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あれ?ドワーフって魔族だったっけ?  作者: 映基地
第二章 レベルアップと種族進化

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魔道具とゴーレム。


「何か…腹減ったなぁ…」



夕食からまだ数時間しか経っていないと言うのに、既に空腹を訴える浩二の胃袋。

だからと言って、手元に食べられる物などない。


浩二は食堂に行けば軽く摘める物があるだろうかと思い部屋を出た。


やがて食堂へ辿り着いた彼は、食堂の隣にある厨房へと顔を出す。



「すみませーん…誰かいますか…?」



この時間帯ならまだ明るいであろう調理場が何故か暗い。

しかし、人の気配は感じた。



「あぁ、コージ様。どうかなさいましたか?」



燭台を持ったメイドさんがコージに気付きこちらに歩いてくる。



「いや、何だか立て込んでるみたいだから良いよ。どうかしたの?何やら暗いけど…」


「申し訳ございません…実は、灯火の魔道具が壊れてしまいまして…明日になれば代わりが手に入るのですが…」


「灯火の魔道具?…それって、灯を作り出す魔道具って事?」


「はい、魔道具の魔核に込められた『ライト』の魔法で、ライトの魔法を使えなくても辺りを照らすことが出来る魔道具です。」


「ライト…ねぇ…待てよ!あの、ちょっとその魔道具見せてもらえませんか?」



浩二がそう言うと、メイドさんは笑顔で快く応じてくれた。



「コチラになります。」


「へー…これが。」



見た目はランタンのような物だが、中心部に魔核が収まっていた。

魔核を取り出すと、蝋燭の明かりだからだろうか少し濁って見える。

ソフィアの言葉通りなら、きっと純度は然程良いものではないのだろう。



「普段は灯りが消えたら新しい魔核に取り替えるのですが、最近取り替えたばかりなのに消えてしまって…」



成程、電球交換みたいに魔核を交換するのか。

電池と電球が一体化したみたいなもんだな。


なら、多分上手くいく。

しかも、交換も必要無くなる。



「この魔道具…壊しちゃっても大丈夫ですか?…ちょっと試したい事があって…」


「…はい。大丈夫です。どうせ明日には新しい魔道具が届きますし。」


「ありがとう。それじゃ…」



浩二は徐に魔核を取り除いたランタンに自前の魔核を入れ『クリエイトゴーレム』を掛ける。

見た目は殆ど変わらないが、中心部には淡く青色に光る魔核が見える。

そして、魔核に指先で触れ命令を刻む。



「よし、上手くいった…と思う。」


「…何をなさったのですか?」



ランタンの形は殆ど変わらないから、何をしたのか分からなかったんだろう。



「あぁ、この魔道具をゴーレムに作り替えたんだ。」


「ゴーレム!?」


「うん。手足が無くたって、単純な命令をこなすものはゴーレムだよ。」


「…そう…なんですか。」


「よし、それじゃ『ON』って言ってみて。主人はメイドさん達にしてあるから。」


「…はい、では…『ON』」



メイドさんの命令を受け、魔核が明るく輝き出す。



「きゃっ!…凄いです!魔道具より、全然明るい!」



突然光出したライトゴーレムに驚きながらも何やら感動している。



「次は『OFF』って言ってみて。」


「はい、『OFF』…わぁ、消えました!」



魔道具だと、消す時は魔核の側にある摘みを捻る必要があるらしく、城内全ての魔道具を管理するのは結構な重労働だという。


興奮した様に明かりを点けたり消したりするメイドさん。

目がチカチカするから、そろそろ落ち着いて欲しい。


やがて、満足したのか明かりをつけたままライトゴーレムをテーブルに置くと、浩二に深々と頭を下げる。



「ありがとうございます、コージ様!これで、明日の仕込みに入れます!」


「良いよ、気にしないで。こっちも上手くいって良かった。」


「本当にありがとうございます。…それで、あの…」


「ん?何?」


「この明かりはどれぐらい保つのでしょうか?…これ程の明かりなら、余り長くは保たない気が…」


「あぁ、大丈夫。コレはゴーレムだからね。大気中の魔素が燃料だから、魔素が無くならない限り交換は不要だよ。」


「なっ!?」



目を見開いて驚くメイドさん。

さっきより明るいから表情も良く見える。

結構美人さんだ。



「後、他にも壊れている灯火の魔道具があるなら持って来てくれたらライトゴーレムに全部変えちゃうけど?」


「す、直ぐに持って来ます!」



メイドさんは、ライトゴーレムを持って厨房へと走って行ってしまった。



「…暗いなぁ…」



取り残された浩二は暗い食堂でメイドさんが帰ってくるのを一人寂しく待っていた。

帰って来たメイドさんが激しく謝罪したのは言うまでもない。


結局、十数個の魔道具をライトゴーレムに作り替えた。

中には魔核が生きている物もあったのだが



「こんなの知ってしまったら…私…もう、戻れません…」


「こんなに凄いの…初めて見ました…」



等と魔道具を一緒に運んできたもう一人のメイドさん共々誤解を招くような発言をされた。


どうやら、灯火の魔道具は純度の低い魔核にライトの魔法と精神力を一緒に込めており、魔核内の精神力が尽きると消えてしまうそうだ。

新たに別の魔核を買うか、精神力を込め直して貰い使っていたそうだが、一週間保てば良い方で中には不良品の様なものもあるらしい。


メイドさんに大いに感謝され、本来の目的も快く応じてくれたので、浩二にとっては嬉しい限りだが。


自前の魔核と、そこにある魔道具だけで特に苦もなく作れるので、「機会があればまた作りますよ。」と言ったら二人共飛び跳ねて喜んでいた。

まぁ、美人さんに喜んで貰えたから良しとしよう。


そして、お腹の膨れた浩二は猛烈に頭を下げるメイドさんを食堂に残し自室へ向かうのだった。



部屋へ帰る途中、何の気なしに「今の作業で『魔核作成』もレベル上がったかなぁ…」等と考えていると、又もや唐突に頭の中に文字が浮かぶ。



□■□■



『魔核作成』

┗『能力転写』

□戦闘技術

□生活技術

□会話技術

□知識転写

□スキル転写



□■□■



どうやら『魔核作成』のレベルが上がり、新たな転写項目が増えたらしい。


後で部屋に帰ったら確認しよう。

浩二は『スキル転写』という字面にゴーレムの更なる可能性を見て年甲斐もなくワクワクが止まらなかった。


読んでいただきありがとうございます。

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