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以前の俺達だと思うなよ!!!


 ある程度レベルが上がったからいけるはずと、マーリンガンに奮い立たされて再挑戦することになった。

 マーリンガンが洞窟を調整して、いつものようにビグ・マネーバが俺に手渡された。

 俺は再チャレンジの前に一つ確認したくて、マーリンガンに訊ねた。


「ねぇ、マーリンガン」

「なんだい?」

「俺に施されているこのデバフって、どんな条件なの?」


 それによって勝算が大分変わる。

 答えてくれないかなと思ったけど、マーリンガンは普通に答えてくれた。


「簡単さ、君以外のメンバーの平均レベルにしているんだ」

「なるほどー」


 それなら次はもう少し楽に戦えるはずだ。

 みんなの様子はどうかなと見渡すと、まずはクレイの奇行が目についた。


「オレは出来るオレは出来るオレは出来る」


 と、クレイがボソボソと自らに言い聞かせながら一番最初に洞窟へと進んでいった。さすがリーダーである。


 みんなも緊張した面持ちで次々に洞窟の中へと進んでいった。

 唯一アスティベラードは楽しげだったが。

 きっと実体化クロイノの威力を試したいのだろう。

 ちなみにクロイノは実体があるようでないので、魔法具は配布されなかった。

 アスティベラードで十分なんだと。

みんな入ったのを見届けてから俺も洞窟へと進んだ。


「さて!みんな準備良い?」


 それぞれから返事され、俺はビグ・マネーバを大きく振りかぶって遠くへと投げた。

 テンテンと軽く弾み、すぐに膨張して見知った形へと変化していく。


 完成したグランバエノがギチギチと音をたててこっちを向いた。

 さて、今回は全滅は勘弁だ。

 グランバエノは始めに取るモーションは決まっていて、こちらに狙いを定めると、大きく腹がふくれた。

 これを止めるには音が出る前に特定の場所を潰さねばならないが…。


「さあ、来るぞ」


 グランバエノが口を開けた瞬間、ナイフがグランバエノの口内に突き刺さった。

 驚いた。まさか急所を潰しに来るとは思わなかったからだ。 

 突然の攻撃に攻撃中断して悶えるグランバエノの喉仏辺りにもナイフが突き刺さり、固有スキルである【咆哮】が使用不可能になった。

 この攻撃を行ったのはジルハだった。


「ふーっ!今度はやられませんよ」


 【投擲】スキルでも手に入れたらしい。

 見事な命中率に惚れ惚れする。


「──守れ 護れ 汝の子らを 硬い殻にて お守りください…

[エーアン・ウカターク]…。

 母成る大地よ 天よ 始まりの火よ 我等に立ち上がる勇気と力を…

[エーアン・ウコースト・オヤラーキト]」


 防御力増大と攻撃力増大の魔法がノクターンによって付与された。


「続きまして…、一つ折りて、二つ。二つ折りて、四つ。三つ折りて、八つ。重なる度に厚みを増し、いずれは月に届く塔の如く…。その塔すら跨ぐ巨人の戦槌は気高き天からの一閃。地を砕き谷を築き山を成すデイダラの重き一撃…[アソーイ・ケグオーク]」


 知らない魔法だ。

 だが、詠唱が長いということは効果の高い魔法ってことだ。


「ナイスだジルハ!ノクターン!」


 待ってましたとばかりにドルチェットが大剣を抜き、二人に称賛の言葉を掛けながら突撃した。

 未だに悶えているグランバエノへと辿り着いたドルチェットが、踏ん張っている脚に向かって大剣を薙いだ。

 いとも容易く切断された脚。


「もう一丁!!」


 バスンと音をたてて呆気なくもう片方の脚も切断された。明らかに斬撃速度が上がっている。

防御が間に合わなかったグランバエノは、体のバランスを崩して転倒。

 そのまま頭を狙うが、そう簡単にはいかない。

 グランバエノの周りにいるタワレアルがドルチェット目掛けて飛び掛かっていく。それをいつの間にか接近していたクレイが盾で殴り飛ばした。


「 かかれ!! 」


 アスティベラードの命令でクロイノがグランバエノの顔に向かって襲い掛かった。

 前足で着地しながらグランバエノの顔面に爪を立てれば、予想以上に深い爪痕が残される。

 あまりのダメージに暴れるグランバエノからクロイノと二人が離脱。

 体液が傷口から溢れ、空中へと煙となって霧散していく。

攻撃が来ないことを確認したグランバエノが、近くの二人に狙いを定めた。

 そろそろ連想射撃が出るな。


「俺もそろそろ仕事しないとサボりって言われちゃうから働こーっと」


 【弓矢生成】で作り出した矢をつがえ、グランバエノへと射ち込む。

 真っ直ぐ飛んだ矢は、グランバエノの肩を貫き、粉砕した。

 続けて二射目も反対の肩を砕く。

 これでグランバエノの攻撃方法は巨体での体当たりだけになったわけだ。

 ここまで来ればなにも怖くない。煮ようが焼こうが好きなように出来る。

 その時、視界の端からヒョコヒョコと小さい人形が大きな斧を持ってグランバエノへと近付いていく。


「ん?」


 なんだあれ。と、その人形を見ていると、近くにいるノクターンが「えいや…っ!」とあまり聞くことのない言葉を発した。

すると、人形が担いでいた斧が唸りを上げ、グランバエノの首を真っ二つに切断した。


「!?」


 え?なにあれ?

 ノクターンのノーマルマリオネットじゃなかったか??

 後ろを振り替えると嬉しそうにしている。

 ノクターンさん。君は魔術師ではなく人形使い(パペットティアー)になった方が良かったんじゃないか。いや、でもパペットティアーは魔法強化できないから魔術師の方が合っているのか??


 クロイノとパペットの攻撃が致命傷になり、ジュウジュウとグランバエノが光の粒になって消えていった。そして元のビグ・マネーバに戻っていった。


 もうビグ・マネーバが反応しないことを確認すると、一斉に歓声が上がった。


「やったあ!!勝った!!」

「いぇーい!ほら!いぇーい!!」


 次々にハイタッチで喜びを分かち合う。これで次の聖戦も生き残れるだろう。

やっぱりレベルが上がると俺も戦いやすい。

というか、ほとんど役に立ててない気がするのは気のせいだろう。



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