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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約5年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性が極めて高いです。予めご了承下さい。

もう一人の声

作者:スパイダーマッ!

 声が、聞こえる。もう一人の自分の声が

 声が、聞こえる。もう一人の自分の助けを求める声が


 「助けてっ!」

 「もう嫌なの!こんなことしたくない!」

 

 声が、聞こえる。もう一人の自分の声が

 声が、聞こえる。もう一人の自分の頼もしい声が

 「大丈夫だ!」

 「もう俺に任せろ!俺が替わるから!」


 だが、真の意味でお互いの言葉が通じ会うことは今はない

 彼女はまだ、限界じゃないから

 彼はまだ、本気になれていないから

 
 彼と彼女はぼんやりと言葉を交わし合う
 いつか限界が来て、本気になれる日が来るまで

 
 彼女は意味のない励ましの声を

 彼は助けようのない救済の声を

 
 二人は一つの体の中で語り合う
 
 愚痴を、嫉妬を、怨嗟を
 
 応援を、声援を、激励を


 だがそれも届くことはない。しかしいつしか限界は訪れる、ダムが決壊するかのように

 感情が溢れ出すとき、二人の垣根も壊すことだろう


 



プロローグ
2020/03/02 12:00
一話
2020/03/02 21:00
二話
2020/03/03 13:00
三話
2020/03/04 19:00
四話
2020/03/08 07:00
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