01.05-
ちょっと疲れたんだよー
あいつは塞ぎ混んでいた。
昔から静かな奴ではあったけど、より暗くなった気がする。
使命感溢れるような奴ではない。でも、温いことを言う奴ではないと思っていたのに、今のあいつは逃げることばかり考えている。正直がっかりだ。
まぁ、いつかは自分のやるべきことを見つけて、少しずつでも歩き出すのだろう。あいつはそういうやつだ。
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次の仕事を…
そうは切り替えられなくて。
一日くらい何もしなくても。
そう思って、一日、 また一日と、何もしないし、何も起きることのない日々が続いて、一週間になろうとしている。
三日目には親も口を出す。
四日目には、仕事を斡旋してくれる人からの電話が掛かる。
自分で探してみる。
そう伝えてから、求人情報を見ることも、探しにいくこともせず、ただテレビ画面をぼんやりと眺めている。
趣味のアニメ鑑賞で気を紛らわし、昼のワイドショーを流し見て、夜は夜遅くまでバラエティを梯子する。
別に楽しいことはない。
どんなに現実逃避をしてみても、常に頭を過るのはこれからのこと。
後悔、不安。
劣等感や罪悪感。
思いつくのはマイナスなことばかり。
幸いにも気分が沈み込むことはなかった。
どうしようもない自分でも、不自由なく暮らせたからだろう。
どうなのかと聞いてくる以外は普通に接してくれる家族の存在と日々新鮮な景色を見せてくれるテレビのおかげだった。
テレビから流れてくる夢や希望に溢れる景色に辛くなることもある。何も言わず、いつも通りの生活を続ける家族に思うこともある。
それでも、終活が嫌になり、自分さえ嫌いになりそうになっていた心を救ってくれた。
そこから、元気や活力をもらって、前を向く。
それがセオリーだと思うけど、自分はそうではなかった。
いつしかテレビの向こうの幻想に夢中になっていった。
アニメを漁るように見て、一日中テレビの前から動かなくなっていった。
環境に甘え、外の世界とは一線を置き、どんどんと内に籠るようになっていく。
いつまでこの生活を続けるのだろう。
僕はどこへ向かうのだろう。
どんどんと見えなくなっていくような気がして。
不安は募るばかりだったが、何もできないまま、時間だけが過ぎてゆく。