七大守護者総決議が始まらない(2)
剣呑な雰囲気が漂うなか、
「や、やめてー!」
兎耳のやや小柄な少女が叫んだ。
「お、お義父さんのお友達に手をだしちゃメッ‼︎なの!」
「…分かってるよ、冗談だっつーの、たくっ」
ミサナさんは面倒くさそうに答えた。
「ミサナ姉さん、エヴァンに怒られてやんの〜」
「本当にやめてくれよ〜?エヴァンが怒ると…」
イケメンことアスロンさんもすずから離れ、自分の席に向かい歩きながらミサナさんに声をかけ、それに続き狼耳の男性がヘラヘラとしながら喋って、周りも同感なのか少し場が和んだかと思ったら…
「あ、謝るの!ミサナ姉はみんなに謝るの!」
この一言で場の柔らかくなっていた空気が変わった。
先ほどの様な感じではなく、皆さんの顔が真っ青になり空気が固まっていた。
「え、エヴァン?落ち着けって!そう怒るなって!」
ミサナさんも焦りを滲ませた声音でやや早口に言葉を紡いだ。
「早く謝るの!」
「分かった!謝るから!な!だから落ち着け……」
「早く謝りな?…」
この言葉が発せられた瞬間、背筋がゾワッとした。
まるで底のない暗い穴の様な瞳に見つめられたミサナさんはピクリとも動かなくなり、何とも言えない不味い気配がエヴァンさんから溢れ出していた。
「それじゃあどうぞ?はい」
「す、すみませんでした…」
促されたミサナさんは冷や汗を垂らしながら謝罪の言葉を口にした。
「具体的にね?」
それでもエヴァンさんは満足しなかったのか追い討ちをかけていく。
「正直こんな弱っちぃ奴らが義父さんのダチだとは思わず殴り飛ばそうとしてすみませんでした!」
凄い勢いで頭を下げながらミサナさんは言った。
てかサラッと僕達のこと貶したよね?
「…よろしい!そ、それじゃあ会議…は、始める?」
「「「「「「はい」」」」」」
残りの6人が揃って返事をして、とりあえず会議が始まることとなった。
しかし、満足げなエヴァンさんをよそに他の人たちはまだ顔が青かった。
僕達はただ傍観していただけだが由希は言うこともなく白くなっており、すずと綿毛、毅は何ともなかったかの様に落ち着いていた。
この物語が面白かったらブックマーク、コメント、評価をよろしくお願いします。




