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!『【完全記憶】の転生王子、10歳で天下を獲る 〜知識こそが現代の魔法だ〜』。  作者: Zacku


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10/10

最終章:『わがまま』な世界の終わりと始まり

ついに、この物語も終わりを迎えます。

「株式会社ワガママ」の天下統一。

その果てに蓮が辿り着いた、あまりにも「わがまま」な真実とは?

最後までお付き合いください!

「……毒か。よほど、僕のことが怖かったと見える」

モニターの中に映る前世の暗殺者が、冷酷な笑みを浮かべる。

俺は背中の『マークIII』をフル稼働させ、成層圏の衛星から極大レーザーを照準させた。

「エドワード王子。この世界の経済、法律、すべてを掌握したつもりでしょうが……。所詮、ここはあなたの『空想』に過ぎないのですよ」

「……何だと?」

その瞬間、世界の端からボロボロと「テクスチャ」が剥がれ落ち始めた。

青い空が消え、真っ白な空間が露出する。九条大蔵も、膝をつく毒島も、ノイズを吐いて消えていく。

「一条さん! 一条さん、消えたくありませんわ!」

泣き叫ぶ院の手を掴もうとしたが、彼女の体もまた、砂のように崩れていった。

「……何だ、これは! 零! サクラ! 応答しろ!」

通信は途絶えた。

俺は自分のランドセルを開けた。そこには改造機材も、衛星リンクの端末も入っていない。

一冊の、古い絵本が入っていた。

タイトルは『わがまま王子の天下統一』。

著者の欄には、現代日本での俺の父の名前が記されていた。

突如、頭上に優しく、しかし現実的な声が響く。

「……蓮くん、もう5時間だよ。閉館の時間だ」

目を開けると、そこはいつもの静かな図書館だった。

窓の外には夕焼けが広がり、机の上には読み耽っていた数冊の専門書と、例の絵本が置かれている。

俺は10歳の少年、一条蓮。

魔法も、浮遊するランドセルも、株式会社ワガママも存在しない。

俺はただの、体が弱く、友達のいない「本を読みすぎる少年」だった。

サクラも院も、この数日間、図書館で見かけただけの面識のない少女たちだ。

「……なんだ。全部、僕の空想わがままだったのか」

俺は力なく立ち上がった。

だが、ふと自分の右手を見ると、そこには夢の中で王位の証として押した『王冠のスタンプ』が、現実の肌にうっすらと残っていた。

そして、何より――。

脳内には、5時間で読み耽った『経営学』『商法』『プログラミング理論』のすべてが、【完全記憶】として、一言一句違わず刻まれている。

「……ふん。全部が夢だったとしても、この『知識』だけは本物(僕のもの)だ」

俺はランドセルを背負い直し、図書館を出た。

そこには、夢で見たのと全く同じ、経営難で泣いているサクラ(現実)と、その工場を買い叩こうとしている毒島(現実)の姿があった。

俺は不敵に笑い、歩み寄る。

「おい、そこの不潔な大人。……その魔法けいやく、僕が書き換えてやる」

毒島が驚愕の表情で俺を見る。

サクラが涙を拭い、不思議そうな顔で僕を見つめる。

「君、名前は……?」

「一条蓮。……いや、株式会社ワガママの社長だ。今日から、お前の工場のあるじになってやる」

夕日に照らされた俺のランドセルが、一瞬だけ、本物の黄金の王冠のように輝いた。

空想は終わった。

だが、ここからが本当の「わがまま」の始まりだ。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!

「夢オチ」と見せかけて、実は「夢で得た知識チート」を武器に、現実でゼロから天下を獲りにいく……そんなプロローグとしての完結です。

蓮の本当の戦いは、ここから始まります!

もしよろしければ、最後に評価【☆☆☆☆☆】と感想をいただけると、作者の「わがまま」が満たされます!

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