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あれ?ドワーフって魔族だったっけ?  作者: 映基地
第二章 レベルアップと種族進化

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森林浴と朝メシ。


シュレイド城。


浩二達が人族の国から昨夜転送で転移してきた城だ。

大陸中央の大山脈の麓、その小高い丘の上にあり、周囲数百キロが鬱蒼とした森林に囲まれた、およそ人が近寄る事の無いような場所に建つ。

ソフィアの話によると、その昔『大魔王』なる人物が根城にしていたらしく、その頃にはこの大森林は無くそれなりの規模の城下町があったそうだ。


その『大魔王』も、過去の勇者達に倒され、永らくこの辺りも無人だったらしいが、現在は統治する国や街に住む『魔王』達が会議や交友等に利用している。


多数の転移陣を持ち、瞬時に行き来出来るのが主な理由だそうな。



「森林浴ってより、密林浴だな…」



今浩二はその城の周りにある森林に来ていた。

久しぶりに森林浴をしたいと言い出した浩二に「森林浴?」と首を傾げるソフィアに案内されて来てみたのだが



「こんな場所に来て…何が楽しいの?」



連れて来たソフィアが言う。

違う…違うんだよソフィア。

森林浴ってのは、こう…都会の喧騒を忘れ、木洩れ日の中で涼やかな風を感じつつ癒される為にするものであって…



「こんな…何とか探検隊みたいなのを望んでた訳じゃない…」


「ナァーーォ…」



浩二の肩でナオも同意する。



「じゃあ、帰る?」


「んー…久しぶりの外だし…もう少し…」



と、不意に遠くで獣の遠吠えらしき鳴き声が聞こえてきた。



「…帰ろう。」



このままでは、癒しどころか大冒険に発展しそうだ。



「そうね、そろそろ朝食の時間だし。」


「おぉー!朝メシっ!」


「ふふっ、帰って一緒に食べましょ。」


「おう!…って昨日の二人は?」


「昨日のうちに自分の領地に帰ったわよ。いつでも会いに来てねぇ~♪ってミラルダが言っていたわ。」



浩二の前を歩いていたソフィアが振り返りながらミラルダの真似をする。

似てないが可愛い。


本当に美少女なんだよなソフィア。

これで魔王なんて名乗ってるんだから分からないものである。



「ん?どうしたの?」



浩二が黙ってソフィアを見つめていたのが気になったのか、彼女が子首をかしげて尋ねてくる。

小聡明い。



「いや、ソフィアって美少女だなぁって思ってさ。」


「な、な、な、何言ってるのよっ!いきなりっ!」



そしてこのスレてない反応。



「そんな事より、朝メシ朝メシっ!俺、朝メシなんて久しぶりに食うからなっ!」


「むぅ~、まぁ、良いわ。さっさと帰りましょ。この辺りも結構物騒だし。」


「へ?」


「この辺りの森には高レベルの魔物がゴロゴロ居るのよ。」


「マジか!?大丈夫なのか?あの城。」


「大丈夫よ。兵士もいるし、何より…」


「何より?」


「もっと高レベルの私が居るもの!」


「…そっか、ソフィアって美少女だけど魔王様だもんな。」


「ま、ま、ま、また美少女ってっ!冗談はやめてよねっ!」



顔を真っ赤にして憤慨するソフィア。

冗談じゃないんだけどな。


そんなこんなで城へと戻って来ると、早速と言わんばかりに食堂へ移動する。


メイドに案内され席に着くと、程なくして朝食が運ばれて来た。


メニューはシンプルでスクランブルエッグにベーコン、オニオンスープにバターロール、葉野菜のサラダだった。



「ヤバいっ!美味ぇっ!」


「コージ…落ち着いて食べなさいよ。朝食は逃げたりしないから。」



ソフィアはお母さんみたいな事を言う。

しかし…美味い。

シンプルなだけに、食材の美味さがダイレクトだ。



「牢でのメシは…ゴミだったんだな…」


「あんなのと比べないでよ…」



久しぶりに食べる味のある食事を一心不乱に胃へと叩き込む浩二。

その姿をジト目で見ながらも何処か嬉しそうなソフィア。



「はぁ~…ごちそうさま。やっぱりメシは味が無いとダメだよなぁ…幸せ…」



椅子に身体を預けるようにしながらお腹をさする浩二。

どこまでも幸せそうな顔をしながら。



「ふふっ、お粗末様。あ、そうそう三人はもう先に訓練所に行ってるらしいわ。後から案内するわね。」


「そっか、俺も気合い入れなきゃなっ!美味い飯も食ったし!」



腹の満たされた浩二は今までに無いぐらい湧き上がるやる気を感じていた。



□■□■



「おおぉっ!広いなっ!」


「でしょ?ちょっとした軍事演習なら出来ちゃうんだから!」



一応城内…なんだろうか、サッカーグラウンド3面程の踏み固められた土地が広がっていた。

その土地をぐるりと囲む立派な城壁。

確かに軍事演習ぐらいは出来そうだ。



「ん?…何か空が光った様な…あ、また…」



訓練所の上空…空が所々光って見える。



「あぁ、アレは結界よ。魔法と物理両方のね。」


「結界?」


「そう、外からも内からも完全に防ぐ…ね。」


「普通結界って外からは防ぐけど、中からは打ち放題って感じじゃないのか?」


「何よその都合のいい結界。絶対防御、これが結界の最終目標よ。」



まぁ、確かに攻撃する「出口」を作ればそこから「入れる」訳だから、守る事を目的としているなら確かに出口は無い方が良いのか。



「結界かぁ…どのぐらいまでなら耐えられるんだ?」


「何、コージ破るつもり!?」


「いやいやいや、単なる好奇心だよ。なんだよ人を破壊兵器みたいに。」


「何か…コージならいつかやりそうで…まぁ、儀式級の魔法でも軽々受け流すから大丈夫よね。」


「儀式級?」


「数十人の魔術師が数時間かけて練り上げてから放つ、所謂「戦術魔法」ってやつよ。直撃したら人族の領地ぐらいなら土地ごと消滅するわ。」


「怖いわっ!なんだよその殺戮兵器!」



ソフィアの中で俺ってどんな存在なんだか…



「まぁ、だから安心して力一杯訓練すると良いわ!」


「…あぁ、了解した…」



さて、それじゃ…リクエストにお答えして力一杯訓練しますかね。

まぁ、最初はストレッチと立禅だけどね。


読んでいただきありがとうございます。

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