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コロシアムでハミパンブルマ

「こんな時に使う為のとっておきの作戦があるのですよ。」

「それは興味深いですね。是非とも私に教えて頂けますでしょうか?」


「逃げるんですよ!」

回れ右して、もと来た道をかけ戻る。


「・・・っ!?、逃がしませんよ。」


意表を突かれたトラップは一瞬、固まったようだが、直ぐに我へと帰り冷静になる。


「無駄ですよ? 獲物を逃がさないように、私達だけの抜け道があるのですよ。」


「霧になったトラップが空気穴らしき隙間から礼拝堂に先回りをしています。逃げ道を完全に塞がれました。」


「予想どおりですね。ユイさん、外部システムはまだ使えますか?」


「今はまだ使えますが・・・」


「念のためです。プランエスを10分後にオートでセットして下さい。座標はコロシアム中心、収束率は2の2乗、つまりは4倍で。」


「わかりました。カウントダウンをスタートします。残り600秒!」


「コロシアムの方へ逃げましたか。罠だとわかっていても、貴方はそうするしか無いですよね。」


そして予定調和のように、コロシアムの中央で対峙をする。


「鬼ごっこはもう終わりです。」

トラップが鬼娘のビキニ姿からブルマ姿に変身していく。さりげなくハミパンしているところが芸が細かい。


「出口は既に塞ぎました。気付いているかと思いますが、ここの結界は外部ナノマシンを封じています。内部ナノマシンの自力では吸血鬼ブーストされた私の方が上回っています。貴方は過去の私と同じように、なす術もなく敗れるのですよ。」


ということは、この子は吸血鬼の真祖ではなく、伝道師の方か。敗れた原因はこれではっきりした。事前準備もなくこんなのを仕掛けられたら確かにお手上げだ。


「貴方の好みは何ですか? せめて最後に貴方の夢を叶差し上げましょう。」


テニスウエアで大きくカテーシーしているので、健康的なフトモモだけでなく、純白のスコートまでもが丸見えになっている。


フェチというかマニアックというか、この子はシスタークラリス達に語り継がれている伝道師にまちがいがないようだ。


「夏のバカンスに着るような、清楚な白いワンピースをお願い出来ますか?」


「承知いたしました♪」


健康的なテニスウエアが霧となり、軽やかなワンピースに再構築されていく。肩は紐で吊るされ、二の腕から胸元迄丸出しになっている。短い裾は風もないのに揺蕩っている。薄い布が透けて身体の線が丸見えになっている。


示し合わせたように、二人でコロシアムの中心にゆっくりと歩み寄る。間近で見つめると、その美しさがいっそう良くわかる。


「お名前を聞いても?」

「アリス・・・・。それが私の名前。」


見た目通りの可愛らしい名前だ。


「それでは、そろそろお時間です。」

「その通り、サテライトシステム!」


腕を上げ、天を指し示す。アリスが訝しげに空を見上げる。


「カウントゼロ!」


闇夜の中、天からコロシアムに光の柱が降り立った。


「そんな馬鹿な、この領域でナノマシンは使えないはず!」


ナノマシンは使っていませんよ。衛星軌道にある鏡を使って太陽光を物理的に反射しているだけです。使っている数はちょっとばかり多いのですが。


「ああっ、あああっ、ああああっ・・・。」

強力な結界が仇になりましたね。


生身でも厳しいこの日差しは、吸血鬼化した身体にはさぞかし厳しい事だろう。日光で灰になることこそないが、これで吸血鬼のナノマシンはかなり弱体化が出来ているはずだ。


ここからはこちらのターン。

いよいよ治療の始まりだ!


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