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出会い

追放された俺は漫然と畑作業をしていた。そんな中一人の少女と出会う。

これでは、また村長に怒られてしまうかもしれない。

そう思いながら、重い足取りで家路につく。

ふと、足元を見ると小さな花が落ちていた。

こんなものここに咲いていただろうか? それに、とてもきれいな花だ。

思わず見惚れていると、どこからか声が聞こえてきた。

『私を救ってください』

はっとしてあたりを見渡すが誰もいない。

空耳だったのか・・・ 疲れているんだろうと思い、再び歩き出そうとすると目の前には大きな穴があった。その底には光が輝いている。

俺は何気なく覗いてみた。

そこには一人の少女がいた。

「あなたは誰なんだ?」

少女はこちらを向き微笑みを浮かべた。

美しい顔立ちをしているがどこか悲しそうだ。

そして、何かを語り始めた。それはまるで子守唄のような優しい声で・・・ 私はかつて魔王を倒した英雄の娘です。

父は世界を救った後、母と出会いました。

しかし、母は病弱だったため父を支えきれず亡くなってしまいます。

父の心の中には母のことしかありません。

それ故に他の女性とは結婚せずずっと独り身でした。

そんな父が再婚を決めたのです。

相手はとても綺麗な方でした。

最初はいい関係を築いていましたが、ある日を境に二人の関係は崩れてしまいました。

原因は私のことです。

私が生まれてからというもの、父と義母は喧嘩ばかりするようになりました。父は仕事で家を留守にしがちだったので、よく義母が我が家にやってきていました。

もちろん私と一緒に過ごしてくれることはうれしかったのですが、だんだんと自分の居場所がなくなっていくような気がしました。

私は父や義母が好きなのでなんとか仲直りをしてほしかったのですがどうすればいいかわからず途方に暮れていました。

そんなある日のことです。

義母が刃物を持って父を殺しに来たのです。

必死になって止めようとしたのですが力及ばず、そのまま殺されてしまいました。

幸いなことに命だけは助かりましたが、心に深い傷を負ってしまったようです。それ以来、何もかも信じられなくなりました。

周りの人はもちろんのこと、家族さえも信じられません。

きっと、このままだともっとひどい目にあってしまうかもしれません。

だからお願いします! どうか私を助けてください!! 少女の話を聞き終わった後、俺はしばらく言葉が出なかった。


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