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コトハとのデート②




「…貴方は一体……何者なの…?」





コトハの言葉に、アスタルテは激しく動揺していた。




(え、正直に言っちゃっていいの…?これ)




よくある転生系のアニメだと主人公はそういうの隠していた…けど…

よくよく考えたら隠す意味って何なんだろう…?




(でもコトハさん達は同居するくらいの仲間だし…言ってみようか…?)





「…言え…ないの…?」

コトハが返答を仰ぐ。




「え、え~と…」




こうなったら、言ってみよう…!

転生してくれた女神のキヤナさんも特に言っちゃだめとか言ってなかったし…!




「実は…」




ごくり…とアスタルテは唾を飲み、言葉を続ける。





「実は私、別の世界に生きてて…そこで死んじゃって、この世界に転生したんです!」




風が吹き、木々の揺れる音だけが聞こえる。

しかし、言い切らなくてはという思いからアスタルテはさらに言葉を続けた。




「それでこの力はその時に設定されたというか…」




言い出したはいいものの、伝え方がいまいちよく分からない!

アスタルテはしどろもどろとしながら説明していると、聞いていたコトハは一歩下がった。




「…そう…分かった…」

「…え?」




伝わった…のか…?

正直私がコトハさんサイドだったら絶対ちんぷんかんぷんだと思うんですが…




「えっと…伝わりました…?」

「…全然…分からない…」




ですよねー!!そりゃ伝わるわけないよね!!!




「…でも…なんとなく…伝わった…」




コトハが空を見上げる。




「…さっき言ったように…アスタルテのは規格外…それが出来るという事は…それこそ神様レベル…」




まあ、半分神の血が混ざっているんですけどね…

とは流石に言えなかった。




「…だから…私は信じる…貴方の事…強い力を授かって…転生したという事…」




そう言ってコトハはニコっと笑った。

多分…




いつも無表情だからあまり変化が見られないけど今の私には分かる。

うん、笑った。多分…














▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲













「えっと…コトハさん?」

「…ん、何…?」

「あの、何かしないんですか…?」

「…めんどくさい…」

「えぇ…」




アスタルテとコトハは草原の上で寝ていた。

いい場所があると言われついてきたのだが、まさか草原だったとは…

確かに風も爽やかだし陽もいい感じに当たってぽかぽかするから寝るのには最高なのだが…




これ、一応デートだよね?




なんだか、ゼルさんのデートの時から相当同じこと言ってる気がする…





それにしても…

チラッとアスタルテは横を見る。

すぐそこにはコトハの頭があった。

アスタルテを抱き枕のように抱えて寝ているのだ。




(転生の話した時に元男だって言ったほうが良かったかな…)

コトハから香るシャンプーのいい匂いが風に乗ってアスタルテの鼻をくすぐる。




正直ドキドキしてしまって全く寝れる気がしない…




(ううむ…暇だし、久しぶりにステータスの確認でもしておこうかな…)

ふと思ったアスタルテはステータス画面を呼び出す。




それを見たアスタルテは驚愕した。








○●○●○●○●○●○●○●○●






✩Lv - 35 -




✩ステータス


HP(体力) - 1925 -



MP(魔力) - 1330 -



STR(物理攻撃力) - 940 -



INT(魔法攻撃力) - 820 -



DEF(物理防御力) - 780 -



RES(魔法防御力) - 750 -



AGI(素早さ) - 480 -



LUK(運) - 60 -






○●○●○●○●○●○●○●○●








「め…めちゃくちゃ上がってる…」




恐らくロックドラゴンを倒したからだろう…

ていうか、ノレスを完全に上回っちゃったんだけど…




(ん…?スキル増えてる…?)




アスタルテはスキルの欄が前見たときよりも多いことに気づき、スキルの欄を開いた。




するとそこには、“日常スキル”なるものが追加されていた。







○●○●○●○●○●○●○●○●





✩日常スキル




・空間転移

一度訪れた場所へテレポート出来る。



・状態変化 ~成人~

容姿を成人状態に変化させる。再詠唱で解除。



・状態変化 ~両性~

同性との交配を可能とさせる。再詠唱で解除。



・妖艶なるお香

相手を心酔させるフェロモンを出す。再詠唱で解除。




etc...




○●○●○●○●○●○●○●○●








「エロゲーの主人公かよっ!!」




テレポートはともかく、他のはロクでもないようなものばかりだった。




なんでこんなスキルが出てきたんだ…?

欲求不満なのか?私は…





落胆したアスタルテだったが、戦闘スキルも増えていることに気づき今度はそちらを開く。







○●○●○●○●○●○●○●○●







✩スキル一覧




《任意発動スキル》




状態確認(ステータスチェック) MP消費0 ▽状態の確認が可能。相手を意識した場合は相手の状態を確認することができる。



・アイテム収納 MP消費0 ▽物を好きに収納する事ができる。



・アイテム取出し MP消費0 ▽物を好きに取り出す事ができる。



属性付与~炎~(エンチャントフレイム) MP消費2 ▽“炎”の属性効果を対象に与える。



・フレイム MP消費1 ▽炎を放つ。ファイアの上位互換。



・エナジーフレイム MP消費1~ ▽力を溜め炎の玉を放つ。溜める時間に応じてMP消費。



・フレイムレーザー MP消費5~ ▽非常に高密度な炎の塊を照射する。照射時間に応じてMP消費。



・覚醒 HPが30を下回った際に全MPを消費して発動 ▽一時的にステータスが大幅に上昇し、専用スキルが出現する。





↓new!!



・滅一撃 MP消費20 ▽高速で駆け抜け、相手を刃の如き一閃で殴る。

・天地両撃 MP消費20 ▽ガントレットの大きさ及び重量を20倍まで引き上げる。

・フォースフレイムレーザー MP消費60 ▽炎・炎・炎・炎の属性を含むレーザーを照射する。






○●○●○●○●○●○●○●○●







(え…なにこれ…?)

レーネさんの必殺技である滅一閃、ゼルさんの天地両断、コトハさんのフォースレーザーと同じような技がそこには記載されていた。




一緒に行動したから覚えた…?

そんなことある?

っていうかフォースフレイムレーザーの表記炎しかなくてバグってるみたいに見えるんですが…





まあ、今度使ってみよう…




新しいスキルを覚える仕組みを探してみよう。




アスタルテはそう思い、晴れた空を見上げるのだった─────



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