表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

1 ゆっくりに転生というマジキチジャンル(偏見)

ゆっくりしていってね。

 なにも見えない。聞こえない。だが、ふんわりと温かく居心地がいい場所で眠っている感覚がある。


「…………!!ま………………う…………れ……!」


 遠いようで近いような場所から嬉しそうな声が聞こえてくる。どうしたのだろうか?なにかいいことがあったのか?そんな俺の思考はすぐさま強烈な浮遊感によって上書きされた。


「!? ピゃァァァァ!!」


 突然の出来事に自分でも驚くほど高い声が出た。てか、これほんとに俺の声か?いや、そんなことを考えている場合じゃない!なにが起こっているんだ!

 俺の疑問に答えを見せるように謎の場所から光が差し込み、その光の中に吸い込まれる。そして、そのなかから俺は飛び出した。擬音にするから、ポーンだろうか。

 急な光に目がなれていない俺は眩しさにより目を開くことができない。しかし、その間にも、俺の体はどこかに向かって飛んでいく。まだ状況が飲み込めていない俺を、なにか柔らかにものが包み込む。

 ……受け止められた?誰に?なんで?てか、俺はなんでこんなところに……


「ゆゆ~ん、ゆっくりしたおちびたちがうまれたよ!」

「ゆ!れいむ、よくがんばったのぜ!おかげでゆっくりしたおちびたちが生まれたんだぜ!」


 ……この声はゆっくりか?この街で、野生のゆっくりなんてまずいないだろうに……。ん?おちび?


「ゆ?このおちびなんかへんなのぜ。こんなゆっくり見たことないのぜ。」


 へん?見たことのないゆっくり?訳がわからない。


「ゆ!いもーちょ!ゆっくりしていってね!」

「ゆっくち!」


 ……妹?あれ?なんか嫌な予感がして来た。俺はやっと慣れてきた瞳を開き、回りを見回す。

 するとそこには、俺を覗き込む大小様々な4つの影があった。体感サッカーボールほどの大きさの体に黄色と黒の髪を生やし、汚い帽子とリボンをつけている二体の大きな個体。小さいが、同じような背格好をしている二体の小さな個体。

 ゆっくりれいむとゆっくりまりさの一家だろうか。しかし、問題はそこではない。そのゆっくりたちが俺を見ながら《妹》といっているのだ。

 俺は口をひきつらせながらも、視点を下ろし自分を見る。

 そこには、モチモチの肌にピコピコの動く髪を腕として使っているゆっくりの姿があった………………!?


「にゃんでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」


 俺はまだ未発達の声帯を精一杯使い、叫んだ。


 俺はゆっくりに転生してしまった。

 小説家になろうにて、異世界系の作品を書かせていただいています。もし興味のある方は見ていっていただけると嬉しいです。

https://ncode.syosetu.com/n9275gk/

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ