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69.【イメージ詩】狸塚月狂さまより ☆
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化粧台の鏡の向こう。冴えない顔した私がいる。
バラバラだったこの思いが、月のように溶けていく。
賑やかな文化祭。騒々しい体育祭。
だけれども私の心は何処が濁ったまま。
操り人形のように不安だけが募る。
透明な花のような十七歳の青春。
彼を照らす照明が仄かに明るい。その肩は、凛々しくてなのに儚い。
拙い言葉でたどり着いた思いはカップの中のエスプレッソみたいね。
十七歳の青春は、仄かに燃え上がる。
あなたを想い闇の中とろける我が身よ。
十七歳の可憐な、唇で紡がれる思い出。
恋は硝子の花のように切り裂かれている。
君の悩みは輝かしい永遠に満ちている。
そんな青い十七歳の青春。
命がけで涙を流して、命がけで笑った。
そんな私の十七歳の青春――。
シャープペンシルで書き殴った想いは、募る。
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