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冒険者になれました!


 受付嬢の説明によると、こうだ。

 この道具はあくまでも目安になっているもので、全て冒険者レベル1からスタートとなっている。

 モンスターを倒すと、その強さによって経験値が貰え、ある一定に達するとレベルアップする。


 この辺はすぐに理解できた。

 ゲーマーには常識的な話だから。


 レベルに応じて振り分けられる仕事が変わる。

 だが、この辺はその時の状況によって変わったりもするらしい。

 それとは別に武器の方にもレベルがあり、これは熟練度としてのレベルで、どのくらい使いこなせているかでレベルが変わるとか。


「じゃあ今は俺もこのエクスカリバーもレベル1ってことか」

「その他にもレベルリセットというものがあります」


 レベルリセット。

 積み上げてきたレベルをリセットすることによって、上限解放をするというシステムらしい。

 どうやらこの世界の人達は平均上限レベルが30程で上がらなくなる傾向があるので、レベルリセットで貯めてきた経験値を犠牲にすると、その上限がギルドからの特殊な支援により突破されるらしい。

 しかもレベルリセットした人の表記にはちゃんと印がつき、追加報酬も受けられるという。

 これはブリオンには無かったシステムだ。


「ジョブチェンジにも様々な特典がございます」


 これもなかなか面白いシステムだった。

 例えばアーチャーからソードマンへとジョブチェンジした場合、武器の熟練度は1になるが、アーチャーの時に獲得した能力なんかはそのまま受け継がれるらしい。

 正直その武器にあった能力が引き継がれて何の役に立つのかと思ったが、アーチャー時代に獲得した見極める能力がソードマンに引き継がれた場合、相手を一撃で大ダメージを負わせる確率がぐんと上がるとか。

 これもブリオンには無かったシステム。


 まぁ、ブリオン自体が自由度が高かったので、そんなことをしなくても良かったってのもあるけれど。


 それをこの登録証が記録して、確認できるようにしてくれるらしい。

 他にも身分証や、銀行などのキャッシュカード代わりにもなるという。

 便利だなぁ。


 気を付けないといけない点は、犯罪などを犯すとその罪状も登録されるので、場合によっては冒険者資格を剥奪されるらしい。


「へぇー」

「説明は以上になります。なにかご質問などは?」

「今のところは特に…」

「かしこまりました。では、そのまま個人情報の登録に移らさせていただきます。こちらの紙にご記入いただきます。代筆などは?」

「大丈夫です」


 マーリンガンの魔法具のお陰で、問題なく読み書きできるようになった。

 何故か元々読めてはいたから、書けるようになったってのが大きい。

 ありがたやマーリンガン。まぁ、製作したの俺だけど。

 と、今頃ナッツ村で色々忙しいであろうマーリンガンを思い浮かべる。


「職業はアーチャーで、と…。出来ました」

「確かに。ではこちらに登録証を差し込んで下さい」


 渡された小型の機械に登録証を指示された凹みに差し込むと情報が入力される。


「はい、ありがとうございます。では、見方について説明を致します。その登録証を持ち、『開け』と唱えてください」

「『開け』」


 ぶんと音を立てて細部は違うが見たことのあるウィンドウが表示された。


「おお!」

「右下にある印を選択して自分の状態を確認できます。なお、通常ではこれは周りの人からは見ることが出来ませんのでご安心下さい」

「通常では?」

「特殊能力や、ギルドで開示することが出来ます。まぁ、どちらにしてもこの登録証は目安なので、鵜呑みにしないことをおすすめします」


 職員がそんなことを言ってもいいんだ。

 まぁ、そうか。ゲームっぽいっていったって、実際は現実で、刺されれば痛いし頭を打てば記憶が飛んだりする。

 学校の成績表的な意味合いで見た方が良さそうだと、納得した。


「スキルなども表示されます。また、確認されてないスキルについては登録することが出来ますので」

「へぇ」

「これで一通りの説明は終わりとなります。質問はありますか?」

「いえ、大丈夫です。ありがとうございます」


 こうして冒険者登録も終わり、うきうきとギルドを後にしたのだった。



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