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あれ?ドワーフって魔族だったっけ?  作者: 映基地
第二章 レベルアップと種族進化

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新しいゴーレム。


改めて訓練所に戻って来た浩二。

後ろにはウッドゴーレム。

浩二は少し試してみたい事があり、それを実行する事にした。



「ゴーレム、俺の動きを覚えろ。」



命令されたにも関わらず身動き一つしないゴーレム。



(あー…命令に対する返事も必要だな。)



そんな事を考えながらも浩二は早速崩拳と足運びの反復を始める。

黙々と同じ事を同じ速さで繰り返す。

この単純作業を永遠と繰り返して苦痛に感じない辺りが浩二の普通じゃない所の一つだが。


小1時間程した頃、浩二は呼吸を整えゴーレムに向き直る。



「ゴーレム、覚えた事を実際にやってみろ。」



そう命令をすると、即座に崩拳の型を始めるゴーレム。

寸分違わず行うそのゴーレムの動きに少し驚く。


しかし…



「やっぱり…軽いな…芯に響く重さがない。」



型を反復するゴーレムに割り込みその拳を身に受けて呟く。

ゴーレムに待機を命じ、考え込む浩二。



「んー…戦闘訓練を積ませて経験を蓄積したら変わるのかな…?」



今のままだと、いざ戦えと命令してもきっとゴーレムは動かない。

相手の動きに対しての対応や、反復した型の使い道などは恐らく理解していないだろう。



「いっそ、頭の中身を選んで転写出来れば楽なのになぁ…。」



そう一人呟いたその時、頭の中に唐突に一覧が表示された。



□■□■



『魔核作成』

┗『能力転写』

□戦闘技術

□生活技術

□会話技術

□知識転写



□■□■



「なっ!?」



唐突に浮かんだ文字列に軽くパニックを起こす。

そして、同時にステータスプレートの詳細からも見られることを唐突に理解する。



「コレ…精神衛生上良くないよな…」



頭に突然情報を叩き込まれる感覚に若干の違和感を感じつつ、ステータスプレートを取り出しステータスを表示する。


『魔核作成』がLV3になっている事に気付き、恐らくさっきのはこの影響だと当たりをつけながらも、『魔核作成』の文字をタップする。

すると、『魔核作成』の文字に重なるようにして『能力転写』という文字が表示された。

更に『能力転写』をタップすると先程頭の中に現れた『戦闘技術』『生活技術』『会話技術』『知識転写』の四つが新たに表示される。



「とりあえず…内容を確認しとくか。」



□■□■



『戦闘技術』

戦闘技術を転写する事が出来る。

攻撃や防御、回避運動等がこれに当たる。

転写した本人の技術が採用され、他人の技術を転写する事は出来ない。

転写レベルは10段階で、10で本人とほぼ同等となる。

ただし、技術を扱う為に必要な器が無い場合はその限りでは無い。


『生活技術』

生活に関する技術を転写する事が出来る。

主に料理、家事等と生活に関した技術がこれに当たる。

転写した本人の技術が採用され、他人の技術を転写する事は出来ない。

転写レベルは10段階で、10で本人とほぼ同等となる。

ただし、技術を扱う為に必要な器が無い場合はその限りでは無い。


『会話技術』

会話に関する技術を転写する事が出来る。

質問や回答、日常会話等がこれに当たる。

転写した本人の技術が採用され、他人の技術を転写する事は出来ない。

転写レベルは10段階で、10で本人とほぼ同等となる。

ただし、技術を扱う為に必要な器が無い場合はその限りでは無い。


『知識転写』

本人の知識を転写する事が出来る。

一般常識やモラル、基礎知識や専門知識等がこれに当たる。

転写した本人の知識が採用され、他人の知識を転写する事は出来ない。

転写レベルは10段階で、10で本人とほぼ同等となる。

ただし、転写出来る容量を超えた場合、転写は不可能となる。



□■□■



「これ…戦闘技術10と会話技術2ぐらいに知識転写5ぐらいあれば普通に戦闘こなせるんじゃ…」



浩二は思わず口にする。



「試してみるか…ゴーレム、今から能力を転写するから、魔核を出してくれ。」



命令を受けたゴーレムは、膝を付き胸を開き魔核を剥き出しにして待機する。



「よし…『能力転写』…うわ…結構来るな…」



転写内容は戦闘技術8、会話技術5、知識転写5にした。

多少立ち暗みのような感覚に襲われながらも何とか転写を完了した。

転写のせいなのか、精神力不足により補った体力不足のせいなのかは分からないが、後でポーションでも煽ろう。



「さて、ゴーレム。魔核を戻して立て。」


「………」



ゴーレムは無言で頷くと、立ち上がり開いていた胸を閉じ魔核を隠す。



「よし、次は俺と軽く組手だ。」


「………」



又もや無言で頷き構えを取るゴーレム。


何か違和感を感じる。

とりあえずゴーレムに聞いてみる。



「構えを解いて質問に答えろ。」


「………」



構えを解いて頷くゴーレム。



「お前、声が出ないのか?」


「………」



コクリと頷く。



「視覚も無いのか?」


「………」



又もやコクリと頷く。


やってしまった。

どうしたらいい?

腕を組み頭を捻る浩二。



「そうだっ!」



浩二は閃いたようにポケットから魔核を新たに二つ取り出す。

そして、命令を書き込みゴーレムへと埋め込む。

一つは額に、もう一つは喉の辺に。



「よし…ゴーレム、声は出せるか?」


「はい、マスターコージ。」


「視界はどうだ?」


「はい、良好です。」



どうやら成功した様だ。

浩二は新たな魔核に視覚と声帯の役割を持たせ、それをメインの魔核からの命令で作動する様にしたのだ。


本来は視覚はともかく声帯にまで高純度の魔核は使わないのだが…当の浩二には知る由もない。

手元にある魔核が自前の魔核しかないのだから仕方ないと言えば仕方ないのだが…

そのお陰もあり、このゴーレムは非常に綺麗な中性の声で流暢に言葉を発する。


ふと、浩二は疑問に思った事を質問してみる。



「書庫で本を棚に戻せたのは何故だ?視覚が無かったんだろ?」


「はい、私は本体が木材なので、光の濃さや魔素の濃度を凡そながら感知できます。それ等を使い目的の本棚を見つけ本を戻しました。」


「成程、納得したよ。なら今はもっと視界が良くなっんだな。」


「はい、比べ物にならない程です。」



ゴーレムの答えに浩二は満足気に頷いた。

読んでいただきありがとうございます。

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