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プロポーズですにゃ

薪はついでだ。

本命の風呂桶を壊さないように注意しながらそっと外へと出していく。


150センチ程の大きさで、子供なら足を伸ばして沈める大きさだ。深さは70センチ程。大きさが合わなければ後で調整をすれば良い。


「お兄ちゃん、この桶をお風呂にするのかにゃ?」

「そうだよ、マオ。」


服を着たままのマオが桶の中に入って寝転がる。スカートが大きくめくり上がるがお構い無しだ。


夜が楽しみだね。


「♪♪♪~」

鼻歌を歌いながらピスカが外周りから帰ってきた。両手が荷物でいっぱいなので運ぶのを手伝う事にする。


「ありがとうニャン。お礼に色々貰ったのだけれど多すぎて・・・、今度またいろいろと持ってきてくれるそうニャン。」


「それよりお姉ちゃん、見て見てにゃ!お兄ちゃんが薪と風呂桶を作ったのにゃ!」


「あらあら、ハル君はホントに凄いのニャン~。」


「さっき山羊乳やチーズや野菜をいっぱい頂いたから・・・、ご褒美に、お昼はポテトグラタンを作ってあげるのニャン♪」


「「やったあ~♪」」

それはとても楽しみだ。マオと二人で思わず喜びの声を上げる。


お昼になって、出来立て、焼きたて、アツアツのグラタンを3人でハフハフしながら頬張っていく。

「これ、絶対、旨いやつ~♪」


「お兄ちゃん、それ変な歌なのにゃ~♪」

昨日からずっとご馳走が続いている。辺境だがこの村の食生活はかなり豊かなのかも知れない。


「普段はそうでも無いですニャン。ハル君が採ってきてくれた茸や、それを交換した食材があるからだニャン♪」


「お兄ちゃんが居れば、毎日美味しい食事が楽しめるのにゃ。もう大変な水汲みもしなくて良くなるにゃ。」


「お兄ちゃん、愛してるのにゃ! マオと結婚してくれなのにゃ~♥️」


マオが抱きついてくる。食べ物が理由で無ければ、魅力的な提案なのかもしれないが・・・


「マオもピスカも愛してるよ。大きくなったらまたプロポーズしてね。」


「ポッ♥️」

ピスカまでもが頬を朱く染めている。腰をクネクネしながら熱い視線を送って来る。


「ハル君に求愛されちゃったのニャン♪ お姉ちゃん、とっても嬉しいから、お礼に夜は野菜のオーブン焼きを振る舞っちゃうのニャン~♪」


「お肉! お肉も入れて欲しいのですにゃ!!」


マオはやっぱり、色気より食い気のようだね。


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