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あれ?ドワーフって魔族だったっけ?  作者: 映基地
第二章 レベルアップと種族進化

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スキル転写ブレスレット。(2)


「うん、コレぐらいなら…何とか振れるな。」



浩二は新たにソフィアが持って来た大剣を振りながら満足そうに呟く。

こっちは大体100キロと言ったところか。

先程の30トンが馬鹿げ過ぎて軽そうに思えるが、100キロは充分重い。

ひとえに浩二のステータスのお陰だ。


さっきの塊は持って帰って貰った。

あんなのスキル無しで持てるはずが無い。


あ、ソフィアが軽く凹んでる。



(仕方ないな…取り敢えず機嫌を直して貰いたいが…そうだ!)



浩二はポケットから残りのオリハルコンを取り出すと、自分と同じブレスレットを作る。

デザインは一緒だが、少し細身の女性用だ。



「ソフィア、この剣のお礼…って訳じゃないけど、コレ貰ってくれるか?」


「…コレを…私に?」


「うん。ほら、お揃いだよ。」



コージは自分の腕を差し出し、ブレスレットを見せる。

すると…見る見るうちにソフィアの顔が眩しい笑顔に変わる。



「ありがとう、コージ!…嬉しい!大切にするわ!」


「喜んで貰えて良かった。あ、それ一応ゴーレム扱いなんだ…で、俺のスキルを転写出来るんだけど、何がいい?」


「え?…スキルを…転写…?」



自分の腕に付けたブレスレットを嬉しそうにウットリと見ていたソフィアの動きが止まる。



「うん。ユニークは無理みたいだけど、それ以外ならね。で、どれが良い?」



浩二はステータスプレートを取り出し、スキル一覧をソフィアに見せる。



「ちょっと待ってコージ、スキルを転写って…本当に?」


「あぁ、俺のスキル限定だけどね。」


「…全く…コージの事だから、凄さに気づいて無いんでしょうけど…それって物凄いチートよ?」


「…そうか?」


「やっぱり…」



ソフィアがいつものポーズを取る。

その腕にはコージからプレゼントされたブレスレットが鈍く光を反射している。



「いい?コージ。」


「ん?」


「普通はスキルってそうポンポン譲渡出来る物じゃないの。その個人の特性や能力によってある程度決まってしまっている物なのよ。」


「うん、それは分かる。」


「世の中には、欲しいスキルがあっても手に入らない物が殆ど。コージの『見様見真似』が無ければね。」


「…あ。」


「気付いた?コージの『見様見真似』と『スキル転写』があれば、欲しいスキルを選んで手に入れる事も可能なのよ。コージ以外の人でもね。」


「何か…面倒臭い奴らに絡まれそうな予感がする…」


「その予感は…正しいわ。だから、おいそれと口にしない事。いい?」


「…分かった。ありがとうソフィア、心配してくれて。」


「良いのよ。コージはきっと誰かが気付いてあげないと、激しく暴走しそうだしね。きっとそれを止めるのは私達の役目だわ。」


「苦労かけます…」


「全くよ。」



ソフィアは腕を組んでそう言うが、表情は何処か嬉しそうだ。



「で、改めて聞くけど…どのスキルが良い?」


「えーと…そうね、『操気術』が良いわね。私、体力はあるから精神力を体力で補えるってのは魅力だわ。」


「了解。ちょっと腕を貸して…」



浩二はソフィアの腕を取りブレスレットの魔核に触れて『スキル転写』で『操気術』を転写する。

レベルはMAXの10だ。



「良いよソフィア。これでソフィアも『操気術』が使える筈だ。」


「本当に…?」



未だに信じられないソフィア。



「試しに使って見ると良い。コツは下腹…丹田で気と精神力を混ぜ合わせるイメージするんだ。その状態で何らかのスキルを使えば、精神力と体力が合わせて消費される筈だ。」


「…分かったわ…やってみる。」



ソフィアは浩二から少し離れると、瞳を閉じて集中する。


程なくしてソフィアの身体から青い靄のようなものが立ち上り始める。

早くもコツを掴んだようだ。


やがて、ソフィアは片手をスッと前に出し掌を地面へ向ける。

次の瞬間、地面からグリップを上にした状態の剣が生えてきた。



「へ?」



浩二が間の抜けた声をあげる。

更にソフィアは次々と地面から剣を生やし続ける…その数十数本。


やがて瞳を開いたソフィアは驚く。



「な、何よコレ…」


「いやいやいや、こっちの台詞なんだが…」


「だって、こんなに簡単に剣が作れるなんて…」


「これが普通じゃないのか?」


「違うわ…!普段は剣を作っている途中でマインドアウトしそうになるもの…」


「そっか、きっと『操気術』の肩代わりが効いたんだな。」


「…凄いわ…凄いわ!コージ!」



ガバッと音がしそうな勢いでソフィアが浩二に抱き着く。



「うわっ!」


「ありがとう!コージ!私にも…剣が…作れたっ!」


「え?」



ソフィアは浩二に抱きつきながら泣いていた。



「…私…ずっと剣を作れずにいたの…鍛冶の一族なのに…精神力が低いせいで剣を作れなかった。」


「…ソフィア…」


「…才能も無かったから、普通に剣を打つことも…精神力が低いせいで、魔法で剣を作る事も…出来なかったの…」


「そうだったんだ…」


「イメージは出来ているのに、形に出来なかった…それが今は…」



ソフィアは作り上げた剣を一本地面から抜くと、マジマジと品定めをする。



「こんな素材の乏しい地面から…こんなに純度の高い鉄の剣を…作れたっ!」



ソフィアの手に持たれた鉄の剣は太陽の光を反射してギラリと物々しい光を放っていた。



「良かったな、ソフィア。」


「うん!私…コージに出逢えて良かった!」



浩二に向けられた眩しい笑顔は、今まで見たソフィアの笑顔の中でも一番の輝きを放っていた。


その後、いつもの様に兵士さん達を回復していた舞と栞、訓練に勤しんでいた蓮にブレスレットを自慢しに行ったソフィア。


操気術で剣を作る所を見せた所…



「お兄さんっ!私も『操気術』使いたいっ!」


「私も…ブレスレットが欲しいです…」


「栞もお兄ちゃんとお揃いが良いっ!」



と、当然こうなる訳で。


結局、ソフィアだけ特別と言う訳にもいかず、三人にも同じブレスレットをプレゼントした。

選んだスキルは全員『操気術』

魔力を体力で肩代わり出来るというのは何よりの魅力らしい。


まぁ、蓮は「これでお兄さんと同じ青い炎が出せるよっ!」と、別な方向に喜んでいたが。


読んでいただきありがとうございます。

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