…俺の倍以上ある大岩が…消し飛んだ。」


「マジか!?」


「ちょっとやりすぎ感が半端ないが、要は使い所を間違えなければ大丈夫だろ?」


「あぁ、必殺技ってのはそうじゃなきゃな!」



まるで少年の様に目をキラキラさせて喜びを顕にする猛。

ここまで喜んでくれると、作ったかいもあったよな。



「で、今日の用事はそれだけじゃないんだ。」


「ん?他に用があるのか?」


「あぁ、猛が持ってる『物理結界』を見習いしたくてな。」


「見習い?」


「あぁ。」



浩二は自分の『見様見真似』のスキル詳細を猛に見せる。



「兄貴…これはまた…反則級のスキル持ってるなぁ…」


「確かにな。見習い期間中にレベルを10まで上げないと消えちゃうのが難点だけど…それでも破格の性能だとは思うよ。」


「で?俺は兄貴に『物理結界』を見せれば良いのか?」



案外あっさりと許可が出たことに多少の驚きを覚える。



「良いのか?自分のスキルがコピーされるのに。」


「良いも何も、見たいんだろ?良いぜ?隠したって仕方ないしな。『強奪』みたいに奪われる訳じゃないし。」


「ありがとう。」


「止してくれよ兄貴。俺は助け出して貰った上にこんな装備まで貰ったんだ。この位どーって事ねーよ。んじゃ、使うぜ?」


「あぁ、頼む。」



猛は腕を伸ばし掌を前に出すと目を閉じた。

次の瞬間、猛の目の前に透き通り青く輝く楕円の壁が出来上がる。



「おお…コレが『物理結界』か。」


「あぁ、一定の物理攻撃は全部コイツが肩代わりしてくれる。」


「攻撃してみて良いか?」


「……軽くな?嫌な予感しかしないからよ…」


「大丈夫だよ。軽く小突くだけだからさ。」



そう言って結界の前に陣取った浩二は、軽く…本当に軽くジャブ気味の突きを放つ。

威力よりスピード重視の突きだ。

猛の目には見えなかったようだが、浩二の拳が結界に当たった瞬間ギイィンッ!という金属音が鳴り響く。



「うおっ!…いつの間に攻撃したんだよ…」



いきなりの事に驚く猛。



「今の攻撃で後何回ぐらい耐えられる?」


「…あ、あぁ、後五、六発位かな?」


「成程…これ位か。」



そう言って無造作に先程の五倍程度の力を入れて同じ様に結界に突きを入れた。

すると、ギギギギィィンッ!!と連射したような音が鳴り響き、そしてパリィン!とガラスが砕けるような音を残し結界が砕け散って空気に溶けた。



「…浩二の兄貴…今の全然本気じゃないだろ?」


「ん?あぁ、大体三割って所だな。」


「…今ので三割とか…本物の化物だな…」


「失礼な。」


「いやいや、本気出されたら俺なんて瞬殺じゃん!」


「…今のお前ならな。でも、これから強くなるんだろ?」


「勿論だ!蓮にだって今に勝ってやる!」


「よし!それじゃ訓練だ!早速だが…この『物理結界』の別の使い道を思い付いた。」


「別の使い道?」


「あぁ、多分可能な筈だ。戦闘の幅が一気に広がるぞ?」



浩二はニカッと笑うと、その内容を猛に告げた。



□■□■



「んじゃ、やってみるか。」


「兄貴…本当に出来るのか?」


「あぁ、多分な。まぁ、見ててくれ。」



浩二はそう言うと、その場でジャンプする。

そして、そのまま落下すると思われたその時、浩二の右足の下に六角形の青く輝く板が現れる。



「ほっ!」



浩二はその板を足場にして更に高く飛ぶ。

同じ動作を繰り返す事数回。

浩二の姿は既に高さ30m程の所にあった。


今度は同じ要領で下りの足場を作り降りてくる。



「よっと!うん、成功だな。」


「…マジかよ…結界を足場にするとか、考えもしなかったわ…」


「コツは慣れるまで予め足場にする結界を設置しておく事だな。コレは結構使えるぞ?空中でいくらでも方向転換出来るからな。」


「成程な…よし!俺もやってみる!」



こうして二人の立体機動の訓練が始まった。

最初の頃は結界の設置場所がズレたり、タイミングが合わなくて失敗したりもしたが、空が赤く染まる頃にはほぼ失敗の無いレベルに達していた。



「ヤバイな兄貴っ!コレはハマるかも知れないわ!」


「猛も大分上手くなったな。」


「大分コツが掴めて来たしな!後は要練習だ!」


「頑張れよ!」


「あぁ、それより兄貴…ちょっと本気の立体機動見せてくれねーか?目標にしたいからな。」


「ん?分かった。見失うなよ?」



そう告げた浩二はいきなりその場から掻き消える。

そして、辺りの空中を縦横無尽に飛び回る。

ただ方向転換の度にタンッ!という蹴り足の音だけを残して。



「…やっぱり凄ぇわ…こりゃ、遠いなぁ…」



やがていきなり猛の目の前に現れた浩二は息一つ乱してはいなかったのが彼にとって更に衝撃的だった。

しかし、彼は知らない。

これがあくまで『足枷の鎖』を装備した状態での「本気」だという事を。



□■□■



「浩二です。」



ドアをノックして名乗る。



「あ、どうぞ入って下さい。」


「失礼します…」



部屋の中から聞こえた声に返事をしながらドアを開き中へと入ると、そこには王女様とスミスがいた。

うん。ちゃんと服は着てるな。


日も落ちて夕食後、浩二は王女様の元を訪れていた。

当然、リッチーの話を聞く為だ。



「おい、コージ…何を畏まってんだよ?」


「いや、最近ちょっとアレな事がありまして…気を付けてる次第です…はい。」


「よく分からんが…まぁ、座れ。話があるんだろ?」


「あー、はい。」



向かい合わせのソファーに王女様と指し向かいで座る。

スミスは王女様の座るソファーの後ろに立っていた。



「えーと、単刀直入にお伺いします。リッチーという名に心当たりは有りませんか?」


「「!!!」」



二人の反応が重なる。

どうやら何かを知っているようだ。



「何処でその名前を…?」


「人族の城で…です。リッチー本人から自己紹介されました。」


「城で!?では封印が破られたのですか!?」


「封印?」



何か…嫌な予感がする。

結城の奴か?…結城の奴がやったのか?



「えぇ、代々王族が見張る封印の地が城の近くにあるのです。」


「まさか…そこって勇者達がレベリングしていた場所じゃ…」


「ビンゴだよコージ。」



うわぁ…まさか…


そこで結城がリッチーに勧誘されたんじゃ…

読んでいただきありがとうございます。

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